ペテロⅠ1:23に「あなたがたが新しく生まれたのは、朽ちる種からではなく、朽ちない種からであり、生ける、いつまでも変わることのない、神のことばによるのです」とあります。
イエスは、「人は、新しく生まれなければ、神の国を見ることができません(ヨハネ3:3)」のあとで、「人は、水と御霊によって生まれなければ、神の国に入ることができません(ヨハネ3:5)」とも言われています。
キリストが流された十字架の血によって、人の罪は贖われました。すでに、罪は処罰されたのです。神の側のわざは完了しています。天への道は開かれました。天への道に入るには、人は神を認め、神を求める必要があります。地上に霊的な世界が開かれました。
キリストの道は、天への道の中のいのちの道です。いのちの道は、イエス・キリストを神の御子と信じた者たちに開かれた道です。イエス・キリストの御名を呼ぶ者たちの道です。イエスを主と告白する者たちの道です。
彼らは自分の罪を自覚し、神の前で罪を悔い改め、イエス・キリストの血によって罪が赦されたことを信じイエスに希望をもって、水によって生まれ変わります。それまでの神無し人生の生き方を悔い改めて神に立ち返り、世に向けていた愛と信頼を神の御子イエスに方向転換します。心の向きを目に見えるもの、この世のものから見えない神に移し変えるのです。
新しく生まれた人は、神の御国の味わいを体験します。何故かわからないけど、溢れる喜びと心の平安を味わいます。この御国の喜びを持続可能にするのは、御霊の働きです。御霊のバプテスマを受ける者が、神の御国に入るのです。
朽ちる種(肉と血)によって生まれた肉体の子(人間の子)ではなく、朽ちない種(御霊)によって生まれる霊の子ども、人の子イエスのからだの御霊の子となるのは、神のことばによるのです。神のことばを受け、神のことばに従う結果、神の御国に入る神の子とされるのです。
神の御子イエスは、神のことばによって処女マリアの胎に宿り、ベツレヘムで生まれました。
イザヤ書7:14でイザヤは、「見よ。処女がみごもっている。そして男の子を産み、その名を『インマヌエル』と名づける」と神のことばを語っています。
イザヤ書9:6でイザヤは、「ひとりのみどりごが、私たちのために生まれる。ひとりの男の子が、私たちに与えられる。主権はその肩にあり、その名は『不思議な助言者、力ある神、永遠の父、平和の君』と呼ばれる」と神のことばを語っています。
ミカ書5:2でミカは、「ベツレヘム・エフラテよ。あなたはユダの氏族の中で最も小さいものだが、あなたのうちから、わたしのために、イスラエルの支配者になる者が出る。その出ることは、昔から、永遠の昔からの定めである」と神のことばを語っています。
イエスは、神のことばによって生まれました。処女マリアの胎の内に宿った時から御霊によって造られました。肉体をもって生まれ出ましたが、肉によって生まれたのではありません。イエスは、神のことばによって生まれた人の子であり、神の御子でした。
人も神のことばによって生まれなければ、神の御国に入ることができません。肉体をもって肉によって生まれた人間が、どのようにして、神のことばによって生まれるのでしょうか。
人は、イエス・キリストを神の御子と信じて義と認められ、イエスを主と告白し、神はイエスを死者の中から甦らせてくださったと信じるならば、救われるのです。信仰による義です。
信仰による義は、律法に縛られることがありません。キリストが律法の呪いを身に受けて、十字架で死んでくださいました。キリストが律法を終わらせられたので、イエスを信じる人は皆、その信仰によって義と認められるのです。
良い事をするから救われるのではなく、良い方を信じるから救われるのです。良い方を信じるとは、人の罪の身代わりとなって贖いの血を流してくださった神の子羊イエスと、神の子羊を地上に遣わしてくださった父なる神、偉大なる神創造主を信じることです。
この信仰は、御霊のうちにあります。神のことばはイエスを死者の中から甦らせられました。ダビデは、詩編16:10,11でこう言っています。
「まことに、あなたは、私の魂をよみに捨ておかず、あなたの聖徒に墓をお見せにはなりません。あなたは私に、いのちの道を知らせてくださいます。あなたの御前には喜びが満ち、あなたの右には、楽しみがとこしえにあります。」
神の右には、神の子羊キリストが座しておられます。キリストは、神の喜びであり、楽しみです。また、人々の喜びであり、楽しみでもある主です。
神のことばによって生まれた者は、御霊によって生まれた者であり、イエス・キリストのうちにある者です。肉によって生きる者ではありません。いのちの道を歩む者です。
イエスを死者の中から甦らせられた神は、彼らをよみに捨ておかず、彼らもまた、死者の中から甦らせられるのです。こうして、御霊によって新しく生まれた霊の子らは、神の御国に入ります。これらのことは、とこしえに変わることがない神のことばによるのです。