ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

大患難期における救いと死

 

 ケン・ピータース師は、夢の中で大患難期の死を体験しました。それは、御霊の教会の人々の魂の刈り取りです。地上には、多くのクリスチャンが、生き残っているのです。

 

 ふたりの証人と十四万四千人のユダヤ人による宣教の期間に、大リバイバルが起きました。しかし、反キリストが彼らを殺害して神殿に立ち、偽預言者とともに、世界を支配しています。

 

 大患難期には、全世界が一つとなっていました。独立国家はもうどこにもなく、大陸は、国ごとに分かれておらず、ただ地域ごとに分けられています。この時期、地球上で神の臨在を感じるものは全くありませんでした。悪が社会の隅々まで浸透していて、世界中が暗闇でした。

 

 ふたりの証人と十四万四千人のユダヤ人の宣教により、神に立ち返ったユダヤ人やクリスチャンが生き残っています。

 

 彼らは、十四万四千人のユダヤ人の宣教によって悔い改め、神に立ち返りました。大勢のクリスチャンが言いました。「私たちもイエス・キリストを知っていた。でも次第に、神を求めて清く生きる生き方に興味を失い、信仰が冷めていった」と。短期間に多くの人がイエスに立ち返り、完全に従うようになりました。地上で起こった大リバイバルです。終わりの雨です。

 

 彼らは大患難期を迎えました。カトリック教徒のケン・ピータース師は、患難前期の大リバイバルで神に立ち返ったクリスチャンに、出会いました。彼は言います。「終わりの時が来ているのに、主の時に備えていなかった。自分は神と正しい関係を築いていなかった。」そして、彼は、神の救いの計画について語り始め、いかに救世主イエス・キリストが必要かを、聖書のことばを通して、ピータース師に説明し始めました。

 

 彼は、「イエスに自分の罪と、罪人であることを赦してもらわないといけない」と言い、ピータース師に神の赦しを得て、永遠のいのちを受け取らないかと聞きました。ピータース師は、(神が力を与え、この大患難期に勝ち残ることができる)と説得されて、その場でイエスを受け入れ、祈ったのです。すると、喜びに満たされました。

 

 ケン・ピータース師は、大患難期にしるしや不思議を見せた、テレビに映る反キリストの顔を見ました。彼の顔は超自然的で、完璧すぎるほど完璧で、人生で見た中で最もハンサムな顔をしていました。そして、巧言を使って人々を引き込むカリスマ的指導力の持ち主でした。その時には、彼が荒らす忌むべき者であることがわかりました。

 

 神の人と、そうでない人との間には明確な線があり、それは霊的に区別されていました。街中を歩いていると、誰が救われていて、誰が救われていないのかが、はっきりとわかりました。

 

 悪霊も普通に存在しています。張り詰めた空気に、心が凍りつきそうです。「全速力でここから逃げろ!」腹の底に聞こえました。腹の底から聞こえてくるのは、聖霊でした。

 

 軍警察は、クリスチャンを監視し、彼らの個人情報を握っています。ピータース師は、軍警察に捕まり、政府所有の大きな建物に連れて行かれました。そこには、ピータース師の妻とキリストに導いてくれた男性もいました。

 

 ある部屋に連れて行かれ、新しい政策(反キリストの政策)に同調すれば、何の心配もない、と言います。彼らのキリストを信じる意志が固いのを見ると、別の部屋に移され、マインドコントロールによる取り調べが始まりました。自分の思考が、どんどんあっちに引き込まれ、問題を起こさなければ助かるんだ、と思い始めました。取り調べの際のマインドコントロールは、現実離れしていて、人間にできるやり方ではありませんでした。悪魔のやり方です。

 

 妻と男性が、信仰が揺るがず堂々としていたので、ピータース師たちは外に連れ出され、とても長い廊下に連れ出されました。何千人という人が並んでいます。5,6分ごとに、これらの人が前に進み出ます。部屋に引き入れられ、「信仰を捨てろ」と拷問が行われていました。

