ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

血肉のイスラエル 新しい契約のイスラエル

 

 神は、エバを惑わした蛇に、「おまえの子孫と女の子孫との間に、敵意を置く。」と言われました。おまえの子孫とは神に敵対する悪魔の子、女の子孫とは神に似せて造られた人の子です。悪魔の子と人の子は敵対関係です。決して団結することも、調和することもありません。

 

 神は蛇に、おまえの頭(悪魔)を踏み砕く「人の子」が女から生まれることも言っておられます。この人の子とは、人となって来られる神のひとり子のことです。

 

 悪魔は、神に敵対するものであって、天の不協和音です。賛美にたけていた大天使ルシファーが、神の主権に逆らう者となったとき、彼の賛美は雑音となりました。平安はかき消され、怒りと憎しみと争いを掻き立てます。賛美を捨てたルシファーは輝きを失い、光を失いました。光から追放され、闇の支配者悪魔となりました。

 

 光と闇には、関わりがありません。神と悪魔とは混じり合うことはないのです。悪魔は初めから悪い者であって、神に敵対する者です。悪魔は、神の被造物である「人」を騙し、自分の支配下に置きました。神に似せて造られた「人」を悪魔の奴隷としました。

 

 悪魔は、神が御自分のために造られた民族、神との契約を持つユダヤ民族に攻撃を続けます。ユダヤ民族が、神を礼拝したり、神のことばを語ることは、悪魔の憎しみと怒りの対象です。この世から神の痕跡を取り除きたい悪魔は、世界の人々に、神は存在しないと思い込ませ、神の創造を否定して「人」は進化の産物であると思い込ませることに成功しました。神を否定しないユダヤ民族の存在は、悪魔には邪魔な存在です。悪魔を神のように高く上げることを妨げる悪魔の敵、足を引っ張る民族は取り除かなければなりません。

 

 悪魔は古くから、悪魔の思いを抱く国民を選び、彼らに力を与えて、ユダヤ民族絶滅のために働いてきました。しかし、ユダヤ民族とともにおられるイスラエルの神(創造主であられる全能の神)が悪魔の策略に立ち向かい、神の時に、ユダヤ民族を助け出されてきました。

 

 神は、契約の民ユダヤ人の中に、ダビデの子孫として御自身のひとり子(神の御子)を遣わされました。イエス・キリストです。

 イエスは、人を騙した蛇の頭(悪魔)を踏み砕き、悪魔の支配から御自分の民を救い出すために神に遣わされた、神のひとり子でした。

 

 神との契約を受け取った、信仰の人アブラハムの子孫であるヤコブの子ら(イスラエル)は、神と契約を結ぶ民でした。

 神の契約の民イスラエルに、神の聖者イエス・キリストが生まれ、悪魔を踏み砕く、罪の贖いの神の子羊として十字架にかかり、贖いの血を流されました。キリストの贖いの血は、悪魔の主権を踏み砕き、悪魔が与えた「死」を打ち砕きました。

 

 神の御子キリストの血は、悪魔と死を踏み砕き、悪魔に捕らわれていた魂を解放されました。キリストの贖いの血によって解放された魂には、死は何の力もありません。罪の赦しとともに、「死」からも解放されたのです。

 

 イエス・キリストは、ご自分が造られた「人」に、悪魔が与えた「死」に代わって、「永遠のいのち」をお与えになります。死が打ち砕かれ、いのちが溢れるのです。

 イエス・キリストは、ご自分の民に、御霊を分け与えられます。真理の御霊は、イエスのことばを思い起こさせ、神を知る者とし、いのちの道に導きます。

 

 闇の王者悪魔の怒りや憎しみや妬みや争いなどの「死」の性質は、試みの火によって取り除かれ、御霊が新しい創造を施されます。

 

 神と契約を結んだ血肉のイスラエルは、神の御子イエスを生み、神の子羊を罪の生贄として屠ったことで、神の祭司の国民の働きを成し遂げました。

 

