ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

七つの頭は七人の王 十本の角は十人の王

 

 黙示録17:8-13に、七つの頭と十本の角を持つ獣の秘義が書かれています。

 「あなたの見た獣は、昔いたが、今はいません。しかし、やがて底知れぬ所から上って来ます。そして彼は、ついに滅びます。地上に住む者達で、世の初めからいのちの書に名を書き記されていない者は、その獣が、昔はいたが、今はおらず、やがて現れるのを見て驚きます。

 ここに知恵の心があります。七つの頭とは、この女が座っている七つの山で、七人の王たちのことです。五人はすでに倒れたが、ひとりは今おり、ほかのひとりは、まだ来ていません。しかし彼が来れば、しばらくの間とどまるはずです。

 また、昔いたが今はいない獣について言えば、彼は八番目でもありますが、先の七人のうちの一人です。そして彼はついには滅びます。

 あなたが見た十本の角は、十人の王たちのことで、彼らは、まだ国を受けていませんが、獣とともに、一時だけ王の権威を受けます。この者どもは心を一つにしており、自分たちの力と権威とをその獣に与えます。」

 

 獣の七つの頭は、七つの山、即ち七人の力強い権威者のことです。私は、これを七つの帝国と読み解きました。五つは倒れ(権威を失い)、一つは今もおり、ほかの一つはまだ来ていません(まだ現れていません)。

 

 私は、これを「アメリカに権威を与えたメディア帝国の霊とバビロニア帝国の霊(国を持たないで世界を牛耳る霊)、ロシアに権威を与えたペルシア帝国の霊、中国に権威を与えたギリシア帝国の霊、ヨーロッパを拠点に世界を覆う反ユダヤ主義のローマ帝国の霊(ユダヤ人とイスラエルとエルサレムを散らした角)、これらの五つの帝国の霊は、神がユダヤ人を散らした国々から集めてイスラエルの地に帰還させた後では、イスラエルを散らすことも征服することも出来ない」と理解しました。神がイスラエルを守られるからです。敵国がイスラエルを攻めて来ても、イスラエルに勝つことは出来ません。

 

 神の民イスラエルを負かす力が、五つの帝国の霊にはありません。一つの帝国(神聖ローマ帝国の霊)は、他の帝国の霊とは異なり、滅びることも権威を失うこともなく、バチカン市国を得て存在し続けています。権威は今も、世界中に認められています。そして、エルサレムにも、教会を置いています。

 

 ほかの一つの帝国(オスマン帝国)の霊は、終わりの時代にあってまだ現れていません。イスラム国ISは現れましたが、これは世界を治める指導的存在とはなりません。しかし、オスマン帝国の霊の権威を持つ者がやがて現れ、彼が来るとしばらくの間留まります。彼は、十本の角を持つ獣のことです。この卑劣な指導者は、ISをも呑み込みます。トルコにはイスラム原理主義組織がいます。オスマン帝国の復興を目指す組織です。中東以外の国々では、それはイスラム教徒の間でのこと、中東でのことであって、イスラム教徒ではない世界とは関わりのない争いと思っていましたが、十本の角を持つ獣は、世界に主権を持つイスラム帝国を建国するのです。世界中のいのちの書に名の記されていない人々は、力強い帝国の出現に驚きます。

 

 アメリカもロシアも中国も帝国の霊によって権威が与えられていますが、帝国として世界を支配したわけではありませんでした。しかし、十本の角を持つ獣は違います。オスマン帝国の霊に権威を与えられ、みごとオスマン帝国を復興させるのです。

 

 中東は国々が互いに争い、不穏な領土ですが、それは中東の中でのことであって、中東に直接関与しなければ被害を被ることは無いと思われていました。唯一エネルギーの問題がありますが、近年、アメリカ、ロシア、中国、イスラエルでも油田が発見され、以前ほど中東に依存する事が無くなった時に、中東が、ひとりの指導者によって一つとなるのです。イラク、イラン、シリア、レバノン等の凶暴な国々が一つとなるのです。

 

 「昔いたが今はいない獣は、八番目であり、先のうちのひとり」と言うのは、オスマン帝国の復興の後に、その指導者が、最も強いバビロニア帝国の霊によって、世界の王となることを言っているように思います。

 

 十本の角は、十人の王たちでまだ国を受けてはいない、とあるので、非常に強い悪魔の権威を持つひとりの指導者が治める中東の十の国々を支配する者たちのことです。ダニエル書11:39で、「彼は外国の神の助けによって、城壁のある砦を取り、彼が認める者には、栄誉を増し加え、多くのものを治めさせ、代価として国土を分け与える」とあります。

 

 私は、これを、イスラム教徒ではない外国の神に仕える、世界的権威を持つローマ教皇の協力を得て、その指導者はエルサレムを支配下に置く。そして、自分にとって役に立つ忠実な者たちに十の国の支配権を与える。それは、十の国の国民でもなく、また支配者階級にいた者でもなく、十本の角を持つ獣(反キリスト)が良いと思う者に支配権を与える。支配権を与えられた彼らもまた、十の国の権威を十本の角を持つ獣に与え、十の国は十本の角を持つ獣(反キリスト)の国となります。そして、反キリストに権威を与えられた十の国の支配者たちは、反キリストと邪悪な心で心一つとなって、バビロニア帝国の霊によって世界を支配する悪魔の国を建国するのだと、理解しました。