ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

イスラエルを祝福する者を神は祝福される


  神は、アブラムにいわれました。

 

  「あなたは、あなたの生まれ故郷、あなたの父の家を出て、わたしが示す地へ行きなさい。そうすれば、わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大いなるものとしよう。あなたの名は祝福となる。


  あなたを祝福する者をわたしは祝福し、あなたを呪う者をわたしは呪う。地上のすべての民族は、あなたによって祝福される。」


  神は、アブラハムに、イサクについていわれました。


  「あなたの妻サラが、あなたに男の子を産む。その子をイサクと名付けなさい。わたしは彼とわたしの契約を立て、それを彼の後の子孫のために永遠の契約とする。」


  イサクは、ヤコブを祝福して言いました。


  「おまえを呪う者は呪われ、おまえを祝福する者は祝福されるように。」


  このようにして、神に選ばれたアブラハム、イサク、ヤコブは、神の祝福を受ける者でした。


  神は、イスラエルを呪う者の手に落ちたバラムの口にも、ことばを授けられました。


  バラムが目を上げて、イスラエルがその部族ごとに宿っているのを眺めた時、神の霊がバラムの上に臨み、イスラエルを祝福する言葉を語りました。


  「あなたを祝福する者は祝福され、あなたを呪う者は呪われる。」

 

  第二次世界大戦中、リトアニアの日本領事館に外交官杉原千畝がいました。ヒトラーによるナチの独裁政治が始まり、ユダヤ人の命が脅威にさらされ始めました。ナチス・ドイツの迫害から逃れ、中立国だったリトアニアへ避難民として逃げ込んだユダヤ人に、日本への通過ビザを発給しました。


  ドイツは、日本の同盟国です。日本の外務省の許可はおりません。杉原はビザを発給しユダヤ人の命を救うべきか、命令に従って外交官の任務を守るべきか悩んだ末、千畝が独断で決断した事でした。


  「命のビザ」と呼ばれる、このビザの発給で、三千五百人以上の迫害された人の命を救ったのでした。


  帰国した杉原を待っていたのは、独断でビザを発行したことの責任による、外務省からの解職でした。


  しかし、杉原千畝は言います。次にまた同じ事が起こったとしても、やはり、同じ事をするでしょう。


  晩年の手記に、記されています。


  「苦慮、煩悶のあげく、私はついに人道、博愛精神第一という結論を得た。」

  「他の誰かだったとすれば、恐らく百人が百人、ビザ拒否の道を選んだだろう。それが果たして、国益にかなうことだというのか…」

 

  杉原千畝だけではありませんでした。神は、日本人の心に働きかけました。

 

  日本経由で第三国に向かう船でユダヤ人を日本に運ぶ船長や船員達もいました。敦賀や神戸の港に着いた彼らを温かく迎え、次の船の出航までの間、彼らの世話をしたクリスチャン達がいました。


  戦時中、貧しい日本で、自分達が食べるのもままならない日本人がユダヤ人にリンゴを与えた、との話も聞きました。

 

  長旅で臭いを放つユダヤ人の服を洗濯して、こざっぱりさせた人もいました。

 

  あるクリスチャンは、「聖書にユダヤ人の国が回復される事が書いてあります。必ず、神はあなたがたの国イスラエルを与えてくださいます。安心してお出かけください」と励ましました。


  日本ではその頃、一部のクリスチャンの間で、イスラエルの回復を願う祈りが祈り込まれていました。毎日毎日、熱心に祈る群れもありました。


  1945年に、日本が降伏して、戦争は終わりました。


  戦後、1948年に、イスラエルの地にイスラエルが建国したのでした。

 

  イスラエル回復のため、ユダヤ人の国の建国のため、聖書の神の約束を信じて祈って来た日本人クリスチャン達は、イスラエル建国のニュースを聞き、神の真実に感謝し、神のことばの成就を賛美したのです。


  「あなたを祝福する者は祝福され、あなたを呪う者は、呪われる」の神のことばは、アブラハムからイサクへ、イサクからヤコブに継承され、イスラエルに与えられています。


  杉原千畝さんをはじめ、ユダヤ人を優しく受け入れ、守り、祝福した日本人がいた事で、神は、日本を祝福されたのではないか、と思います。


  クリスチャンにとって、ユダヤ人は主イエスの同胞の民であり、キリストにあって、同じ神の子、兄弟姉妹なのです。

  イエスに愛された弟子のヨハネは言います。


  「神を愛すると言いながら兄弟を憎んでいるなら、その人は偽り者です。目に見える兄弟を愛していない者に、目に見えない神を愛することはできません。神を愛する者は、兄弟をも愛すべきです。私達はこの命令をキリストから受けています。」

 

  祭司アロンにイスラエルを祝福せよ、と神はいわれました。


  「主があなた(イスラエル)を祝福し、あなたを守られますように。主が御顔をあなた(イスラエル)に照らし、あなたを恵まれますように。主が御顔をあなた(イスラエル)に向け、あなたに平安を与えられますように。」


  キリストが現れ、異邦人にとっても、神は、主となられました。新しい契約のもとでは、キリストを信じる者のうちにおられる御霊によって、すべての聖徒を神の御前に出て、執り成す者とされたのです。

 

  祭司の務めをキリストの民が担います。異邦人であっても、御霊によって執り成す務めが与えられるのです。

 

  イエス・キリストの名でイスラエル人のために祈るなら、神がその人を祝福される。これは、神の約束です。

 

 

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