ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

霊を見分けよ

 

  使徒ヨハネのメッセージです。

 

  「愛する者達。霊だからと言って、みな信じてはいけません。それらの霊が神からのものかどうかを、試しなさい。何故なら、偽預言者がたくさん世に出て来たからです。」

 

  神が霊だからと言って、すべての霊が神からのものではありません。神が霊ならば、神に敵対する悪魔も霊だからです。悪魔も人間の目には見えません。しかし、確かに存在するのです。

 

  人は残虐な事件を見て、悪魔的と表現します。実際に悪魔に支配された悪霊の働きなのです。人間のうちにある心の闇、心の空洞に住み着いている悪霊もいます。悪霊に支配されるその人は、悪霊が住み着く悪霊つきの人なのです。

 

  彼らの言動は、悪魔の性質を現わします。本人が悪霊からの解放を望んで、心を変えない限り、悪霊は出て行きません。

 

  キリストを信じると告白する者のうちにも、悪霊は働きます。御霊を受けていない者に、悪霊は自由に行き来し、彼の欲を足場にして働きます。御霊を受けていても、悪魔は絶えず隙を伺っています。ですから、神は、絶えず祈りなさい、と忠告しておられるのです。

 

  偽預言者とはキリストの名を名乗る偽物です。キリストの霊ではありません。このキリストを名乗る偽預言者が世に出て来た、とヨハネは言いました。イエス・キリストに対抗する者達です。教会の外にもいますし、教会の内にも入り込むのです。

 

  「人となって来たイエス・キリストを告白する霊はみな、神からのものです。それによって神からの霊を知りなさい。」

 

  神から降臨した霊を受けた預言者である、この人がキリスト(救い主)であると言って、各国に救い主を名乗る者が立ちます。しかし、キリストは、ダビデの子としてベツレヘムで生まれた人の子、イエスただひとりです。

 

  神が遣わされた、神御自身が油注いでキリストと任命したのは、イエスただひとりです。バプテスマのヨハネが、イスラエルが待ち望んだ、来るべきエリヤであったようには、イエスと同じキリストの霊によって、この世に現れるキリストはいません。イエスは、もう二度と人の姿になることはありません。

 

  人の子として現れたイエスひとりがキリストであって、第二のキリストは現れません。次に再臨されるメシアも、イエス・キリストご自身なのです。そして、そのメシアは、肉体を持たず、復活のからだで来られるのです。永遠のいのちの姿で来られるのです。

 

  「イエスを告白しない霊はどれ一つとして、神から出たものではありません。それは、反キリストの霊です。今それが世に来ているのです。」

 

  反キリストの霊は、神の栄光を望みません。偽預言者は神のことばを語るキリストであるかのように振る舞い、人々を惑わします。聖書を使いながら、イエスを神の子キリストである事を否定します。

 

  「子ども達よ。あなたがたは神から出た者です。そして彼らに勝ったのです。あなたがたのうちにおられる方が、この世のうちにいる、あの者よりも力があるからです。」

 

  イエス・キリストを信じる者は、神の御霊に教えられる者です。御霊は神の霊。神の霊を受ける者は、神から出たものです。神は、イエスの十字架の死と復活により、この世の支配者悪魔に勝ったのです。イエス・キリストは、悪魔よりも力があるのです。イエスは、神の御子だからです。

 

  「彼らはこの世のものです。ですから、この世の言葉を語り、この世もまた彼らの言う事に耳を傾けます。」

 

  偽預言者は神から出た者ではありません。神のことがわかりません。神のことは、彼らに隠されています。ですから、この世の言葉を語ります。悪魔に支配されているこの世の言葉は、魂を神から引き離します。この世に慣れ親しんでいる者達は、偽預言者達の言葉に耳を傾けます。

 

  「イエスを主とする私達は神から出た者です。神を知っている者は、私達の言う事に耳を傾け、神から出ていない者は、私達の言う事に耳を貸しません。私達はこれで真理の霊と偽りの霊とを見分けます。」

 

  神のことばを語るイエスと使徒の言葉、聖書のことばに真理があります。神を知っている者は、聖書の教えの中に留まります。

 

  神から出ていない者は、聖書の箇所を曲解し、神のことばをねじ曲げて、自分自身を滅びに招くのみならず、それを聞く人々をも滅びに招いています。神から出ていない者は、イエスや使徒の言葉には耳を貸しません。

 

  イエスに従う者、御霊に教えられる者達は、これで真理の霊と偽りの霊とを見分けます。

 

  預言者達の霊は預言者達に服従するように、神の霊には、混乱はありません。御霊の人は、御霊のことばを受け入れます。

 

  「羊は羊飼いの声を聞き分けます。羊は、羊飼いの声を知っているので、彼について行きます。しかし、ほかの人には決してついて行きません。かえって、その人から逃げ出します。その人達の声を知らないからです。」

 

  キリストの声を聞き分ける神のしもべは、聖書を読み調べ、神に祈り、御霊に教えられて、キリストを知っているので、神から出ていない教えにはついて行きません。かえって、その人を警戒し、離れます。

 

  御霊が警告されるのです。神から出ていない教えを説くその人のうちには神の御霊はおられません。彼らの言葉は御霊を消します。御霊の人は違和感を覚えます。

 

  御霊は一つです。御霊のうちには、混乱がありません。神の霊には、調和と一致があります。御霊に教えられる人は、人を見るのではなく、その人のうちにある霊を見るのです。

 

 

    著作本 『人はどこから来てどこへ行くのか』鍵谷著 (青い表紙の本)

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