ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

ハルマゲドンの戦いは天の戦い

 

 ハルマゲドンの戦いのことを、世の人々は地上の最終戦争のことだと言います。

 聖書を知る人々は、イスラエルのメギド山(ハルマゲドン)での戦いで、キリストと悪魔の戦いだと思っています。

 

 異邦人の時が完成し、携挙が起こった後に、ユダヤ人の時が始まります。ユダヤ人の救いの時です。

 

 エルサレムに、天の神の神殿がユダヤ人たちの手で造られるでしょう。

 ユダヤ人のふたりの証人が立ち、ユダヤ人たちが十字架につけたイエス・キリストがメシアであることを宣べ伝え預言をするでしょう。その期間は三年半と神に定められています。

 

 三年半の間に、多くのユダヤ人やキリスト者たちの悔い改めと神に立ち返る人々が起こるでしょう。三年半の時が満ちると、反キリストがふたりの証人を殺害し、木にかけます。

 しかし、三日半経つと、神から出たいのちの息がふたりの死体にはいり、彼らは自分の足で立ち、「ここに上れ。」という神の号令とともに、彼らは雲に乗って天に上ります。それは、死から甦り復活したイエスが天に上られたのと同じ情景です。

 

 天(悪魔が働く闇の領域の天)では、御使いたちの戦いが起こります。ユダヤ人の時の働きのために召されてユダヤ人の救いのために出現するユダヤ人を殺してしまおうと働く悪魔に、イスラエルの君のミカエルとミカエルの使いたちが戦いを挑みます。

 悪魔と悪霊どもは応戦しますが、勝ことができず、天にはもはや彼ら(闇の支配者である悪魔と悪霊ども)のいる場所がなくなります。

 

 こうして、エデンの園でエバを惑わした時からずっと、全世界を惑わした古い蛇、すなわち巨大な竜の悪魔は地上に投げ落とされ、彼の使い(悪霊)どもも悪魔とともに投げ落とされます。

 

 悪魔は、地上ではうようにしか働けなくなりました。そこで、悪魔は、反キリストに自分の力と位と大きな権威を与えました。反キリストは、人間の姿をした獣となりました。

 悪魔は、偽預言者にも、反キリストと同じように、自分の力と大きな権威を与えました。偽預言者は、人間の姿をした獣となりました。

 

 世界は、獣に支配される、悪魔の国となりました。すべての者は、反キリストに支配され、悪魔を礼拝するのです。しかし、神は、その期間を三年半の間と定めておられます。

 

 三年半が満ちると、天から落とされている悪魔は地を行き巡り、世界中の王たちを、イスラエルのメギド山に集めます。

 

 地上では、神が、反キリストや偽預言者や闇の勢力の目から隠して荒野で養っておられたユダヤ人のユダヤ教徒たちが、三年半の時が満ちて、キリストの助けを求めて「主よ。来てください。」と呼ばわっています。

 

 彼らは、大魚の腹の中で三日三晩悔い改めて神にへりくだった預言者ヨナのように、悔い改めて神に立ち返り、神とひとつとなっていました。

 神にかくまわれた荒野で、彼らの目が開かれて、十字架につけたナザレのイエスがキリストであったことを悟ったのです。彼らは、自分たちの不信仰と不義を悔い改め、イエス・キリストを「わが主」とし主イエス・キリストを仰ぐ新しい人に変えられました。

 

 神が定められた三年半の時が満ちると、反キリストの国の人々は、彼ら(荒野に隠されていたユダヤ教徒)を見出すことでしょう。反キリストの手から逃れた残りの者(ユダヤ人)たちがいたのです。

 彼ら(反キリストの国民)は残りのユダヤ人たちを絶滅しようとやって来るでしょう。そのとき、ユダヤ人たちは天に向かって叫ぶのです。

 「主よ。来てください。」

 

 彼らの叫びに答えて、神のひとり子キリストは、忠実なしもべたち(子羊の婚礼に招かれた人々、すなわちキリストのためにいのちをささげる忠実な人々)とともに、天から来られます。

 

 反キリストの国は焼き尽くされます。また、神の子羊イエス・キリストは、人間の姿をした獣の反キリストと偽預言者のふたりを生きたまま硫黄の燃えている火の池に投げ込まれます。悪霊どもも滅ぼされます。

 

 キリストは、残りのユダヤ人をすべて救われます。

 御使いが底知れぬ所の鍵と大きな鎖とを手に持って、天から下って来て、悪魔でありサタンである竜、あの古い蛇を捕え、これを千年の間縛って、底知れぬ所に投げ込んで、そこを閉じ、その上に封印して、千年(キリストが治められる地上の千年王国の期間)の終わるまでは、悪魔が諸国の民を惑わすことのないようにされます。

