ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

ゼルバベルと大祭司ヨシュア

 

 主がエレミヤに告げた主のことばを実現させるために、ペルシアの王クロスを奮い立たせたので、王は王国中にお触れを出し、文書にして言った。「ペルシアの王クロスは言う。『天の神、主は、地のすべての王国を私に賜った。この方はユダにあるエルサレムに、ご自分のために宮を立てることを私に委ねられた。あなたがた、すべて主の民に属する者は誰でも、その神、主がその者ととものおられるように。その者は上って行くようにせよ。』」(歴代誌Ⅱ36:22,23)

 

 バビロン捕囚されたユダの民に、ペルシアの王クロスは、エルサレムへの帰還と神殿再建の命令を下していました。しかし、アッシリアに捕囚された北イスラエルの地に住むイスラエル人と異国人との混血のサマリア人たちの妨げによって中断させられました。

 

 その後、エルサレムに住むユダヤ人達に、ふたりの預言者ハガイとゼカリヤが立ち、預言します。そこで、ユダの総督ゼルバベルと大祭司ヨシュアが立ち上がり、民のすべての残りの者とともに主と預言者ハガイのことばとに従いました。

 

 彼らは彼らの神、万軍の主の宮に行って、仕事に取り掛かりました。彼らはイスラエルの神の命令により、また、ペルシアの王クロスと、ダリヨスと、アルタシャスタの命令によって、完成させました。

 

 異国の王の命令により、純粋な血統のユダヤ人たちによって、工事は完成しました。 神殿建設の工事を始めたユダヤ人に対して、「私達も神殿建設に関わらせてください」と申し出るサマリア人(異邦人との混血のサマリア人は、ユダヤ人たちからユダヤ人と認められていなかった)は断られました。ハガイとゼカリヤのふたりの預言者が一緒にいて助け、ゼルバベルと大祭司ヨシュアが導いて、完成させたのです。

 

 ゼルバベルは、ダビデ王の子孫です。王族に属する者ですが、ペルシア帝国の中では、ユダの総督でした。

 

 大祭司ヨシュアは、アロンの子孫です。しかし、ゼカリヤ書3章で、ヨシュアが火から取り出された燃えさしである、と主がサタンを咎めておられます。純粋な大祭司の姿では無かったようです。服は汚れ、頭には聖い神の栄光が見られませんでした。主の使いは、自分の前に立っている者たちに言いました。それで、彼らはヨシュアの汚れた服を脱がせ、彼の不義を取り除いて、ヨシュアの頭に聖いターバンをかぶらせ、礼服を着せました。

 

 ゼルバベルと大祭司ヨシュアは、全地の主のそばに立つ、ふたりの油注がれた者です。(ゼカリヤ書4:14)

 

 ゼカリヤ書4章の預言は、第四の十本の角と七つの頭の獣の時代に起こることもさしていると思われます。

 

 全体が金でできている一つの燭台の上部には鉢があり、その鉢の上には七つのともしび皿があり、この上部にあるともしび皿にはそれぞれ七つの管がついています。また、そのそばには二本のオリーブの木があり、一本はこの鉢の右に、他の一本はその左にあります。(ゼカリヤ書4:2,3)

 

 金の燭台は、復活のキリストのからだであり、七つの御霊の教会です。それは、天の神の御前に集められる主キリストの栄光の教会です。聖霊によって新しく生まれ、永遠のいのちを持つ、復活のキリストのからだです。

 

 燭台の右左にある二本のオリーブの木は、ゼルバベルと大祭司ヨシュアのふたりです。彼らは、主のそばに立つ油注がれた者です。第三神殿を建設させる指導者であり、千二百六十日の間預言する者です。

 

 主がふたりを選び、油を注がれます。このふたりは、患難前期に働くふたりの証人です。黙示録11:4で、千二百六十日(三年半)の間預言するふたりの証人のことを、「彼らは全地の主の御前にある二本のオリーブの木、また二つの燭台である」と言っています。

 

 この人たちは、預言をしている期間は雨が降らないように天を閉じる力を持っており、また、水を血に変え、その上、思うままに何度でもあらゆる災害をもって地を打つ力を持っているのです。(黙示録11:6)

 

 主がゼルバベルに主のことばを与えておられるからです。「権力によらず、能力によらず、わたしの霊によって」と万軍の主は仰せられるからです。

 

 ゼルバベルは、ヨシュアのもとに行き、ヨシュアの前に主が置いた七つの目のある石、このかしら石(宮の礎となる石)を運び出し、宮を完成させるのです。この七つの目は、全地を行き巡る主の目である、とゼカリヤ書4:10にあります。

 

 このかしら石となる人々が全地に福音を届けます。ふたりの証人は、ハガイとゼカリヤの霊を持つ、終わりの時代に現れるゼルバベルと大祭司ヨシュアのふたりだと思われます。

 

 ハガイの時代は、ハガイとゼカリヤのふたりの預言者がともにいて、ユダの総督ゼルバベルと大祭司ヨシュアが神殿建設を指導しました。

 終わりの時代に現れるゼルバベルの霊の人は、ハガイとゼカリヤの預言の霊も持っています。大祭司ヨシュアの霊の人もまた、預言の霊を持っています。

 

 異教の王(第四の獣)に命じられて、神殿建設が始まります。主に油注がれたふたりの証人によって集められたヤコブの血統のユダヤ人、ユダの部族で印を押された一万二千人、ルベンの部族で一万二千人、ガドの部族で一万二千人、アセルの部族で一万二千人、ナフタリの部族で一万二千人、マナセの部族で一万二千人、シメオンの部族で一万二千人、レビの部族で一万二千人、イッサカルの部族で一万二千人、ゼブルンの部族で一万二千人、ヨセフの部族で一万二千人、ベニヤミンの部族で一万二千人の彫り物を刻まれた(ゼカリヤ書3:9)十四万四千人のユダヤ人がエルサレムに集められて、建設するのではないのかと思います。

 

 彼らは、世界に隠されていたヤコブの血統の人々です。自分がユダヤ人であることを知らないでいる人々であるかも知れません。モーセの律法を知らなくても、彼らの心の中に律法があり、神を畏れ正しい心で歩んでいる人々ではないかと思います。神の契約と真理を悟った彼らは、全地に福音を届け、七つの御霊の教会を主のために整えるのだと思います。

 

 異邦人の携挙の後で、ゼルバベルが立つのでしょう。