ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

御父・御子・御霊は天の御国

 

 神は、ユダヤ民族を選び、神の民イスラエルの契約を結ばれました。

 彼らは、彼らの父祖アブラハムの契約によって割礼の民です。神の契約の民であるしるしの割礼を持つ民です。

 割礼の民ユダヤ民族は、アブラハムの孫ヤコブの十二人の息子によって構成されます。十二人の息子は、十二の部族の族長です。

 

 神は、十二部族のうち、レビの子孫であるレビ部族を神に仕えるものとして任命されました。そして、アロンを大祭司に任命し、アロンの子孫が祭司職を担います。

 

 神は、レビ族のモーセを通してイスラエルと契約を結ばれました。奴隷の家エジプトから連れ出されたイスラエルの中には、へブル人(へブル語を言語とするユダヤ民族のこと)以外に、へブル人の神の栄光を見て、へブル人とともにエジプトから出て来た異国人もいました。彼らは、イスラエルの中にいる在留異国人です。

 

 彼らは、イスラエルと契約を結ばれた全能の神の中にはいる恵みにあずかりました。

 

 神は、割礼を受ける民に、神の民としての新たな契約をお与えになりました。それが、モーセの十戒です。

 神は、イスラエルに聖書をゆだねられました。神は、神の民イスラエルをあらゆる民族の祝福の基として、彼らに神を知らせ、世界を救う御計画をお持ちでした。

 

 聖書は、天地万物の創造と人類の始まりから、ノアの時代の水の滅びと、アブラハムとの契約と、アブラハムの子孫イスラエルを神の祭司の国民として彼らに火の滅びから救い出す救世主(キリスト)を遣わすこと、そして、世の終わりの御計画と、新しい天と新しい地の御計画を知らせます。

 

 聖書には、大水の滅びから救い出されたノアのように、神が遣わされるキリストに聞き従う者たちを、神が火の滅びから救い出すことが約束されています。

 聖書には、全能の神の御計画が記されているのです。

 神は、神の祭司の国民イスラエルに聖書を託されました。キリストはユダヤ人から出るのです。イスラエルは、神が遣わされたキリストに聞き従って、火で滅ぼされる世界のあらゆる民族に、キリストの福音を宣べ伝えなければなりません。

 イスラエルは、滅びの世から救い出して永遠のいのちを得させるキリストを世界に宣べ伝えなければならないのです。

 

 ノアは神に聞き従って、大水の滅びから救い出されました。神に従わない人々は大水によって滅び、世の人々はみな、大水に流されて死に絶えました。

 

 次に、世は火で滅ぼされることが定まっています。

 神は、火で滅びる暴虐に満ちた世から人々を救い出すために、神の祭司の民イスラエルに、神のひとり子イエス・キリストを遣わされました。

 火の滅びから世の人々を救い出すために、神に遣わされて、天から地上に来られた「救世主」です。

 

 神は、神の民イスラエルに「聖書」をゆだねられました。父なる神のみことばです。

 イスラエルは、神の律法を守り、神の祭司の国民として養われました。神のみことばは彼らのうちにあり、神は彼らとともにおられました。

 

 時が至って、神は、ひとり子を「人の子」の姿でイスラエルに遣わされました。ユダヤ人の処女マリアから産まれたイエス・キリストです。

 神はユダヤ民族十二部族のうちのユダ族からダビデ王を起こし、ダビデの王座にとこしえに着座されるキリストの存在を知らせておられました。

 キリストは、レビ族からは起こりません。ユダ族から現われたのです。

 キリストは、世の滅びから救い出す救世主であり、また、とこしえのイスラエルの王なのです。神は、キリストのために、とこしえの王座を用意されます。

 

 父なる神は、御子イエス・キリストをイスラエルに遣わされることによって、イスラエルにお与えになった聖書の預言を成就されました。

 聖書に書かれていることは、ベツレヘムで処女から生まれ、ナザレの人として成長した、ダビデの子孫のヨセフの子と呼ばれた、ナザレのイエスのことでした。

 

 父なる神は、イエス・キリストによって、聖書の約束を成就されました。神は、イスラエルに、救世主を遣わされたのです。

 イスラエルは、聖書の命令どおり、神が遣わされた救世主イエス・キリストに聞き従わなければなりませんでした。

 しかし、イスラエルは、神を裏切ったのです。確かに、神の祭司の国民であるユダヤ人たちは、世界を救う救世主のナザレのイエスを木にかけることで、罪の贖いの子羊をほふり、罪の贖いの血を流しました。

 神の祭司の民が神の子羊を屠ったことで、世の罪は取り除かれたのです。

 

 罪の贖いの神の子羊を屠ったユダヤ人たちは、自分たちが十字架につけたナザレのイエスが、実は、神が遣わされたキリストであることを知って、神の御子イエスを憎んで殺したことを悔い改め、心の向きを変えて、神の御子イエス・キリストに聞き従うしもべにならなくてはいけなかったのです。

 

 その歩みこそが、イスラエルが「私たちの神」と呼んでいるイスラエルの神の御心であり、神の命令だったのです。

 しかし、イスラエルは心頑なにして、神が用意された永遠のいのちの信仰を拒みました。彼らの信仰は文字の律法「聖書」とともにあったのです。しかも、人間の言葉で細かい規定となり信仰から外れた律法を守ることに心が向けられていました。

 

