「あなた(神に選ばれたアブラハム)は、あなたの生まれ故郷、あなたの父の家を出て、わたしが示す地へ行きなさい。
そうすれば、わたし(天の神)はあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大いなるものとしよう。あなたの名は祝福となる。(世界中の誉れとなり、アブラハムの名は世界の祝福となる。)
あなたを祝福する者をわたしは祝福し、あなたを呪う者をわたしは呪う。(神とアブラハムの契約を祝福する者を天の神御自身が祝福し〈神は、アブラハムの契約を祝福する者らをもまた、アブラハムの契約の中に入れて祝福し〉、アブラハムの契約を憎み呪う者を天の神御自身が呪う。〈アブラハムの契約を侮り呪う者は、神を侮る者。神は、神を侮る者を神御自身の呪い(永遠の死)をもって呪われる。)
地上のすべての民族は、あなた(神の契約を持つアブラハム)によって祝福される。)」(創世記12:1-3)
イエス・キリストを信じる人々は、イエスを頭とする、キリストのからだです。
アブラハムの血肉の子孫は、アブラハムを頭とするアブラハムのからだです。
ここで一つ注意しなければなりません。アブラハムの血肉の子孫がすべてアブラハムのからだであるかというと、そうではないということです。
神が「アブラハムの子孫」と仰せられるとき、神が契約を相続させるアブラハムの子孫を指すのです。
アブラハムは、契約のしるしである「割礼」を受けたことで、神の契約を担う者と認証されました。
割礼を受ける以前のアブラハムの名前はアブラムでした。神は、契約を結んだアブラムを、「多くの国民の父となる」という意味を込めて「アブラハム(高貴な父)」と呼ばれたのです。
神はアブラムと契約を結ばれたのではなく、アブラハムと契約を結ばれました。アブラムは、契約以前のウルの人です。
古き人アブラムの子どもは、妻サライの女奴隷エジプト人ハガルの子です。イシュマエルは、アブラムと女奴隷の子でした。イシュマエルは、十三歳で割礼を受け、アブラハムの子に数えられました。
神が契約を結ばれたのは、割礼のしるしのあるアブラハムであり、アブラハムから生まれた初子は、妻サラ(「王女」の意)のひとり子イサクです。イサクは、生まれて八日目に割礼を施されました。イサクは、アブラハムの契約を受け継ぐために神に生を受けた、生まれながらの契約の相続人です。
神は、アブラハムに、カナンの土地を相続させることと、多くの国民の父とすることとを約束されました。
アブラハムの契約を相続する跡取りは、神がお定めになったサラのひとり子イサクです。神が、「イサクから出る者が、アブラハムの子孫と呼ばれる。」と仰せられたからです。
イサクが相続したアブラハムの契約の相続人として、イサクの子ヤコブが選ばれました。アブラムを新しい名「アブラハム」と呼ばれたように、神は、ヤコブを新しい名「イスラエル」と呼ばれました。
ヤコブの十二人の息子たちは十二部族の族長となり、彼らユダヤ民族は「イスラエル」と呼ばれます。彼らの国は「イスラエル」と呼ばれ、彼らは「イスラエル人」と呼ばれます。
神は、アブラハムによって地上の全ての民族は祝福されると約束されました。
神は、「アブラハムの契約」を神と人類との契約とし、アブラハムの契約を受け継ぐアブラハムの子孫イスラエルによって、神と人類との和解と御救いを御計画されたのでした。
神は、神の御計画を実行されます。
神は、イスラエルに、神のひとり子(神の子羊イエス)を遣わし、神の祭司の国民ユダヤ人の手によって、子羊イエスをほふらせなさいました。
神の子羊の贖いの血は流されて、世の罪は取り除かれました。神に背を向けていた世に、希望の光が照らされ、主に向くならば御救いが得られるようになったのです。
闇の中をさまよう魂に、真理の光が天から下って来て、希望を与えました。神に仕えるイスラエルが、その役割を果たしました。アブラハムの契約を相続したイスラエルが、世界の人々を照らす真理の光を地上に輝かせたのです。
「地上のすべての民族は、あなた(アブラハムの契約)によって祝福される。」
ユダヤ人から出た、救世主(神の御子イエス・キリスト)によって、アブラハムの約束は成就しました。
