ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

神が憎まれる淫婦

 

 ヨハネは、この女を見た時、非常に驚きました。額に「すべての淫婦と地の憎むべきものとの母、大バビロン」という名が書かれた女です。

 

 テサロニケⅡ 2:7に、「不法の秘密はすでに働いています。しかし今は引き止める者があって、自分が取り除かれる時まで引き止めているのです。」とあります。パウロの時代に、すでに働いていました。

 

 ヨハネは、ヨハネⅠ 2:18で言っています。

 「小さい者たちよ。今は終わりの時です。あなたがたが反キリストの来ることを聞いていた通り、今や多くの反キリストが現れています。それによって、今が終わりの時であることがわかります。

 彼らは私たちの中から出て行きましたが、もともと私たちの仲間ではなかったのです。もし私たちの仲間であったのなら、私たちといっしょにとどまっていたことでしょう。しかし、そうなったのは、彼らがみな私たちの仲間でなかったことが明らかにされるためなのです。」

 

 パウロは、言います。

 「私が出発したあと、凶暴な狼があなたがたの中に入り込んできて、群れを荒らし回ることを、私は知っています。

 あなたがた自身の中からも、いろいろな曲がったことを語って、弟子たちを自分のほうに引き込もうとする者たちが起こるでしょう。」

 

 悪魔は、キリストのからだである教会の内部に入り込んで、信仰の芽を摘むのです。それは、反キリストの霊です。終わりの時に立つ、恐ろしい指導者だけが反キリストではなくて、反キリストの霊は、二千年前から働いています。

 

 イエスが降誕された時には、イエスを殺そうとして働きました。また、ユダヤ民族の中では、イエスを受け入れさせず、憎み拒絶させるように働きました。そして、十字架で殺害しました。キリストの教会が誕生すると、いろいろな曲がったことを語って弟子たちを真理の道から離すように働きます。

 

 ヨハネが見た淫婦は、その最たるものでした。この女は、復活のキリスト昇天の後に誕生した教会の中から生まれました。

 

 赤子のキリストを産んだマリアを原罪がない聖女とします。しかし、最初の女エバは、善悪の木の実を食べて罪を犯しました。エバの子孫に原罪がない者はいません。肉体があることが肉なる者の証であり、罪の奴隷なのです。マリアは、神の御子イエスを胎に宿し産む女であって、御霊の子を入れる土の器だったのです。

 

 悪魔を滅ぼす「人の子」は、女から生まれる、女の子孫でなければなりません。塵で造られた人の子孫です。人類の原罪の身代わりとなる、神の子羊なのです。

 

 淫婦は、真の神から引き離す宗教の霊を総括する権威を持ちます。偶像の神々に寛容であり、いばらの冠を被り、十字架につけられたキリストの像を眺めます。反キリストの霊にとって、十字架につけたキリストは、自分たちの勝利の証でした。

 

 黙示録19:10で、ヨハネが神のことばを語る御使いを拝もうとして、その足元にひれ伏した時、御使いに言われました。

 「いけません。私は、あなたや、イエスのあかしを堅く保っているあなたの兄弟たちと同じしもべです。神を拝みなさい。イエスのあかしは預言の霊です。」

 

 イエスのあかしを堅く保っている者は、預言の霊に仕えているのです。預言の霊に仕えているのであって、預言を語る者を神としてはならないのです。拝むべきは、神御自身なのです。

 

 パパ様と呼ばれ、信者の父とするならば、それは、父なる神への冒瀆です。

 イエスは言っておられます。

 「あなたがたは地上の誰かを、われらの父と呼んではいけません。あなたがたの父はただひとり、すなわち天にいます父だけだからです。また、師と呼ばれてはいけません。あなたがたの師はただひとり、キリストだからです。

 あなたがたのうちの一番偉大な者は、あなたがたに仕える人でなければなりません。誰でも、自分を高くする者は低くされ、自分を低くする者は高くされます。」

 

 キリストが与えてくださった聖霊は、神の子としてくださる御霊です。神は「アバ、父」と呼ぶ、御子の御霊を、イエス・キリストを主と告白する者の心に遣わしてくださいました。御霊を持つ人は、父と呼ぶのは、天の父なる神であることを知っています。

 

 レビ記19:14に、「あなたは耳の聞こえない者を侮ってはならない。目の見えない者の前につまずく物を置いてはならない。あなたの神を恐れなさい。わたしは主である。」とあります。

 

 また、申命記27:18に、「盲人に間違った道を教える者は呪われる。」とあります。

 

 霊が開かれていない人々に曲がったことを教え、自分たちの道に引き込み、真理の道から遠ざけた淫婦を、神は憎んでおられました。

 

 淫婦は、イエス・キリストの御名を使う、反キリストの霊です。宗教の霊となって、救いを求める者や、真理の道を探し求める者たちに偽りを信じさせました。また、神のしもべたちをも惑わし、不義の道に迷い込ませました。

 

 この淫婦は、イエス・キリストを主と告白する群れの中に入り込んだ凶暴な狼が、群れを荒らし回った結果起こった、キリストの名を名乗る偽りの教会です。

 

 淫婦は、好色にふけり、自分を高い者とする、反キリストです。多くの人々は、この淫婦に騙され、惑わされました。淫婦は、人々の心に映る自分の権威を利用して、十本の角と七つの頭の獣が世に立つのを助けました。聖徒が「反キリスト」と呼ぶ指導者に協力しました。何故ならば、淫婦こそが、イエスの時代からイエスの座を狙う、反キリストだったのです。

 

 神は、聖徒たちが「反キリスト」と呼んだ、十本の角と七つの頭の獣と彼が治める国の十人の王に、神の御心を行なう思いを起こさせます。それで、彼らが心一つにして、その淫婦を憎み、荒廃させ、火で焼き尽くします。

 

 淫婦は、神の聖なる書物聖書とイエス・キリストの御名を使う、神の敵対者なのです。反キリストの霊は、根深く、世界を覆ってます。神は、この淫婦を憎んでおられました。神は、淫婦を、悪魔のしもべの手で滅ぼされます。

 

 そのことは、黙示録17:16-18に書かれています。

 「あなたが見た十本の角と、あの獣とは、その淫婦を憎み、彼女を荒廃させ、裸にし、その肉を食い、彼女を火で焼き尽くすようになります。

 それは、神が、みことばの成就する(反キリストが神殿に立つ)ときまで、神の御心を行なう思いを彼らの心に起こさせ、彼らが心を一つにして、その支配権を獣(反キリスト)に与えるようにされたからです。

 あなたが見たあの女は、地上の王たちの上に王国を持つ大きな都(バチカン)のことです。」

 

 世界の王たちが権威を認めるローマ法王を倒し、反キリストが世界を掌握する支配権を得るのです。