ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

ユダヤ人に生まれた神の教会 キリスト教会に生まれる御霊の教会

 

 私たちの主イエス・キリストは言われます。

 『わたしは、世の光です。わたしに従う者は、決して闇の中を歩むことがなく、いのちの光を持つのです。』」(ヨハネ8:12)

 

 ダビデは言います。

 「あなたのみことばは、私の足のともしび、私の道の光です。」(詩篇119:105)

 

 このダビデは、神から約束を受けていました。

 「あなたの日数が満ち、あなたがあなたの先祖たちのもとに行くようになるなら、わたしは、あなたの息子の中から、あなたの世継ぎの子を、あなたのあとに起こし、彼の王国を確立させる。

 彼はわたしのために一つの家を建て、わたしはその王座にとこしえまでも堅く立てる。わたしは彼にとって父となり、彼はわたしにとって子となる。わたしはわたしの恵みをあなたの先にいた者から取り去ったが、わたしの恵みをそのように、彼から取り去ることはない。

 わたしは、彼をわたしの家とわたしの王国の中に、とこしえまでも立たせる。彼の王座は、とこしえまでも堅く立つ。」(歴代誌一17:11-14)

 

 預言者ナタンが、神のことばをダビデ王に告げたのです。

 ダビデが寿命を全うして、先祖たちと同じになると、神は、ダビデの息子の中から、ダビデの世継ぎの子を起こし、彼の王国を確立する、と約束されたとおり、神は、ダビデの子ソロモン王によって、イスラエル王国を確立されました。

 

 ダビデ王は、主のために神の神殿を建てることを願いましたが、神はダビデに、「あなたはわたしの名のために家を建ててはならない。あなたは戦士であって、血を流してきたからである。」と仰せられました。(歴代誌28:3)

 

 神は、ダビデ王の子の中から、ソロモンを選び、イスラエルの王座に着けられました。そして、こう仰せられました。

 「あなたの子ソロモンが、わたしの家とわたしの庭を建てる。わたしが彼をわたしの子として選び、わたしが彼の父となるからだ。

 もし彼が今日のようにわたしの命令と定めを行なおうと堅く決心しているなら、わたしは彼の王位をとこしえまでも確立しよう。」(歴代誌28:5-7)

 

 神のことばどおり、ソロモン王が神の神殿を建てて、神はイスラエルに住まわれました。しかし、「外国人の女をめとってはならない。」との神のことばに従わず、外国の女を妻としたソロモン王は、妻たちの慕う外国の神々を拝み、神を怒らせました。

 それで、ソロモン王によって確立したイスラエル王国は、ソロモンの息子レハブアム王の治世で、二支族の南ユダ王国と、十支族の北イスラエル王国に分裂しました。神は、レハブアムに二支族を与えられました。

 

 神はダビデ王に約束された約束を守られ、ソロモン王の子レハブアムの子孫に、王位を継承させられました。神は、ユダ(ユダ部族)の中から君たる者を選ばれたのです。ダビデの父の家はユダに属しています。(歴代誌28:4)

 

 神は、ダビデを全イスラエルを治める王とされました。ダビデゆえに、ダビデの約束はダビデの子らとともにありました。

 それゆえ、神は誓われました。「わたしはわたしの恵みをあなたの先にいた者(ベニヤミン族のサウル王)から取り去ったが、ダビデの子からは、王位を取り去ることはない。」

 

 神は、「『ダビデの子』を神の家(神殿)と神の民の国イスラエル王国の中に、とこしえまでも立たせる。『ダビデの子』の王座は、とこしえまでも堅く立つ。」と約束されました。とこしえの王座の王こそが、「ダビデの子」として来られた、神のひとり子イエス・キリストです。

 

 神は、御子キリストのために、ユダ族のダビデ王の系図を途絶えさせず、神の時に、「ユダヤ人の王」として、ダビデの子ヨセフの許嫁の妻マリアの胎に宿らせられたのです。

 

 神のひとり子は、人の子イエスとしてイスラエル(ユダヤ人の女)に生まれました。神は、イエスにキリストの権威を与えられました。イエスは、ユダヤ人の王であり、神にとりなす祭司であり、モーセの律法と預言者と詩篇を成就するために来られた預言者でした。

 

