ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

ペテロのメッセージ

 

 ユダヤ人の間に御子を宣べ伝えるペテロは言います。

 「イスラエルの人達。この言葉を聞いてください。神はナザレ人イエスによって、あなたがたの間で力あるわざと、不思議なわざと、証の奇跡を行われました。それらの事によって、神はあなたがたに、この方の証をされたのです。即ち、ナザレ人イエスが、神に油注がれ、神に遣わされたメシアであるという証です。

 

 あなたがたは、神の定めた計画と神の予知とによって引き渡されたこの方を、不法な者の手によって十字架につけて殺しました。しかし神は、この方を死の苦しみから解き放って、甦らせました。この方が死に繋がれていることなど、あり得ないからです。

 

 ですから、イスラエルの人々は、このことをはっきりと知らなければなりません。即ち、神が、今や主ともキリストともされたこのイエスを、あなたがたは十字架につけたのです。

 

 悔い改めなさい。そして、それそれ罪を赦していただくために、イエス・キリストの名によってバプテスマを受けなさい。そうすれば、賜物として聖霊を受けるでしょう。何故なら、この約束は、あなたがたと、その子ども達、並びにすべての遠くにいる人々、即ち、私達の神である主がお召しになる人々に与えられているからです。」

 

 イエスは、預言者の言う通りにダビデの子孫としてベツレヘムで生まれましたが、ナザレの田舎に住むナザレ人として育ちました。神は、イエスを通して多くの力あるわざや、不思議なわざを行われました。病人を癒し、悪霊を追い出し、死人を生き返らせ、水を葡萄酒に変えました。これらは、イエスが人から出た者ではなく、神から出た神の御子であることを、神御自身が証するためでした。

 

 神は、イエスが、神から遣わされた神の御子であることを知らせたかったのです。御自身の御子を敬い歓迎して欲しかったのです。神の民ユダヤ人が、イエスのことばを聞き、神を崇め、神を讃える姿、神の民の喜びをご覧になりたかったのです。

 

 しかし、現実は、御子に辱めを与え、嘲笑い、十字架につけて殺害しました。預言の通りでした。神は、地上に、神の民のうちに、信仰が残っていることを期待しておられましたが、その望みは消え去りました。イスラエルは、神から遠く離れ、悪いものになっていました。不法の者(悪魔)がユダヤ人の心を握り、支配していました。

 

 ユダヤ人達が十字架につけ殺したイエスを、神が、死から甦らせました。イエスは神のひとり子です。この世の者ではありません。肉の者ではありません。神の子羊として罪を贖うために、肉体を造られた人の子でしたが、本性は、神の御子です。永遠の昔から存在しておられる神のひとり子です。

 

 神に敵対する悪魔に立ち向かう権威のある、唯一の「人の子」です。ただひとり、悪魔の支配下に置かれることのない人の子です。神の権威を持つ、神に油注がれたキリストなのです。

 

 キリストは、死から甦り、死と悪魔に勝利を取られました。悪魔は、人の子イエス・キリストに破られたのです。

 

 ユダヤ人の思いは塞がれていました。しかし、それはイエスの十字架までのことです。イエスは死から甦られたのです。天が開かれ、肉の支配が終わり、御霊の支配の時代が始まりました。悪魔による肉の支配は、人間を罪の奴隷とします。光を憎み、闇を愛する者とします。

 

 キリストが与えた御霊は、肉の奴隷からの解放と、新しい霊の生き方を教え導きます。永遠に生きる神の子として、光の性質をかたち造っていかれるのです。

 

 悪魔の奴隷は、罪の奴隷。永遠に闇の中でうめき叫びます。彼らの霊は滅びます。御霊の奴隷は、義の奴隷。永遠のいのちを受け、光の中で神を賛美します。彼らの霊は、滅びから救い出されます。

 

 神は、イエスを十字架につけた人々をも、悔い改めるならば、罪を赦し、聖霊を与えられます。

 

 ペテロはユダヤ人に言いました。「この曲がった時代から救われなさい。」世は曲がっているのです。正しくはありません。正しいのは、天の神だけです。永遠に変わらないお方です。世で正しいのは、神の権威を受けて来られたイエス・キリストただひとりです。

 

 メシアが与えられるという約束を持つユダヤ人は、今でも神の約束のメシアを待ち望んでいます。神は、預言者を通して、世界に離散しているユダヤ人を先祖の地、アブラハム、イサク、ヤコブの地に集めることを約束しておられました。国のなかったユダヤ人は、1948年に、先祖の地イスラエルの地に、イスラエル国家を得ました。神の預言は成就しました。

 

 ユダヤ人は、神の預言の成就をイスラエルの地に帰還することで味わっています。神は彼らを祝福されました。不毛の荒地だったイスラエスの地は、豊かな実りの地となり、ユダヤ人を養っています。

 

 日本列島は、水と緑に恵まれ潤った国でありながら、日本の食料自給率は低く、各国からの輸入に頼っています。一方、乾燥しているイスラエルの地はユダヤ人が住み始めてから実りの地に変わり、食料自給率は90%以上、しかも、農産物を他の国々に輸出までしているのです。

 

 ユダヤ人が約束の地に帰還することは、神の喜びなのです。神は喜んで、イスラエルを祝福されます。ユダヤ人が先祖の地イスラエルの地に帰還することは、神が真実であることを証する行為なのです。

 

 イスラエルの地に集められたユダヤ人に、エゼキエルは預言しています。

 「わたしはあなたがたを諸国の民の間から連れ出し、すべての国々から集め、あなたがたの地に連れて行く。わたしはすべての偶像の汚れからあなたがたをきよめ、あなたがたに新しい心を与え、あなたがたのうちに新しい霊を授ける。わたしはあなたがたのからだから石の心を取り除き、あなたがたに肉の心を与える。

 あなたがたは、わたしがあなたがたの先祖に与えた地に住み、あなたがたはわたしの民となり、わたしはあなたがたの神となる。わたしはあなたがたをすべての汚れから救い、穀物を呼び寄せてそれを増やし、飢饉をあなたがたに送らない。わたしは木の実と畑の産物を増やす。」

 

 ユダヤ人はメシアを待っています。

 

 ペテロのメッセージは、世界に向かって発せられています。

 「この方(イエス・キリスト)以外には、誰によっても救いはありません。世界中でこの御名のほかには、私達が救われるべき名としては、どのような名も、人間に与えられていないからです。」

 

 

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