ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

神の国と天の御国

 

 イエスはたとえをもって話されました。

 「天の御国は、王子のために結婚の披露宴を設けた王にたとえることができます。」(マタイ22:2)

 

 王は、招待しておいたお客(ユダヤ人とキリスト者)を呼びに、しもべたちを遣わしたが、彼らは来たがらなかった。(神の国の用意が整ったので、神の霊が彼らを呼び集めようとしましたが)

 彼らは気にもかけず、ある者は畑に(あるいは野に、すなわち、この世のことに忙しくしていて)、別の者は商売に出て行き(この世での繁栄に明け暮れて)、そのほかの者たちは、王のしもべたちをつかまえて恥をかかせ、そして殺してしまった。(神の訪れを告げるしもべたち〈ふたりの証人や十四万四千人の召されたユダヤ人〉を辱しめ、殺してしまいます。)

 王(天の神)は怒って、兵隊を出して、その人殺しどもを滅ぼし、彼らの町を焼き払った。(神は、棄教者や背教者たちを裁かれます。また、天から白い馬に乗るキリストと天の軍勢が来て、人殺しどもを滅ぼし〈反キリストと偽預言者を生きたまま硫黄の燃えている火の池に投げ込み〉、反キリストの国を焼き尽くされます。)

 

 王はしもべたち(神の御使いたち)に言われます。

 「宴会(キリストの婚礼を祝う仮庵の時)の用意はできているが、招待しておいた人たちは、それにふさわしくなかった。

 だから、大通りに行って、出会った者をみな宴会に招きなさい。」(マタイ22:8,9)

 

 神の子羊イエス・キリストが治められる神の国〈千年王国〉が約束どおり、現実となります。しかし、信仰の薄いキリスト者にはよくわかりません。彼らは、夢物語のように捉えていたのでしょう。

 

 彼らは、終わりの時に、神の国の訪れを待ち望んでいなかったのです。今の時代がどんな時代であるのか(イエス・キリストが再臨される時代であること)を悟っていませんでした。

 そして、真理のことば(神のことば)を宣教する十四万四千人の働きを蔑み、ふたりの証人のことばを憎みました。

 生まれつきのままのユダヤ人やキリスト者は、肉の人なので悟ることができません。そして、真理に逆らい、御霊に敵対するのです。

 

 王は、招待客の席が空いているのを見て、大通りに出て行って、出会った者をみな宴会(千年王国)に招くようにと、命じられました。

 神は、御救いを求めて神の国の門に入った人々のうち、新生していない人々を見て、招待していたキリスト教徒たちはそれにふさわしくなかったとされました。

 そして、御救いを求めて神の国の門に入った仏教徒や神道の人やそのほかの信仰を持つ人や無宗教の人々にも聖霊を注ぎ、真理の御霊を受ける人々を神の国(千年王国の都の中)に招かれます。

 

 しもべたちは、大通りに出て行って、良い人でも悪い人でも出会った者をみな集めたので、宴会場は客でいっぱいになりました。

 この世の終わりには、ユダヤ教徒もキリスト教徒もありません。神と契約を結ぶ彼らであっても、時を悟らない人々は、神の招きに応じられない人々です。

 ユダヤ人の不信の罪によって異邦人のキリスト教徒が生まれ集められたように、キリスト教徒の不信の罪によって、神の御救いに招かれていなかった人々の上にも御霊が注がれ、終わりの時代には、神は、彼らを真理の御霊によって招かれます。

 彼らは、御救いを求めて、十字架につけられた神の子羊を仰ぎます。

 

 終わりの時代に集められる人々は、神が定めていた人々ではなく、良い人も悪い人もいます。しかし、彼らは時を知り、御救いを熱心に求めている人々です。神の御救いを信じる人々です。十字架の主イエスが救い主だと知るならば、神の子羊イエスを仰ぐ、神にへりくだった心の人々です。

 

 地上に、キリストが治められる千年王国が建てられます。

 そして、神に招待された客たちが、宴会の食卓に着きます。

 十四万四千人のユダヤ人も、旧約時代のユダヤ人も、ふたりの証人も、アブラハムもイサクもヤコブもいます。殉教者もいます。

 反キリストの像を拝むことを拒み殺された人々も反キリストの刻印を押されることを拒み、信仰に勝利した死者たちも甦ります。

 

