ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

信じるってことは?


  人類の最初の人アダムは、創造主である神から、「園の中央にある善悪の木からは取って食べてはならない」と言い渡されていました。

  その頃、神は創造主おひとりしか、おられませんでした。神と呼ばれる方は、永遠の昔から存在しておられた全能の神だけでした。

  神は誰かによって造られたのではなくて、太初からあったいのちでした。神自らが存在しておられ、すべてのものの存在の根源である方です。

  存在するものすべては、この神によって造られたのでした。天使も人もこの方によって造られました。

  神に背いた天使が光を失い闇の子となった者が悪魔です。悪魔は神に敵対する者であり、神のようになりたい、神になりたいと働く者でした。

  悪魔によって天使の三分の一を失い、傷ついた天使を回復するために創造されたのが、宇宙であり、地球であり、人でした。

  塵から造った人に禁止された唯一つの事が、善悪の木の実を食べてはならない、という事でした。

  鶴の恩返しの話の中の、はたを織っている部屋を覗いてはいけません、という約束のようなものです。

  たった一つの決め事も守れません。部屋を覗いてしまいました。約束を破った途端、幸せだった生活を失ったのです。この一つの決め事を忠実に守るならば、生活は続いたでしょう。

  アダムのいる園には、悪魔も行き来していました。神のことばが直接命じられたアダムではなく、アダムから間接的に聞いたエバに話しかけました。

  悪魔の言葉は塵の性質に響き、心地良いものです。エバは耳を傾けました。悪魔と話す事は禁じられてはいません。善悪の木の実をたべてはならない、とだけ命じられていたのです。

  善悪の木の実は神のようになろう、とする悪魔の食べ物でした。神が用意したものではなかったのでしょう。神は「この実を食べてはならない。必ず死ぬ」とだけ、いわれたのです。

  神の国では神に従う事が要求されます。神への従順をクリアするための条件としては、とても良い命令だったと思います。

  このたった一つの禁止事項を守る事が出来なかったアダムとエバは、エデンの園から追放されました。彼らは神の忠告を軽んじて、死を選んでしまいました。


  
  ノアの時代、神への暴虐は地に満ちていました。神と呼ばれる方は創造主ひとりしかおられないのに、神のようになろうとする善悪の木の実を食べた人の子孫は、神々を自分の手でこしらえました。

  神は大洪水で人類を滅ぼし、ノアの家族から再スタートする事を決められました。ノアは神に命じられるまま、神の設計通りの箱舟を七十年程の時をかけて作りました。

  神を信じない人々は嘲笑います。誰も大洪水が起こるなんて信じてはいません。しかし、その日は来ました。

  神が用意された生き物が、神の霊に導かれてノアの箱舟の中に入って来ました。それらのものが入ったうしろの戸を、神ご自身が閉じられました。

  そして、四十日四十夜雨が降り続き、地の上にいたものすべてが滅び、すべての人も死に絶えました。

  水が引いた後に、ノアとノアの家族、箱舟のすべての生き物は告げられた神のことばに従って、箱舟から出ました。

  これらの生き残った者から、世は再スタートしました。信じたノアとノアの家族は生き、信じない者はすべて滅びました。

  神は、「もう人類は大洪水の水によっては断ち切られない。大洪水によって地を滅ぼすことはない」と誓い、その契約のしるしに空に虹を現されました。

  
  神は、終わりの日に火で滅ぼす事を決めておられます。

  聖書には、「地は神のことばによって水から出て、水によって成ったのであって、当時の世界は、その水により、洪水に覆われて滅びました。しかし、今の天と地は、同じみことばによって、火に焼かれるために取って置かれ、不敬虔な者どもの裁きと滅びとの日まで、保たれているのです」とあります。

  今存続出来ているから、大丈夫!ではないようです。火は燃えています。火から救い出すために、悔い改めて神に立ち返る猶予期間が設けられているようです。

  アダムは、エバの声に聞き従い、神のことばに背いて死んだ者となりました。

  ノアの時代の人々は、神を畏れず、神に従うノアを嘲笑って滅びました。

  今の時代、神を信じない者は火で永遠に滅ぼされるという事が、定めてられています。キリストが世に現れた今は、神に申し開きする事は出来ません。


  信じたノアと家族は、地上に生き残りました。

  そのように、天から遣わされたキリストを信じる者は、天上で永遠に生きるのです。

  神を信じるってことは、信じて神のことばに従うことは、いのちと祝福が伴うのです。

 

 

    著作本 『世界のベストセラー聖書を読み解く 人はどこから来てどこへ行くのか』鍵谷泰世著 (青い表紙の本)

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