ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

キリストは壊れた神殿を建て直される

 

 イエスは言われました。

 「この神殿を壊してみなさい。わたしは、三日でそれを建てよう。」(ヨハネ2:19)

 

 これは、ユダヤ人たちが、「あなたがキリスト(メシア)であるしるしを見せてください。」とイエスに言ったことの、イエスの答えでした。

 

 「そこで、ユダヤ人たちは言った。『この(目の前にある第二)神殿は建てるのに四十六年もかかりました。あなたはそれを、三日で建てるのですか。』

 しかし、イエスはご自分のからだの神殿のことを言われたのである。」(ヨハネ2:20,21)

 

 肉のユダヤ人たちは、肉眼で見ている目の前の神殿をさして言われたものだと思いました。

 しかし、神のひとり子イエスは、人間の手で造った神殿のことを言われたのではありませんでした。

 

 時間は地に属し朽ちるもののためにあり、天から来られた神の御子イエスにとっては永遠なのです。いつも、主イエスは、永遠の視点で御覧になっておられます。

 

 神殿とは、霊なるまことの神の御住まいです。肉なる人間が、ここに神がおられるとわかるように、聖別された場所です。そして、この神殿に来て、人々は神の御前に出ます。

 

 しかし、イエスは、ご自身のからだをさして、神殿と言われました。イエスは、ご自分のからだを神の御住まいと言われたのです。

 

 イエスは、ご自身がどのような死に方をするのかを御存じでした。そして、ご自分はそのために世に来られたことも知っておられました。

 そして、一度死んでも、死から三日目に甦ることも御存じだったのです。

 「イエスがキリストであるしるしを見せてくれ。」と言う疑い深いユダヤ人たちに、イエスが示されたのは、十字架の死の後に、三日目に墓から甦ることでした。

 

 そして、大嵐の中で海に投げ出された預言者ヨナが三日三晩大魚の腹にいて、岸に吐き出されたことをもって、ご自分の身に起きることのしるしとされました。

 

 イエスは、肉体に死んでも、御霊にあって甦ることを御存じでした。イエスは、十字架で肉に死に、御霊の新しい創造の霊のからだで死から甦られました。

 

 イエスは言われます。

 「わたしが天から下って来たのは、自分の心を行なうためではなく、わたしを遣わした方(父なる神)の御心を行なうためです。

 わたしを遣わした方の御心は、わたし(神の子羊イエス・キリスト)に与えてくださったすべての者(イエスを神の御子「主キリスト」であると告白し、聖霊の宮となった信仰者たち)を、わたしがひとりも失うことなく、ひとりひとりを終わりの日に甦らせることです。

 事実、わたしの父の御心は、子(神のひとり子イエス)を見て信じる者がみな永遠のいのち(聖霊【真理の御霊】)を持つことです。わたしは(神の神殿である)その人たちをひとりひとり終わりの日に甦らせます。」(ヨハネ6:38-40)

 

 イエスという肉のからだの神の神殿は、死によって壊されました。

 しかし、神は、イエスに永遠のからだ(霊のからだ)を与えて死から甦らせて、新しい神殿に建て直されたのです。

 

 神は、第二のアダム(新しい人)の初穂であるイエス・キリストになされたように、御霊を宿す人々を肉に死んで御霊によって生きる新しい人に造り変えられます。

 聖霊をうちに持つ人々は、七つの御霊の教会であり、天の御国で永遠に生きる、御霊の新しい創造による「新しい人」たちです。

 

 パウロは言います。

 「あなたがたのからだは、あなたがたのうちに住まれる、神から受けた聖霊の宮であり、あなたがたは、もはや自分自身のものではないことを、知らないのですか。

 あなたがたは、(あなたがたの罪の報いとしての死の)代価(神の子羊イエス・キリストの贖いの血)を払って(神に)買い取られたのです。(悪魔が連れて行く死の縄目に捕らえられた罪人に代わって、神のひとり子イエス・キリストは、ご自分の血を流して、死の呪いをいのちに変えるご自分の血で覆いました。神は、しみ傷しわのない全き神の子羊の聖なる血を御覧になって、死の力を無効にしてくださいます。神のひとり子イエスは、ご自身の血(神の子羊の血)をもって、死者の魂の買い戻しをされました。天地万物の創造主であられる父なる神は、神の子羊イエス・キリストの血という代価を払って、死の国の王悪魔から、魂を買い取られたのです。)

 (聖霊の器であるあなたがたは、神の住まわれる神殿とされました。あなたがたのからだは、神の宮であり、神の神殿なのです。)

 ですから(神の神殿である)自分のからだをもって、(聖なる)神の栄光を現わしなさい。」(コリント第一6:19,20)

 

 それゆえ、自分のからだを汚すことは、自分のからだに対して罪を犯すのであり、神の御住まいを汚すことなのです。それは、神の神殿を汚す罪なのです。それゆえ、神は、御霊を持つ人々に、不品行を避けるように、と命じられるのです。

 

 神は、イエスに霊のからだを与えて死から甦らせなさいました。イエス・キリストは、肉の神殿を壊して、御霊が創造される新しい神の神殿を建て直されたのです。

 

 死から甦り、永遠に生きるイエス・キリストは、ユダヤ人たちが信じて待ち望んでいた、永遠に生きられるキリストとなられたのでした。

 

 イエスは言われます。

 「父がわたしにお与えになる者はみな、わたし(神の子羊イエス・キリスト、すなわち贖いの主)のところに来ます。そしてわたしのところに来る者を、わたしは決して捨てません。」(ヨハネ6:37)

 

 御霊の器である人々は、御霊の教会に数えられた人々です。

 彼らは、肉体が滅んでも、魂は永遠に生き、新しいからだを受けて、神の子どもとされます。それは、うちなる御霊が、彼らひとりひとりを砕いて壊し、新しい創造を施し、永遠の新しい神殿に建て直されるからです。

 

 「わたし(神から主権と光栄と国とを与えられた神の子羊イエス・キリスト)はその人たち(御子イエスを見て信じ、永遠のいのち(真理の御霊)を受けた人たち)をひとりひとり終わりの日に甦らせます。」(ヨハネ6:39)