 旧約聖書は、神の御子イエス・キリストによって完成されました。

 神は、御子にあって、新しい律法を用意されました。

 初めに与えた律法「旧約聖書」は、イスラエルにキリストを遣わすことと、イスラエルの民は神の御子イエス・キリストに聞き従わなければならないという律法でした。

 

 神の御子イエス・キリストは、来られました。旧約聖書は古いものとなりました。すでに、キリストは世に来られたのです。

 父なる神のみことば(旧約聖書)から、イエスのことば(新約聖書)の時代となりました。

 イエスのことばは神のことばです。父なる神のことばをそのまま語っているからです。しかし、旧約聖書のように預言者を介在することはせずに、神格をお持ちの神の御子イエスが直接ユダヤ人の弟子たちに託されました。

 

 イエスの弟子たちが、イエスのことばを書いたのが「新約聖書」です。

 旧約聖書では、御父が神の御子イエス・キリストを遣わすことの預言が書かれています。

 新約聖書では、旧約聖書の預言の成就として来られたイエス・キリストのことが書かれています。そして、「人の子」となられた神の御子の知らされた、御父、天の御国、永遠のいのちについて書かれています。キリストが真理を明らかにされたのです。

 

 御父とは、ユダヤ人たちが「私たちの神」と呼ぶ「イスラエルの神」のことです。

 天の御国とは、御父に罪が赦された義人たちに永遠の安息が約束された御父の家です。義人は、神が遣わされた神の子羊イエスを信じ、キリスト(神の御子)につく人たちです。

 永遠のいのちとは、死から復活したキリストがお与えになる生かす御霊、キリストの御霊であり「真理の御霊」です。

 

 イエスは、イスラエルの神が、あらゆる民族の祝福の基となる神の民イスラエルに遣わされた「キリスト」です。神の御子イエス・キリストは、世界を救う救世主です。

 世界は、神の子羊イエス・キリストの血によって贖われ、死から復活されたキリストに授けられる「真理の御霊」により「永遠のいのち」を得させられます。

 人はキリストの血によって贖われ、御霊による新しい創造を受けて神の子どもに造り変えられて、御父の家「天の御国」にはいるのです。

 

 旧約聖書は、イスラエルの神がイスラエルに遣わす「救世主(ユダ族から出るユダの獅子、ダビデの子、神の御子キリスト)」に聞き従わなければならない、と命じています。

 新約聖書は、永遠のいのちを得させるために来られた「神の御子イエス・キリスト」の御名によって、聖霊「真理の御霊」を受けるように命じます。

 

 イエスの弟子たちは、旧約聖書の命令に聞き従い、旧約聖書の教えを守る人たちです。彼らは、新しい掟、永遠のいのちの律法(イエスのみことば)を受け取りました。

 イエスの命令に聞き従い、イエス・キリストの御名によって聖霊のバプテスマを受けた人たちは、永遠のいのち(キリストの御霊)を受けます。

 イエスの弟子たちは、イエスのみことばを新約聖書にまとめて残しました。

 

 使徒たちは、人の子として来られた神の御子イエスを知る人々でした。目で見、手で触れ、耳で聞き、イエス・キリストのうちに御父の栄光を見、実際に体験した人たちです。

 神の御子イエス・キリストは、ただひとり、御父(イスラエルの神)を見、聞き、知る者です。天から来られた方だからです。

 唯一、ヤーウェイの神を現実に知る人の子であり、イエスただひとりが「エホバの証人」です。

 だれも神を見た者はいません。イエスが神を証しする唯一の人です。生ける神を地上に現わす、神のひとり子なのです。

 

 新約聖書を書いたイエスの弟子たちは、イエス・キリストの生き証人です。実際に神の御子イエスの栄光を見、イエスの口からみことばを聞いた人たちです。

 当時のユダヤ人たちは、イエスが十字架につけられたのを見ました。彼らは人の子イエスを知る者なのです。

 

 しかし、イエスを知らない世代に置いては、御霊が証人です。聖霊のバプテスマを受けた人々は、御霊にあって、キリストを知り、御父を「アバ、父。」と呼ぶ神の御子イエス・キリストの証人とされます。

 

 御父は、旧約聖書において、神のひとり子キリストを知らされました。

 イエスの証人であるユダヤ人の弟子たちは、新約聖書において、永遠のいのちを得させる真理の御霊を知らせます。

 現在、御霊において、旧約聖書・新約聖書の神、父なる神、子なる神キリスト、永遠のいのち、天の御国を知らされます。

 

 御父・御子・御霊の三位一体の神、天の御国へと導かれる神は、聖書の神です。

 旧約聖書は、イスラエルの神として現われた全能の主である創造主、父なる神を知らせます。

 新約聖書は、世を救うキリストとして地上に来られた、神のひとり子(子なる神)を知らせます。

 聖霊のバプテスマを授けられたキリストの民は、生ける神の真理の御霊によって、生ける神を知らせるのです。

 

 御父も、御子も、御霊も、永遠のいのちを得させるために、段階を踏んで、私たちに現われてくださいました。

 御父も、御子も、御霊も、私たちを天の御国にはいらせるために、今も働いておられます。

 

 父なる神が遣わされたキリストを心に迎え、十字架の子羊イエスの血の贖いを受け神の御子イエス・キリストを信じる私たちは、約束の御霊を受けて、永遠のいのちの希望を得ました。

 そして、神の恵みの中にはいった私たちは、救い主イエス・キリストに愛と喜びと感謝をささげ、父なる神をほめたたえ、天の御国にはいる望みを持つ魂とされたのです。