ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

義の実を結ぶ

 

 神の御計画は、イスラエルに留まらず、全世界に及びます。

 神のイスラエルに生まれたイエスを、神の御子キリストであると信じる者を義とされるのです。

 

 かつて、神は、神の民として世と聖別されたイスラエルと契約を結ばれました。イスラエルに命じられた肉の割礼と神の律法が、神との契約のしるしであり、イスラエルを神の民として異邦人と区別されたのです。

 イスラエルは、四百間、奴隷の家エジプトで奴隷として肉体の苦しみを通ったあとで、神の民としての契約を受けたのでした。

 

 イスラエルは、神がイスラエルに約束されたカナンの地にイスラエル国家を建設し、ダビデ王の子孫ヨセフのもとに、神の贖いの子羊イエス(主キリスト)を遣わされました。

 神に祭司の王国となると約束されたイスラエルは、神が天から送られた神の子羊イエスを、罪の生贄として十字架につけて屠りました。

 神の子羊イエスの贖いの血は神に受け入れられて、天にあるまことの聖所、天そのものに携えあげられました。

 

 神の子羊イエスの贖いの血は、イスラエルのみならず、契約の外にいた異邦人の罪をもきよめる全き血です。神は、イスラエルと異邦人を区別せず、全人類の罪をキリストの血によって贖われたのです。キリスト・イエスは、全人類の救い主です。

 

 神は、全人類と契約を結ばれます。神の御子イエス・キリストの十字架の贖いを信じ、罪を告白して悔い改めるならば、キリストの血によってきよめ、罪を赦し、義とするという約束です。

 

 かつて、神がこの世と区別して聖別されたイスラエルと契約を結ばれ、律法を与えて神の民とされたように、神の御子イエス・キリストを信じて義とされた人々と新しい契約を結ばれました。

 神は、神の律法を守るイスラエルを義とするのではなく、神の御子イエス・キリストを信じる者を、その信仰によって義とされるのです。人は、神の御子イエスによって救われるのです。イエス・キリストは、神が遣わされた唯一の救世主ですから。

 

 新しい契約は、キリストの血で贖われた義人と結ばれました。

 「イエス・キリストを受け入れた人々、すなわち、その名(天からの救世主)を信じた人々には、神の子どもとされる特権をお与えになった。」とヨハネ1:12にあります。

 イエスを信じる者は、天の御国で永遠に生きる神の子どもとされる特権を得ました。特別な権利であって、神の子どもと認定されたわけではありません。神に覚えられる者となったのです。神の子どもは、天にふさわしい姿にならなければなりません。

 

 神は、キリストの血によって義とされた人々と、キリストの血による新しい契約を結ばれました。キリストの御霊を受けるということです。

 神に義とされた者がそのまま天に入るわけではありません。天は全き聖なるところです。聖なるものしか入ることができません。罪が赦されただけでは聖となっているわけではないのです。

 神は、新しい律法として、「聖霊を受ける」ことを命じられました。新しい契約では、肉の割礼ではなく御霊による心の割礼を、また、律法に聞き従うことではなく、御霊に聞き従うことが要求されます。

 

 イエス・キリストの御名によるバプテスマを受けて、聖霊を受けるならば、御霊がその人のうちに来て住まわれます。聖霊の宮となるのです。御霊を宿す者は、神の霊によって新しく生まれた霊の子どもです。聖なる神の霊を入れる器とされることは、神から純真な信仰が認められて聖なる者とされた証です。純真な幼子や心の貧しい者は、キリストを受け入れたときに御霊を受けることもあるでしょう。

 

 イエス・キリストに留まらなければ、実を結ぶことはできません。実を結ばない枝は剪定され、投げ捨てられます。一人一人に分け与えられる御霊は、キリストの御思いを知らせてくださいます。御霊によって、キリストと繋がるのです。天からのものによって神の御子と繋がるのです。

 

 肉の努力によっては、実を結ぶことはありません。イエス・キリストと正しく繋がることができないからです。復活の霊のキリストに肉のままではつながることができません。天に残る実を肉の力で結ぶことはできません。キリストの御霊によって、かしらなるキリストに繋がるのです。御霊を持たないならば、的外れなままです。天のものは天の力(御霊)によって得るのです。

 

 御霊は、私たちの霊を地上から天上へと引き上げてくださいます。

 

 「キリストは肉体において苦しみを受けられたのですから、あなたがたも同じ心構えで自分自身を武装しなさい。肉体において苦しみを受けた人は、罪との関わりを断ちました。

 こうしてあなたがたは、地上の残された時を、もはや人間の欲望のためではなく、神の御心のために過ごすようになるのです。

 あなたがたは、異邦人(神の子どもとされる特権を持たない人)たちがしたいと思っていることを行ない、好色、情欲、酔酒、遊興、宴会騒ぎ、忌むべき偶像礼拝などにふけったものですが、それは過ぎ去った時で、もう十分です。

 彼らは、あなたがたが自分たちと一緒に度を過ごした放蕩に走らないので不思議に思い、また悪口を言います。」(ペテロⅠ4:1-4)

 

 闇の子らは、光を憎みます。滅びに向かう人々は、神の子どもらを憎むのです。この世は神の子どもたちに戦いを挑んで来ます。この苦しみの中で、信仰を持ち続けるためには、御霊の助けが必要です。自分自身を御霊の知恵と導きによって武装しなければなりません。

 新しい創造をされる御霊が、肉の苦しみによって肉との関わりを断つように導かれます。こうして、人間の欲望のためではなく、神の御心のために過ごす新しい霊の子に造り変えてくださるのです。

 

 神に罪赦されて義とされた人々は、御霊によって霊の子として聖なる者に育てられ、義の実を結ぶ者とされるのです。

 神の子どもとされる特権を受けたキリスト信者が、キリストの御霊によって新しく生まれた霊の子となり、御霊に教えられ導かれて神の子どもに造り変えられて行くのです。

 

 キリストの血によって神に義とされた者は、御霊によって義の実を結ぶ者とされ、御霊から永遠のいのちを受けるのです。神によって始められた救いのわざに、人のわざは加えられません。神の御霊によって成し遂げられます。人のわざは、自分を神に明け渡し、キリストの御霊を受けて御霊に聞き従うことです。

 

 神は、実を結ばない枝は剪定されます。御霊の実を結ばない者は、天の御国に入ることがありません。キリストの御霊のない者には永遠のいのちがないからです。

 

 キリストを信じて義とされた者が地上の千年王国に入って神の国を見ることができたとしても、御霊を受けなければ天の御国に入ることはできません。

 義の実は、神の子どもとされる特権を持つ人々に分け与えられたキリストの御霊を受け、御霊に聞き従うことによって結ばれるのです。