 

 こうして、平和の王を迎える用意がされ、この世は一変します。

 

 ハルマゲドンの戦いは、地に落とされた悪魔ゆえに地上での戦いとなりますが、これは、天地万物が造られる前からあった神のひとり子と堕天使長との天の戦いを決着させる戦いです。

 

 キリストと悪魔の戦いのように思いますが、それは天から追放された堕天使長が天にいた時に始まった戦いです。神のひとり子とそれにそむく天使長との戦いです。

 

 神のひとり子の主権を妬み神に反逆する天使長ルシファーと、それに応戦する、神が天の御国の相続者と定めておられる神のひとり子との戦いです。

 

 神のひとり子は、ユダヤ民族の父祖ヤコブと同じです。ヤコブは、神と人と戦って、神の契約と祝福を勝ち取りました。そして、「イスラエル」の名を神に与えられました。

 神のひとり子は、ご自身の主権を狙う堕天使長と戦い、神の祭司の民イスラエルの不義、不従順と戦って、神が与えられる主権と光栄と国とを得ました。神は、神のひとり子にとこしえの国「イスラエル王国」を与えて、神のひとり子を「イスラエル王国の王」とされます。

 

 堕天使長は、神のひとり子の主権を奪って、自分が高くなろうとしました。

 イスラエルは、神のひとり子が王になることを望まず、神のひとり子を憎み、神のひとり子イエス・キリストを殺しました。

 

 しかし、神は、悪魔に勝利した神の御子イエス・キリストを高く上げ、彼(神のひとり子)に、主権と光栄と国とを与えられます。

 神は、神のひとり子を信じる者、愛する者、忠実な者、神のひとり子と心ひとつの者、神のひとり子を国王として慕い、神のひとり子の国の国民になることを望む人々を集め、とこしえのイスラエルとし、神のひとり子をイスラエルの王とされるのです。

 

 神のひとり子を喜ばない者は、堕天使長の罪を犯しています。天から追放される罪です。

 イエス・キリストを信じない者、憎む者、キリストの民、キリストの兄弟を愛さない者は、決してとこしえのイスラエルに加わることはありません。

 

 神がキリストに主権をお与えになられるとこしえの国は、神のひとり子を愛し、神のひとり子の主権を喜びへりくだる人々の国なのです。

 

 天使長ルシファーが天から追放されてから、どれほどの時が経ったのでしょう。

 神は、御使いたちの前で、神の御子の勝利を宣言し、神のひとり子の主権を堅く立てられます。

 

 御使いたちは、神のひとり子に敵対し神に逆らった堕天使たちの結末を見ました。御使いたちは言います。

 「主よ。万物の支配者である神よ。あなたのさばきは真実な、正しいさばきです。」

 

 「あなたのみわざは偉大であり、驚くべきものです。万物の支配者である神よ。あなたの道は正しく、真実です。もろもろの民の王よ。(すべての民族の上におられる王の王よ。)

 主よ。だれかあなたを恐れず、御名をほめたたえない者があるでしょうか。ただあなただけが、聖なる方です。(神のひとり子が神から主権を受けられます。神のひとり子は主権を受けるにふさわしいただひとりの聖なる神の御子です。)すべての国々は来て、あなたの御前にひれ伏します。あなたの正しいさばき(神のひとり子に敵対する堕天使、悪魔の罪)が、明らかにされたからです。」(黙示録15:3,4)

 

 キリストに忠実なしもべたちがみな天に上げられると、子羊の婚礼が行なわれます。

 天では喜びの叫びが起こります。

 「ハレルヤ。万物の支配者である、われらの神である主(神のひとり子)は王となられた。

 私たちは喜び楽しみ、神をほめたたえよう。子羊の婚姻の時が来て、花嫁はその用意ができたのだから。

 花嫁は、光り輝く、きよい亜麻布の衣を着ることを許された。その亜麻布とは、聖徒たちの正しい行ないである。(花嫁は、神のひとり子キリストとひとつとなりました。)」(黙示録19:6-8)

 

 神のひとり子は昔からおられ、神の子羊イエス・キリストの姿で人と同じになられ、人とひとつとなられました。

 

 神のひとり子とひとつ心の者たちは、天の御国を相続します。

 神のひとり子に敵対する堕天使と同じ心の者たち(イエス・キリストを神のひとり子と認めず、自分たちと同じ神の子であると考える、神のひとり子の主権を憎む人々)は、とこしえの安息の住まいから追放されます。