 

 「命のあるうちに信仰を捨てろ。」「お前の信仰なんか虚しいだけだ」と、冒瀆します。多くの人が、そこで崩れ落ち、列から引きずり出されて、そして、信仰を捨てるのです。

 

 信仰を捨てない者は、幾つかのドアを通って拘置所のような場所に行きます。政府の者たちは、ドアを開けると手早く部屋に入れ、すぐにドアを閉めます。まず、男性が入りました。

 

 それから6分後、ドアが開かれました。ピータース師にあったのは、今まで味わったことのない虚無感でした。そこには、とてつもなく巨大な、長身で頑丈な体で覆面を被った男が大きな剣を持っていました。「信仰を捨てれば、生きられる」と言い始めました。妻は信仰を捨てないと言い、とても力強く伝道を始めました。すると彼らは激怒し、妻を台の上に縛りつけます。妻は仰向けで、剣を持った男が立っており、ピータース師の目の前で、妻の首を斬りました。

 

 ピータース師は、妻が斬首されるのを目撃しました。ピータース師は、ひどく怖れていて、自分も死ぬんだという事もわかっていました。思考回路が停止し、頭の中は真っ白で、腹が、大声で叫び始めました。「イエス様!助けてください!恐い!」ピータース師は、自分の腹と頭との戦いをして、ついに、何かが、ピータース師の腹から頭に貫通し、やっと霊的に、イエス様に助けを求めることができたのです。

 

 「イエス様、怖くて仕方がありません。救ってください。」「助けてください!」霊的に、それを訴えたその瞬間、手がピータース師の肩を掴むのを感じました。それはがっしりとした大きな手でした。その手がピータース師の肩を掴むと、すぐに温もりと平安がピータース師を満たしました。

 

 突然、主は、ピータース師の目を真っ直ぐに見られました。とても威厳のある眼差しです。それは、非難の眼差しでも、罪を責めるようでも無く、主が、ピータース師の人生すべてを見通しているようでした。主は一目するだけで、すべてを見透かされ、ピータース師のすべてがさらけ出されました。主は、すべてをご存じです。

 

 「息子よ。恐れるな。死がおまえをとらえることはない。」主は、ピータース師の目を真っ直ぐに見て言われました。

 

 その瞬間に、ピータース師の全身に勇気が満ちて、剣に直面する勇気が与えられました。覆面の男が、ピータース師を台に縛りつけ、「信仰を捨てろ」と言いました。答えました。「捨てない。主が、すべてに勝る主だ。」「主は、すべての主で、お前たちの主でもあるんだ。」

 

 男が剣を振り下ろしました。剣の刃がピータース師の首に触れる、まさにその瞬間、死を味わうことなく、瞬時に上にいて、誰かの手を握ったまま、下の場面を見ていました。自分の首は斬られ、大量の血が噴き出していました。そして突然、自分の手を握っているのが主イエス・キリストであることに気づいたのでした。

 

 主が死から連れ出し、ピータース師を主の懐に抱き込まれました。すると、短所も弱さもすべて消え、外観も内面もキリストに似た者となったのです。主が現れると、主と同じようになると言うのは本当でした。キリストを得るためだけに、自分の愉しみも、目標も、命も、すべてを投げ出すだけの価値があるのです。

 

 多くの人は、マインドコントロールによる冒瀆的な取り調べに耐え切れず、そこで崩れ落ち、信仰を捨てました。キリストを信じているので自分は救われるはず、と一縷の望みを持っていた人々が、信仰を捨てます。

 

 最期まで主にすがって、むごたらしい死の道を選んだ人は、永遠のいのちを受けます。

 「イエス・キリストの御名のために、すべての人々に憎まれます。しかし、最後まで耐え忍ぶ者は救われます。」(マタイ10:22)