ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

スケールの大きいどんでん返し

 

 「シオンの娘よ。喜び歌え。楽しめ。見よ。わたしは来て、あなたのただ中に住む。―主の御告げ。―

 その日、多くの国々が主につき、彼らはわたしの民となり、わたしはあなたのただ中に住む。あなたは、万軍の主が私をあなたに遣わされたことを知ろう。

 主は、聖なる地で、ユダに割り当て地を分け与え、エルサレムを再び選ばれる。」(ゼカリヤ2:10-12)

 

 「わたしの町々には、再び良いものが散り乱れる。主は、再びシオンを慰め、エルサレムを再び選ぶ。」(ゼカリヤ1:17)と仰せられる万軍の主(神の御子キリスト・イエス)は、天から来られて、イスラエルのただ中、エルサレムに住まわれます。

 

 この預言が成就するとき、ユダヤ人たちは、先祖たちが迫害し殺害した預言者たちのことばが、神のことばであったことを知るのです。

 

 主キリストは、神が選ばれた地に、ユダ族やベニヤミン族に割り当て地を分け与えられます。神がモーセに与えた割り当て地を、十二部族に分け与えられます。イスラエルは、神が立てられたダビデの子、ひとりの王(復活のキリスト・イエス)を迎え、神の約束の実現を味わいます。

 

 その時、多くの異邦の民が来て言います。

 「さあ、主の山、ヤコブの神の家に上ろう。主はご自分の道を、私たちに教えてくださる。私たちはその小道を歩もう。」

 それは、シオンから御教えが出、エルサレムから主のことばが出るからだ。(ミカ4:2)

 

 エルサレムには、万軍の主がおられます。万物の支配者である、神であられる主と、神の子羊イエスとが都の神殿なのです。都には、太陽も月もいりません。生ける神の栄光が都を照らし、子羊が都のあかりだからです。(黙示録21:22,23)

 

 汚れた者や、憎むべきことと偽りを行なう者、神の御霊にへりくだらない者は、決して都に入ることができません。子羊イエス・キリストのいのちの書に名が書いてある者だけが、入ることができるのです。

 

 すべてのユダヤ人は墓から甦ります。ある者は永遠の祝福のために。また、ある者は永遠の忌みのために。そして、契約を与え、約束を成就された神の、預言者のことばが実現した世界を目撃します。

 

 その新しい世界では、外国語を話すあらゆる民のうちの十人が、ひとりのユダヤ人のすそを堅くつかみ、「私たちもあなたがたと一緒に行きたい。神があなたがたとともにおられる、と聞いたからだ。」と言うのです。(ゼカリヤ8:23)

 

 ユダヤ人は、多くの国々で忌み嫌われてきました。彼らは、世界の不和、争いの原因であると考えられ、彼らを抹消する動きがありました。また、エルサレムは、争いを引き起こす問題の地と考えられてきました。

 

 エルサレムは汚され、ユダヤ人は命を狙われ、ユダヤ民族もエルサレムも世界平和を脅かす悪の権化のように思われていたのです。

 

 世界はユダヤ民族を排除することを望みました。ユダヤ人を神の民だとは認めていません。神に敵対する争い好きな悪魔の民のように思っていたのかも知れません。

 

 ユダヤ人であるという理由で、大量虐殺が行なわれました。世界の国々はそれを止めません。

 

 第二次大戦では、多くのユダヤ人が命を失いました。女も子どもも赤子も妊婦も年寄りも、ユダヤ人であるから殺されました。彼らの神はどうしていたのでしょう。

 

 神はご覧になっていました。その数が満ちたとき、神は彼らを悪魔の手から解き放ち、彼らを神の御腕に抱かれました。二千年近く国を失っていたユダヤ人に、先祖の土地を返されました。

 

 国がなかったから、諸国でユダヤ人がいじめられていたのではなく、彼らの国が建国されても、なお、イスラエルは、戦いの渦中にあります。

 

 彼らは世界の国々の中にあっても、自国のイスラエルであっても、他の国々の国民のようではありませんでした。彼らは平和を望んでいるのに、争いの方が近づいて来ます。

 

 神の民として選ばれているはずのユダヤ民族が、長い間、世界で一番葛藤を抱えて来ました。それでも、彼らは神の約束の実現を待ち望んで来たのです。

 

 世の終わりには、エルサレムが偽キリストに占拠され、ユダヤ人は命を狙われました。ユダヤ人の歴史上、最悪の時です。彼らの嘆きは天に届きました。

 

 彼らは、ユダヤ民族が待ち望んでいたメシアがナザレのイエスであったことを悟り、死に至ります。イエスが主キリストであるとわかり、主に立ち返った時、彼らの魂は死の世界に入れられます。

 

 生きたままでは、何の望みもないユダヤ人です。しかし、ユダヤ人の血は神を褒めたたえるのです。彼らは、死を通して報いを受けます。

 

 最後の最後まで、偽キリストに虐殺され、世界中の人々に忌み嫌われたユダヤ民族とキリスト者が、新しい世で甦ります。死者の中から生き返るのです。墓の中で眠っていた世界中のキリスト者とともに、ユダヤ民族は甦ります。神の約束の成就の世界で甦るのです。

 

 眠りから目が覚めて、甦った世界はどうでしょう。彼らが知っている世界ではありません。彼らの命を狙った者たちは、どこへ行ったのでしょう。彼らは夢を見ている者のようです。

 

 ユダヤ人たちの口は笑いで満たされ、ユダヤ人たちの舌は喜びの叫びで満たされます。そのとき、国々の間で、諸国の民は言うのです。「主はユダヤ人たちのために大いなることをなされた。」(詩編126:2)

 

 世界の人々は、命乞いのためにユダヤ人にすがります。誰もが、ユダヤ人を聖なる主の民であると知るからです。

 

 見よ。神の幕屋が人とともにある。神は彼らとともに住み、彼らはその民となる。また、神ご自身が彼らとともにおられて、彼らの目の涙をすっかりぬぐい取ってくださる。もはや死もなく、悲しみ、叫び、苦しみもない。なぜなら、以前のものが、もはや過ぎ去ったからである。(黙示録21:3,4)

 

 シオンの娘よ。喜び歌え。

 イスラエルよ。喜び叫べ。

 エルサレムの娘よ。心の底から、喜び勝ち誇れ。

 主はあなたへの宣告を取り除き、あなたの敵を追い払われた。

 イスラエルの王、主は、あなたのただ中におられる。あなたはもう、わざわいを恐れない。

 主は喜びをもってイスラエルのことを楽しみ、その愛によって安らぎを与える。主は高らかに歌ってイスラエルのことを喜ばれる。(ゼパニヤ3:14-17)

 

 万軍の主は、イスラエルに宣言しておられます。

 「わたしはあなたがたの恥を栄誉に変え、全地でその名をあげさせよう。

 地のすべての民の間であなたがたに栄誉を与えよう。」(ゼパニヤ3:19,20)