 イエス・キリストは、神と人との仲介者です。聖書のことばが足のともしびであり、いのちの神に帰る正しい道を照らす唯一のまことの光だったイスラエルに、神のことばが人の姿で現われたのです。

 

 神の御子イエスは、真理(永遠に生きる神)から遣わされた、真理を明かす真理のことばでした。神は、この生きたことば(イエス・キリスト)に御救いの権威を与えておられます。イエス・キリストの御名に、神の主権を置かれています。

 イエス・キリストを信じる者は、神の御子イエスを遣わされた神を信じる者です。イエス・キリストの御名を信じない者は、神の御主権を侮る者です。神の御子を侮る者は、神を汚す者です。

 

 ユダヤ人たちは、神の御子イエスを蔑み、神の権威を持つ主キリストを退けました。ユダヤ人たちは、イエス・キリストを信じなかったのです。

 

 モーセがイスラエルに命じた「あなたがたの兄弟(ユダヤ人)の中から神が立てられるひとりの預言者(神の御子キリスト)に聞き従わなければならない。その預言者に聞き従わない者はだれでも、民の中から滅ぼし絶やされる。」のことばのとおり、イエス・キリストの御名を信じなかったユダヤ人は、神の民のうちに数えられない者となりました。

 

 神の民イスラエル、神のことばがゆだねられた聖書の民イスラエルの中から、本当の神の民がより分けられました。

 神は、御子イエス・キリストのことばに聞き従う者に、もうひとりの助け主、真理の御霊を与え、御霊によって、御救いを受ける新しいイスラエルを造られます。聖霊によって生まれた「神の教会」です。

 神の御霊は、イエスの弟子たちによって、イスラエルの王キリストの教会を建てました。それは、死を破る力のある、神の教会です。天の御国の鍵を持つ教会です。イエス・キリストをかしらとするキリストのからだです。

 

 罪の力を砕き、死から甦らせて永遠のいのちを与える「神の教会」は、神の契約の民、割礼の民ユダヤ人の民の中で、生まれました。

 

 御霊によって、イスラエルの中に生まれた「神の教会」は、迫害と殺戮の歴史を通して、異邦人が力を持ち、ユダヤ人を排除しました。聖書の民ユダヤ人が、聖書に書かれているメシアを信じなかったので、イスラエルに生まれた神の教会は、イスラエルから切り離した異邦人のキリスト教会となりました。

 

 イエス・キリストは、聖書の神が聖書の民ユダヤ人に遣わされた救世主なのに、異邦人が聖書の御救いの約束を、聖書の民なしで受け継ぎました。

 

 イエス・キリストは、世の光として来られました。真理の光であり、啓示の光です。イエスのことばは、真理の光です。足のともしびではありません。光そのものなのです。そして、死から甦られて天に上られたキリスト・イエスは、真理の御霊を授けてくださいます。いのちの光を宿す者としてくださるのです。

 

 イエス・キリストの御名によって授けられる聖霊は、イスラエルに「神の教会(新しいイスラエル)」を造られたように、キリストの教会に「御霊の教会(新しいイスラエル)」を造られます。

 

 御霊の教会に属する人は、御霊によって新しく生まれ、キリストの御霊に導かれる、いのちの光を持つ人です。

 

 御霊によって新しく生まれた人は、御霊によって教えられます。御霊の教えは真理です。御霊は、真理の光であり、いのちの光です。御霊によって、思いが変えられ、目が明るくなるのです。

 

 「イエス・キリストを見たことはないけれども愛しており、いま見てはいないけれども信じており、ことばに尽くすことのできない、栄えに満ちた喜びにおどっています。

 これは、(御霊によって新しく生まれた者の)信仰の結果である、魂の救いを得ているからです。」(ペテロ一1:8,9)

 

 御霊は確かに、キリスト教会の中にあって、また、イエス・キリストの御名を呼ぶ人々にあって、御霊を求める人のうちに住まわれ、彼らを導き、霊とまことの礼拝で神を崇める神の子どもに造り変えておられます。

 

 永遠のいのちと御救いを受けるキリストのからだは、足のともしびに従うキリスト教会ではなく、いのちの光を持つ御霊の教会です。

 

 イエス・キリストのことばに従う者は、決して闇の中を歩むことがなく、いのちの光(キリストの御霊)を持つのです。