ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

塵の中に眠っている者が目を覚ます

 

 「地の塵の中に眠っている者のうち、多くの者が目を覚ます。ある者は永遠のいのちに、ある者はそしりと永遠の忌みに。」(ダニエル書12:2)

 

 大患難の後、キリストの地上王国が始まります。天の神が起こされる一つの国です。この国は、永遠に滅ぼされることなく、他の民に渡されず、かえって先の強い国々をことごとく打ち砕いて、絶滅してしまいます。天の神が起こされた国は永遠に立ち続けます。

 

 多くの人々は、地上王国の実現よりも、天国の方が馴染みがあると思われます。しかし、キリストが地上に再臨されて、キリストがイスラエルの王となって世界を治める時代がやって来るのです。

 

 再臨は知っているけれども、地上王国のことはぼんやりしているような気がします。「再臨」と言いながら、思いは神の御国、天の国にあるように思います。

 

 反キリスト、或いは偽キリストなる指導者が絶対的主権をもって世界の聖徒らを脅かしました。世界中の人々は、偽キリストに魔法をかけられたかのようです。意思の無い人形のようで、偽キリストと偽預言者に操られていました。人の心を持つのは、わずかな神の聖徒やキリストの民たちだけでした。キリストの民は、皆殺され、神が隠された残りのユダヤ人がいるだけです。

 

 メギド山では、悪魔と偽キリストと偽預言者と世界中の王たちが集まり、キリストと天に属する人々が応戦しました。キリストが勝利されます。世界中を苦しめた偽キリストと偽預言者は生きたまま、火の池に投げ込まれました。竜(悪魔)は捕らえられ、千年の間縛って、底知れぬところに投げ込んで、そこを閉じ、その上に封印して、千年の終わるまでは、竜が諸国の民を惑わすことのないようにされます。

 キリストが悪魔や獣と戦い勝利した後で、世界は一変するのです。地上の誰も倒すことも逆らうことも出来なかった、恐ろしい主権者は、天から来られたイスラエルの王(天の神が地上に起こされる一つの国の王)によって倒されました。

 

 ユダヤ民族が待ち望んだメシアが地上に来られました。メシアは永遠に生きる方です。死から復活されたイエス・キリストです。

 

 地の塵の中に眠っている死者の多くの者が目を覚まし、キリストが治められる地上の王国の世界を味わいます。神と契約を結んでおりメシアを待ち望んでいたユダヤ人たちも、また、おそらくキリストの贖いの血を信じたクリスチャンたちも、皆甦ると思われます。

 

 甦るからと言って、復活したわけではなく、メシアの来臨や天国を信じていた人々たちに、神の約束が確かであることを証明するために、神が用意されたこの地上王国を味わわせるのだと思います。

 

 千年の地上王国では、復活の子も、甦りの子も、子を生む肉の子も混在しているのだと思われます。霊のからだの人もおれば、肉体を持つ人もいるというようにです。

 

 聖書の約束を信じた人は、死から目覚めて、キリストの治められる世界を味わうのでしょう。地上の教会も皆この世界に入り、キリストの平和の世界を味わうのかもしれません。武器も争いもなく、肉食ではなくすべてが草食のエデンの園のような世界です。

 

 この世界では、七つの御霊の教会が整います。復活の子らの教会で、神のしもべたちです。彼らは皆、復活のからだ(白い衣を着た、死なない霊のからだ)の人々です。

 

 七つの御霊の教会は、天上の神の御国に入る人々です。地上の教会の人々が皆、甦ってこの地上王国を味わうのかも知れません。しかし、甦ってキリストの王国を味わうから神の御国に入るわけではなさそうです。地上の王国には、肉体の人々も生活しています。完全な世界ではないのです。

 

 地の塵の中に眠っている者のうち、多くの者が目を覚まします。ある者は永遠のいのちによって甦り、復活します。彼らは、信仰に勝利した人々です。最後まで信仰を捨てなかった人々です。

 

 ある者はそしりと永遠の忌みのために甦ります。復活のからだがあるわけではありません。しかし、ともに地上の王国を味わうのです。神の憐れみです。彼らが信じたことをかたちにしてくださるのです。彼らの信仰は堅い土台の上に建てられてはいませんでした。彼らの信仰は、燃えて輝くともしびであり、しばらくの間、その光の中で楽しむことを願ったのです。

 

 神は、天国ではなく、地上にキリストが治められる王国を造られます。罪の贖われた人々も、贖われていない人々も、復活のからだの人々も、甦りのからだの人々も、肉のからだ(肉体)の人々も、永遠のいのちの人々も、永遠のいのちのない人々も生きる世界です。

 

 悪魔は縛られています。それで、いのちの書に名前のない人々も平和を味わいます。悪しき者がいないので、邪悪な思いは働くことができないからです。千年王国で生まれる子どももたくさんいます。

 

 七つの御霊の教会の人々は、この世界でともになり、キリストに仕えます。彼らは、永遠のいのちの民です。天の御国に入る民です。

 

 この平和な地上の王国も、千年が経つと悪魔が解き放たれて、いのちの書に名前の無い者とともにイスラエルの王に立ち向かい、焼き尽くされます。いのちの書に名前のある、信仰の勝利者たち、七つの御霊の教会がイエス・キリストのもとに残されます。