イエス・キリストの弟子たちによって、その良き知らせ(御救いの福音)は世界中に宣べ伝えられました。
ユダヤ人から始まった御救いは、世界中の人々に神の愛と希望と信仰とを与えたのです。しかし、ユダヤ人から出た御救いは、ユダヤ人を排除したキリスト教となって世に広まりました。
神の御子イエス・キリストの福音は、イスラエルから切り離されて、「アブラハムの子孫と呼ばれる。」と神の仰せられたイサクの子孫イスラエルではない人々が、アブラハムの契約の相続者のような顔をしています。
「あなたを祝福する者をわたしは祝福し、あなたを呪う者をわたしは呪う。」という神の約束は、偽りの証言によって真理に覆いが掛けられるようになりました。だれがユダヤ人で、だれがイスラエルなのかが不明確になっていったのです。
神は、世の終わりに再び、ユダヤ人を立たせられます。アブラハム、イサク、ヤコブの血肉の子孫です。「アブラハムの子孫」と呼ばれるヤコブの子であるユダヤ民族十二部族のユダヤ人です。
二千年近く、アブラハムの相続地カナンの土地は相続人を失っていました。アブラハムの契約の跡取りが存在していなかったのです。
セムの子孫アブラハムの子孫を名乗るユダヤ人たちも、セム族の風貌と変わっています。しかし、神は、アブラハムの契約を完成するために、残りのユダヤ人を守っておられます。人目につかないところで守っておられます。
近年、その一部のユダヤ人が日本列島の中で守られてきたことがわかってきました。彼らは、十二部族に属するユダヤ人ですが、日本人です。血肉のユダヤ人ですが、ユダヤ人であることを当の昔に忘れているであろうヤコブの子孫です。
神は、世の御救いを握る相続人を、数千年の歴史を持つ東の島国に隠しておられました。
救いはユダヤ人から出る、という神の約束を知っているのは、ユダヤ人です。
救いは日本人から出るなどと、誰が思って来たことでしょう。日本人の誰もが考えてもいなかったことです。しかし、神は、日のいずるところから救いをのぼらせられるようです。
隠されたユダヤ人の兄弟と思われるホピ族には伝承があります。白い兄がふたりの従者を連れてやって来る。そして、ホピ族が守って来た民俗信仰が完成するとのことです。
その白い兄が日本人らしいと言われています。ふたりの従者は、黙示録に出て来る「ふたりの証人」です。ユダヤ人の救いと世界を救う神のことばを語る人々です。
日本で三人が立つと、止まっていた神の御計画は再び、ユダヤ人たちによって動き始めます。日本の地は贖われ、多くの日本人の目覚めとともに、日本人は彼らのことばに耳を傾けることでしょう。
ふたりの証人は、世界中に隠されている十二部族のそれぞれ一万二千人ずつに生ける神の印(父の名と子羊の名)を印します。すると、印を押された十四万四千人のユダヤ人は、救い主イエス・キリストとひとつ心となって、世界の救いのために世界宣教の働きを成し遂げるのです。
セム族の日本民族の中に、セム族のユダヤ民族が隠されていたのですね。
神は、アブラハムの契約を忘れてはおられません。
数千年の時の後、隠していたアブラハムの子孫たち(ヤコブの子ら)を、海に囲まれた島々から引き上げ、世界の救いのために立たせられるのでしょう。
アブラハムの契約は、イスラエルによって完成すると思わされていましたが、それは、肉のイスラエルのことです。
神の御子、救い主イエス・キリストの完成される新しい「とこしえのイスラエル」霊のイスラエルは、神が隠しておられた日本民族の間にいるユダヤ人(だれもが日本人だと思っている、神に召された人々)によって完成されるのでしょう。
神との和解のことばが日本人にゆだねられていたとは、本当に不思議なことです。
二千六百年以上の系図を繋ぐ天皇の置かれた日本国に、神のくすしい御計画があったとは。
「(神の)おもんぱかりは大きく、みわざは力があり、御目は人の子のすべての道に開いています。」(エレミヤ32:19)
目覚めた日本人は主をたたえることでしょう。
「あなたのさとしは奇しく、それゆえ、私の魂はそれを守ります。
みことばの戸が開くと、光が差し込み、わきまえのない者に悟りを与えます。」(詩篇119:129,130)