「誰でも渇いているなら、わたしのもとに来て飲みなさい。わたしを信じる者は、聖書が言っているとおりに、その人の心の奥底から、生ける水の川が流れ出るようになる。」（ヨハネ７：３７，３８）
聖書では何と言っているのでしょうか。
イザヤ書４４：１－５に、こう書いています。
「今、聞け。わたしのしもべヤコブ、わたしの選んだイスラエルよ。あなたを造り、あなたを母の胎内にいる時から形造って、あなたを助ける主はこう仰せられる。
『恐れるな。わたしのしもべヤコブ、わたしの選んだエシュルンよ。わたしは潤いのない地に水を注ぎ、乾いた地に豊かな流れを注ぎ、わたしの霊をあなたのすえに、わたしの祝福をあなたの子孫に注ごう。
彼らは、流れのほとりの柳の木のように、青草の間に芽生える。ある者は〔私は主のもの。〕と言い、ある者はヤコブの名を名乗り、ある者は手に〔主のもの〕と記して、イスラエルの名を名乗る。』」
神は御自身の選んだヤコブ（ユダヤ民族）とエシュルン（エルサレムとイスラエルの土地）を、祝福することが語られています。その祝福とは、潤いのない地に水を注ぎ、乾いた地に豊かな流れを注ぐことです。
乾いた荒地のイスラエルは草を生やし、その草の間に水辺の柳の木のように芽生えるのです。そして、ある者は「私は主のもの。」と言い、アブラハム、イサク、ヤコブの子孫であることを名乗ります。ある者は手に「主のもの」と記して、イスラエル（イエス・キリストの名によって集められた者）の名を名乗るのです。
エゼキエルは、聖所から流れ出る水の川の幻を見ました。その水が死海（塩の海）に注ぎ込むとそこの水は良くなりました。この川が流れて行く所はどこででも、そこに群がるあらゆる生物は生き、非常に多くの魚がいるようになりました。この川が入る所では、すべてのものが生きるのです。川のほとり、その両岸には、あらゆる果樹が生長し、その葉も枯れず、実も絶えることがなく、毎月、新しい実をつけます。その水が聖所から流れ出ているからです。（エゼキエル書４７：８－１２）
現在、死海は塩分が濃く、生き物の住めない、死の海です。死海に入ると身体が浮くことで観光地となっています。この塩の海に、聖所から流れ出る水の川が入ると、多くの魚が住む生ける海となるようです。生き物を生かす海になるのです。これは、キリストがイスラエルの王として治める千年王国の預言です。
聖所から流れ出る水は、いのちの水です。イエスは、この水を与える、と言われたのです。喉を潤す物質的水ではなく、死んでいるものをも生かす、霊的な水です。
また、イエスは言われます。「誰でも渇いているなら、わたしのもとに来て飲みなさい。」誰でもです。契約の民ユダヤ人だけではありません。律法を守っていない者でも、今、罪に苦しむ者も、心が渇き希望のない者も、孤独に悩む者も、外国人でも、誰でも、「わたしのもとに来て飲みなさい。」と言っておられます。
イエスには、その水を与える用意があります。しかし、その水はイエスのもとに行かなければ受けることができません。イスラエルまで行かなくてよいのです。エルサレムに行かなくても、イエスはそばにおられます。イエスは、復活したキリストです。霊のからだの方です。どこにでも、存在しておられます。
心を主イエス・キリストに向けた時、その人はイエスのもとにいるのです。かしこまらなくてよいのです。孤独も罪も嘆きも持ったままで、渇いた心を主の前に置きましょう。そして、「私に水をください。私を潤してください。」と言うのです。
いのちの水を受けると、死んでいた霊にいのちが与えられます。その水が入ると、そこは良くなるからです。イエスが、神の御子キリストであることがわかるようになります。すると、その人の心にイエス・キリストの信仰が芽生えます。
「わたしを信じる者は、聖書が言っているとおりに、その人の心の奥底から、生ける水の川が流れ出るようになる。」とイエスは言われました。
イエス・キリストの信仰を持つ者に聖所から流れ出る水の川が入ると、その人の心の奥底から、生ける水の川が流れ出るようになるのです。その人自身が潤うだけではなくて、その人のうちで泉となるのです。
イエスは言われました。
「わたしが与える水を飲む者はだれでも、決して渇くことがありません。わたしが与える水は、その人のうちで泉となり、永遠のいのちへの水が湧き出ます。」（ヨハネ４：１４）
イエスは、渇かない水、御霊を与えられます。御霊を飲む者は、永遠のいのちを持ち、また、霊的ないのちの水を湧き出す泉となるのです。このようないのちの泉を持つ者がいる所では、生き生きとしたいのちが宿ります。その人のうちにおられる御霊が働かれるからです。
生ける水の泉は、祈りや感謝や執り成しとともに、平安と争いのない平和を注ぎ出します。神が与えられる生ける水の川が、そのような御霊を持つしもべによって、世に流され、霊の死んでいた者は目覚めるのです。
