世の人たちは、ハルマゲドンの戦いのことを、最終戦争と理解しています。
聖書には、その戦いのことが預言されています。
ハルマゲドンとは、ギリシャ語で、ヘブライ語の「メギドの丘」を意味する言葉のようです。
メギドの丘とは、イスラエルにある地名です。ハルマゲドンの戦いとは、戦いの場所を意味しており、イスラエルのメギドの丘で戦う最終戦争のことを言っているのです。
たとえば、関ケ原の戦いが、関ケ原の地で戦ったことを表すように、イスラエルのメギドの丘で戦う戦いを「ハルマゲドンの戦い」と呼んでいるのです。
ということは、世界の最終戦争は、イスラエルの地で行なわれるということです。
キリストは、使徒ヨハネに、このハルマゲドンの戦いについて、啓示されました。
「あなた(ヨハネ)が見た十本の角(権威ある者)は、十人の王たちで、彼らは、まだ国を受けていませんが、獣(反キリスト)とともに、一時だけ王の権威を受けます。
この者ども(十人の王たち)は心を一つにしており、自分たちの力と権威とをその獣に与えます。」(黙示録17:12,13)
十人の王とは、反キリストが支配する反キリストの国の十の国のそれぞれの権力者をさします。
十の国は、中東の国であり、神が、アブラハムに与えると約束された、ユーフラテス川からナイル川までの土地に入っている国々です。
イラク、トルコ、レバノン、シリア、ヨルダン、クウェート、サウジアラビア、エジプト、パレスチナ、イスラエルの十の国の権力者をさすと思われます。
「彼(第三の獣)に代わって、ひとりの卑劣な者(反キリスト)が起こる。彼には国の尊厳は与えられないが、彼は不意にやって来て、巧言を使って国を堅く握る。(反キリストは国のない民族から起こるのでしょう。おそらく、トルコにいるその人は、第三次世界大戦中に突然現れ、巧言を使ってムスリムの心を一つにまとめ、オスマン帝国の復興のようなイスラム国をつくるのでしょう)
(第三次世界大戦に集まった国々)の洪水のような軍勢も、彼によって一掃され、打ち砕かれ、契約の君主もまた、打ち砕かれる。(反キリストが頭角を現し、世界の国々の軍隊を制圧して第三次世界大戦を終わらせる。また、イスラエルの指導者は反キリストによって殺され、反キリストがイスラエルを支配することとなる)」(ダニエル11:21,22)
「彼(反キリスト)は、先祖の神々を心にかけず、女たちの慕うものも、どんな神々も心にかけない。すべてにまさって自分を大きいものとするからだ。(反キリストは自分を神とし、また、自分に権威を与えた悪魔を礼拝する)
その代わりに、彼はとりでの神をあがめ、金、銀、宝石、宝物で、彼の先祖たちの知らなかった神(悪魔)をあがめる。
彼(反キリスト)は外国の神の助け(ローマ教皇の助言)によって、城壁のあるとりで(エルサレム)を取り、彼(反キリスト)が認める者には、栄誉を増し加え、多くのものを治めさせ、代価として国土を分け与える。」(ダニエル11:37-39)
反キリストは平和なムスリムを演じて、平和を説くローマ教皇の協力により、エルサレムに、イスラム教、ユダヤ教、キリスト教の共通の「アブラハムの全能の神」の神殿をユダヤ人に建てさせることでしょう。
しかし、神殿が完成すると、反キリストは、ユダヤ人とキリスト教徒を迫害し、殺戮していきます。
反キリストは、反キリストに聞き従う忠実な者(おそらく彼らも国のない民族から出る者)たちを、反キリストが治める十の国の権力者として立てるでしょう。それゆえ、十の国の権力者たちは、心を一つにして、自分たちの力と権威を反キリストに与えます。
反キリストは悪魔から権威を与えられた獣です。反キリストと、もう一匹の獣が悪魔から権威を受けます。それは、反キリストと心一つにして悪魔に仕える悪魔の子です。ユダヤ民族のダン部族から偽預言者が現われると思います。
