ガラテヤ３：２６には、「あなたがたはみな、キリスト・イエスに対する信仰によって、神の子どもです。」とあります。
ローマ８：１，２には、「キリスト・イエスにある者が罪に定められることは決してありません。なぜなら、キリスト・イエスにある、いのちの御霊の原理が、罪と死の原理から、あなたを解放したからです。」とあります。
いのちの御霊の原理とは、いったい何のことなのでしょうか。
「もしイエスを死者の中から甦らせた方の御霊が、あなたがたのうちに住んでおられるなら、キリスト・イエスを死者の中から甦らせた方は、あなたがたのうちに住んでおられる御霊によって、あなたがたの死ぬべきからだをも生かしてくださるのです。」（ローマ８：１１）と約束されています。
「もし肉に従って生きるなら、あなたがたは死ぬのです。しかし、もし御霊によって、からだの行ないを殺すなら、あなたがたは生きるのです。
神の御霊に導かれる人は、だれでも神の子どもです。」（ローマ８：１３，１４）
イエス・キリストを信じる者は、肉を持つ人間だからと言って、肉に従って歩む責任を負うことはありません。キリストの十字架の死によって肉から解放されたからです。死と滅びは、十字架によって処罰されました。肉は死をもたらします。罪と死の原理から解放されているので、肉に従って歩む世の生き方をやめることができるのです。
キリスト・イエスにある、いのちの御霊の原理が、罪と死の原理から、解放してくださいました。
イエス・キリストを信じながら、肉（世の知識や自分の知恵や欲望、世に評価されること）に従って生きるなら、世の者と同じ道を辿ります。しかし、キリストのことばの中にいて、父なる神が与えてくださった御霊の助けによって、肉の思いを退けからだの行ないを殺すなら、永遠のいのちを受けるのです。
「神の御霊があなたがたのうちに住んでおられるなら、あなたがたは肉の中にではなく、御霊の中にいるのです。キリストの御霊を持たない人は、キリストのものではありません。」（ローマ８：９）とはっきりと書かれています。
いのちの原理（永遠のいのちを得る法則）は聖書の中に隠されています。
イエスは、ユダヤ人たちに言われました。「心の貧しい者（自分の義を持たない者）、悲しむ者（正しい心で心痛める者）、柔和な者（へりくだった者）、義に飢え乾いている者、憐れみ深い者、心のきよい者、平和をつくる者、イエス・キリストを信じるゆえにののしられたり迫害されたり悪口雑言を言われる者は幸いです。」
なぜなら、天に報いがあるからだと言っておられます。それらの人々は、神に覚えられており、天において、神は彼らに大きな報いを用意しておられるようです。
キリストの御霊を受けることを知らないイスラエル（神の民）に用意された、いのちの原理です。
キリスト・イエスは、闇の支配が滅ぼされて世が改まると、「イスラエルの王」として、天から地上に戻って来られます。
イスラエルは、イエス・キリストが治められる神の国となります。地上の諸国は、神の国と神の栄光を見ます。
地上を治める主キリストは、世界の王ではなく、イスラエルの王として来られます。万物を造られた神が、イスラエルの神と名乗り、イスラエルは世のものと別離の運命をたどる神の民です。
神の御子イエス・キリストは、イスラエルのために十字架で死に、罪の贖いの血を流されました。出エジプトのとき、神は、エジプト人には羊の血を用意されませんでした。羊の血は、イスラエルの救いのためでした。
救い主の十字架の死は、すべての民族のためであり、その中から集められる神の子どもたちのためでした。神は、神である主（イエス・キリストの父）を神とする御自分の民イスラエルのために贖いの子羊イエスを用意されました。
異邦人の救いは、新しいイスラエルの創造による救いです。異邦人は、新しいイスラエルの中に入って、永遠のいのちを受けるのです。
「弟子のヨハネがイエスに言った。『先生。先生の名を唱えて悪霊を追い出している者を見ましたが、私たちの仲間ではないので、やめさせました。』
しかし、イエスは言われた。
『やめさせることはありません。わたしの名を唱えて、力あるわざを行ないながら、すぐあとで、わたしを悪く言える者はないのです。わたしたちに反対しない者は、わたしたちの味方です。
あなたがたがキリストの弟子だからというので、あなたがたに水一杯でも飲ませてくれる人は、決して報いを失うことはありません。これは確かなことです。』」（マルコ９：３８－４１）
イエスは、イエスを信じる者たちに反対しない者は、キリストの仲間だと言われました。また、キリストを信じる者たちにした憐れみの行為は神に覚えられることだと言われました。つまり、聖霊を受けることを知らない人でも、キリストにある兄弟姉妹に憐れみをかける者は、神からいのちの冠（永遠のいのち）を受ける報いが用意されているようです。
イエスは言われます。
「あなたがたが、わたしの兄弟たち（ユダヤ人）、しかも最も小さい者たちのひとりにしたのは、わたしにしたのです。」（マタイ２５：４０）
イエスの血肉の兄弟であるユダヤ人に憐れみをかけた者は、父なる神に祝福されて、神の御国に招き入れられるのです。
キリストの御霊が与えられることを聞いたことのなかった者でも、神の選びの民ユダヤ人を祝福する者は、神の御国に招き入れられることが約束されています。
創造主であり、救い主であり、裁き主である神は、新しく創造されたイスラエルの神です。御自身の民は新しい創造のイスラエル（契約の民であるユダヤ人たちと神の御子キリストの民）です。
イスラエルを祝福する者は、イスラエルの神に報いを受けるのです。その報いとは、永遠のいのちです。
キリストにある兄弟姉妹を愛さなかった者、イエスの兄弟ユダヤ人に憐れみをかけなかった者は永遠の刑罰に入り、キリストにある兄弟姉妹（クリスチャン）に親切であった者やイエスの兄弟ユダヤ人に憐れみをかけた正しい人たちは永遠のいのちに入るのです。（マタイ２５：４６）
このことは、「主よ。主よ。」とイエス・キリストの御名を呼ぶ者たちに、イエスの口によって宣告されたのです。