 神に遣わされたイエス・キリストは、新しい契約の仲介者となられました。神は、モーセの契約を古いとされました。シナイ山の契約は古いとされ、神の御子イエスは、キリストの血による新しい契約をイスラエルと結ばれます。

 

 キリストの血による契約とは、十字架にかかられたナザレのイエスを神の御子であると信じ、主キリストと告白する者の罪を赦し、義とされることです。新しい契約では、律法の義ではなく、信仰の義を要求されます。イエス・キリストを信じる信仰による義です。神は、御子を信じるその信仰によって、その人には罪がないと認められます。そして、神に義とされるのです。

 

 この契約は、アブラハム、イサク、ヤコブが受けた契約のようです。彼らの契約を相続した子孫イスラエルは、神と契約を結ぶ民族としての契約を持っています。モーセの律法です。

 

 キリストがお与えになった新しい契約は、モーセの律法に代わるものです。アブラハム、イサク、ヤコブの契約を受け継いだイスラエルに与えられた、モーセの律法。それに対して、イエスを神の御子と信じ、神に義とされた者が、受ける契約です。

 キリストが、ご自分の血で神に義とされたご自分の民にお与えになった契約は、「聖霊を受けよ。」でした。聖霊が、モーセの律法にまさる、真理の律法を心に記してくださるのです。これが、新しい契約であり、新しい契約(聖霊のバプテスマ)によって創造される、新しいイスラエルが受ける心の割礼なのです。

 

 神はアブラハムに、カナンの地を与えることを約束されました。アブラハムの祝福を受け継ぐアブラハムの子孫イスラエルが、イスラエル国家を築いている国土が、神が与えると約束されたカナンの地ではありません。今は、約束の土地の一部を得ているにすぎません。

 

 主はアブラハムと契約を結んで仰せられた。

 「わたしはあなたの子孫に、この地を与える。

 エジプトの川から、あの大川、ユーフラテス川まで。

 ケニ人、ケナズ人、カデモニ人、ヘテ人、ペリジ人、レファイム人、エモリ人、カナン人、ギルガシ人、エブス人を。」(創世記15:18-21)

 

 神がアブラハムとアブラハムの子孫(イスラエル)に与えると約束された土地は、現在のイスラエルと、その周囲の国、レバノン、シリア、イラク、クウェート、ヨルダン、サウジアラビア、エジプトの七国の一部が加えられた広大な土地です。

 

 血肉のイスラエルは、キリストが王となられるイスラエルのひな型のようです。血肉のイスラエルがイスラエルなのではなく、イエス・キリストを主とする、新しい契約の中に入る民が、アブラハムの約束の地を受け継ぐようです。しかも、それは、この世では実現しません。

 

 天から来られるキリストが悪魔の勢力を砕き、悪魔が縛られると、世が改まります。この世が終わり、キリストが治められる、新しい世が訪れます。

 

 イエス・キリストを迎えた地上は、キリストに治められる平和な世となるのです。その時、死者は墓から甦り、甦ったユダヤ人たちは、神の契約の成就を目の当たりにします。神のことばが真実であったことを目撃するのです。そして、ナザレのイエスがメシアであったことを知るのです。

 

 神が与えられた契約は、イエス・キリストによって、ことごとく成就します。そして、永遠のいのちを受ける者たちにあって、実現するのです。

 

 イエス・キリストは、神がアブラハムに与えると約束されたカナンの地全土の国王、イスラエルの王となられます。

 こうして、ダニエル2:44のことば「天の神は一つの国を起こされます。その国は永遠に滅ぼされることがなく、その国は他の民に渡されず、かえってこれらの国々をことごとく打ち砕いて、絶滅してしまいます。しかし、この国は永遠に立ち続けます。」は、成就するのです。

 

 神のことば(聖書)は、ことごとくイエス・キリストによって、成就します。そして、新しい契約の民、御霊によって新しく創造された新しいイスラエルの王となられるのです。