偽預言者は、反キリストの像を造り、ユダヤ人たちに像を拝ませるでしょう。像を拝まないユダヤ人をみな殺し、像を拝むユダヤ人を生かしておきます。
十の国のうちの一つのイスラエルは、像を拝んだユダヤ人たちの国なのでしょう。像を拝まなかったユダヤ人はみな殺されるので、地上には悪魔礼拝をするユダヤ人たちが残るのです。(神が荒野にかくまっているユダヤ教徒たちは、世の人々の目から隠されているので、世が知っているユダヤ人は、反キリストの国の属国のユダヤです)
反キリストは、オスマン帝国の復興を謳い、スンニ派とシーア派のムスリムを一つにまとめ、イスラム国の国民とするでしょう。地上にイスラム国が完成します。
ノアの子ハムの子孫の二ムロデが建て始めた天に敵対する者たちの塔は、終りの時代に、反キリストの治めるイスラム国が、バビロンを首都とするバビロン帝国のような強い国を建国して完成するでしょう。
悪魔礼拝をする悪魔の国が地上に完成します。神が、反キリストに定められた三年半の時が訪れます。
すると、神は、棄教した者、背教した者、神に背く者、神に反逆する者たちをさばく為に、神の御怒りの満ちた七つの金の鉢を持つ御使いたちを遣わし、それぞれ金の鉢を地上に向かってぶちまけます。地上には七つの災害が起こります。
その後、神に対して怒り狂った悪魔と反キリストの霊と偽預言者の霊は、全世界の王たちをメギドの丘に集めます。
「この者ども(メギドの丘〈ハルマゲドン〉に集められた者ども)は(天から来て応戦される)子羊(キリスト)と戦いますが、子羊は彼らに打ち勝ちます。なぜならば、子羊は主の主、王の王だからです。また彼(キリスト)とともにいる者たちは、召された者、選ばれた者、忠実な者だからです。」(黙示録17:14)
召された者、選ばれた者、忠実な者は、子羊の婚宴に招かれた人たちです。
新しい天に住まいが設けられる、天に属する人たちです。
忠実な者は、真理の御霊に忠実に聞き従ったキリストのしもべ、すなわち、キリスト教会の中で神の国のために仕え、神の国を建て上げるために、自分のいのちを惜しまずに神にささげた殉教者たちです。
ユダヤ人ビリーバーとクリスチャンで構成されます。彼らは異邦人の時に完成します。ユダヤ人の時に、メシアニック・ジューが完成します。
選ばれた者は、神に忠実な信仰の人たちの中から選ばれた、生きたまま天に引き上げられる携挙にあずかる人たちです。
目に見えないいのちの神の為に、心を尽くして、忠実に仕えた人たちです。
キリスト教(メシヤニック・ジューとクリスチャン)、神道、仏教、民族信仰など、さまざまな群れから集められた人たちで、いのちの根源と繋がる信仰を持ち続け、天に栄光を帰すことを怠らなかった忠実な人たちです。
召された者は、子羊の名と子羊の父の名がしるされた、キリストとひとつ心の十四万四千人のユダヤ人です。彼らは、イエス・キリストから始まった天の御国の宣教、そして、イエスの弟子たちによって始まった世界宣教を完成する人たちです。彼らもまた、キリストのように、神の国(御霊の教会)の救いのために血を流すことでしょう。
これらの、天で行なわれる子羊の婚宴に招かれる人たちは、神がお与えになる新しい天に住む人たちです。
彼らの心は、天にありました。彼らの心は、常に神に向いていました。それゆえ、彼らは、とこしえに、新しい天に住まうのです。
神は、天に属する人たち、すなわち、キリストに忠実な人たち、また、生けるまことの神、真理の御霊に忠実な人たち、そして、神の子羊キリストとひとつ心の者として神に召された人たちを、新しい天に属する者として、ご覧になっておられます。