 すべての信仰の勝利者たちは、復活の栄光のからだです。彼らは永遠のいのちをいただいたのです。

 そこに、大通りから集められた人々が招かれて、宴会の席に連なるのです。

 

 王(天の神)が客を見ようとしてはいって来ると、そこに婚礼の礼服を着ていない者(自分の救いを求めるだけで、十字架で贖いの血を流された救い主キリストの栄光を祝う心のない者)がひとりいました。

 

 「そこで、王(天の神)は言った。

 『あなたは、どうして礼服を着ないで(神の子羊イエスの勝利を祝い、キリストの大いなる御救いを祝う心がないのに)、ここにはいって来たのですか。』しかし、彼は黙っていた。

 そこで、王(天の神)はしもべたちに、『あれの手足を縛って、外の暗闇に放り出せ。そこで泣いて歯ぎしりするのだ。』と言った。

 招待される者は多いが、選ばれる者は少ないのです。」(マタイ22:12-14)

 

 千年王国に招かれる人は大勢います。

 ダニエル書には、このように書かれています。

 「その時、あなたの国(イスラエル)の人々を守る大いなる君、ミカエル(イスラエルの国の守護天使)が立ち上がる。

 国が始まって以来、その時まで、かつてなかったほどの苦難の時が来る。しかし、その時、あなたの民(ユダヤ人)で、あの書にしるされている(いのちの書に名前が書かれている)者はすべて救われる。(いのちの書に生まれつき、名前のしるされていないユダヤ人もいます。しかし、それ以外のユダヤ人たちはすべて救われるのです。)

 (墓など)地の塵の中に眠っている者のうち、多くの者が目をさます。ある者は永遠のいのちに、ある者はそしりと永遠の忌みに。(永遠のいのちを得て天の御国にはいるユダヤ人も、罪人として神に裁かれ永遠の火の池に投げ込まれるユダヤ人も、神の契約の成就を目撃し、神のことばが真実であることを知るために、神の御子キリストの治められる仮庵〈千年王国〉で復活するようです。)

 思慮深い人々は大空の輝きのように輝き、多くの者を義とした者は、世々限りなく、星のようになる。(神は信仰に勝利する者たちへの報いを明らかにされます。)」(ダニエル12:1-3)

 

 だれでもかれでも、多くの人が御救いを求めます。

 しかし、天の御国(新しい天と新しい地)に招待してくださるまことの神のみもとに帰る人は、多くありません。仮庵(千年王国)までたどり着くだけです。

 

 大いなる愛と赦しに満ちた神は、多くの人々を招いておられます。しかし、その招きに応じる人々はわずかです。

 

 神は、神を信頼する信仰を望まれます。

 ユダヤ人であっても、キリスト教徒であっても、信仰がないならば、天の御国にはいることはできません。

 ユダヤ人でなく、キリスト教徒でなくても、神への信頼を持つ信仰の人は、神に喜ばれます。

 

 イエスは言われました。

 「あなたがた(神の民)に言いますが、たくさんの人が東からも西からも来て、天の御国で、アブラハム、イサク、ヤコブといっしょに食卓に着きます。(神の民の不信仰により、招待されていた彼らに代わって、大通りで集められた客でいっぱいになります。)

 しかし、御国の子ら(御救いの約束を持っていたはずの契約の民ユダヤ人とキリスト者は、不信仰のために)外の暗闇に放り出され、そこで泣いて歯ぎしりするのです。(千年王国にはいることができても、都にはいることは許されず、いのちの木の実を食べることができない御国の子ら(神の約束のあった信者たち)は、永遠のいのちを得ることができず、天の御国にはいることができません。)」(マタイ8:11,12)

 

 神は、招いた者たちが、永遠のいのちを得て、天の御国を相続する神の子どもとなる信仰を持つことを望まれます。また、そのこと(天の御国の約束)を実現してくださる神に信頼し、神を信じて待ち望む信仰を喜ばれます。