ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

天の御国にはいるために知っておくこと

 

 神がユダヤ人にお与えになった聖書には、神と悪魔、天地万物を造られた神、人の罪と被造物の滅び、創造主が遣わされた罪を贖う贖い主による神との和解、永遠のいのちを得させてくださる救い主キリストの御霊、御霊による被造物の回復、悪魔のいない世界、最後の裁き、新しい天と新しい地の永遠のいのちと永遠の火の池の永遠の滅び、について書かれています。

 

 聖書の神は、「創造主」であり、罪の「贖い主」であり、永遠のいのちを得させる「救い主」であり、被造物を永遠のいのちと永遠の滅びとに仕分けされる「裁き主」です。

 

 聖書の神は、人を造られた神であり、人を裁く神であり、人を救う神でもあります。

 聖書は、死と死後の裁きが定まっている罪人に、罪の悔い改めと赦しについて、また、神と和解させ永遠のいのちを得させるために、書かれました。

 

 神は、神に敵対する悪魔に聞き従って罪を犯し罪の報酬である「死」に定まった神のことばの違反者、悪魔の虜となった罪人の罪の縄目を打ち砕いて悪魔の束縛から解放し、悔い改める人を神と和解させ、悪魔の与える「死」から解放して、神のことばに聞き従う新しい人に造り変え、新しく創造した人に「永遠のいのち」を得させて天の御国にはいらせるために、聖書をお与えになりました。

 

 神は、人類の中から、神を恐れる正しい人アブラハムを選び、アブラハムと契約を結ばれました。

 神がアブラハムを召し、アブラハムと契約を結ばれました。聖書のない時代です。

 

 アブラハムは、神の契約を受けました。

 ユーフラテス川からナイル川までの範囲の「カナンの地」を所有地として、アブラハムの子孫が相続すること。

 アブラハムの子孫から、世界を救う「いのちの君」キリストが生まれること。

 アブラハムとアブラハムの子孫に、天の御国を相続させること。

 

 神は、アブラハムに、堅い(信仰の)基礎の上に建てられた都を約束されました。その都を設計し建設されたのは神です。

 アブラハムは、信仰によって、不妊の女で閉経した89歳の妻サラに、男の子をみごもりました。

 サラの子イサクが、アブラハムの契約の跡取りです。

 神は、イサクの子を「アブラハムの子孫」と呼ばれました。信仰によって神から契約を受けたアブラハムは、「信仰の父」と呼ばれました。

 

 神は、イサクの子ヤコブと契約を結ばれました。

 アブラハムに契約した「カナンの地」をヤコブに与えること、また、ヤコブの子孫がカナンの地を相続すること。

 

 イサクの次男のヤコブが、兄エサウから長子の権利を買って、アブラハムの契約を相続しました。また、アブラハムの祝福を神から勝ち取りました。

 弟のヤコブを選ばれた神は、神と人と戦ってアブラハムの契約と祝福とを相続したヤコブの信仰を祝福して、ヤコブを「イスラエル」と呼ばれました。

 

 信仰の父アブラハムの孫であるヤコブ(イスラエル)は、信仰によって、アブラハムの契約と祝福を受け継いだのです。

 ヤコブの十二人の息子は、十二部族の族長となり、十二部族は一つの民族一つの国となりました。十二部族はユダヤ民族であり、イスラエルです。

 

 神は、ヤコブの子孫ユダヤ民族に聖書をお与えになりました。

 ヤコブの家族は、四百年間の奴隷の期間を過ごした後、奴隷の家エジプトで増え広がって一つのユダヤ民族となりました。ヤコブの子孫は、成人男子だけでも六十万人の民族となっていました。

 

 神は、荒野で羊飼いをしていたモーセを遣わして、イスラエルを、エジプトから連れ出しました。イスラエルは荒野にはいって、神の律法を受けました。

 神は、ヤコブの子孫ユダヤ民族に、「聖書」をお与えになりました。

 世の初めから、世の終わりに至るまでの神の御計画を、アブラハムの子孫イスラエルに知らされました。イスラエルには、神の御計画を担う務めがありました。

 

 神は、荒野で、イスラエルと契約を結ばれました。神は、イスラエルを、神の祭司の民とされたのです。

 神は、祭司の国民イスラエルを、「カナンの地」に導き入れて、イスラエルの国を建て、全地において、全能の神に仕える祭司の国民とされました。

 

 エルサレムは、神がお選びになった聖なる神の都です。

 神は、イスラエルに神の子羊を遣わされました。祭司の国民ユダヤ人は、エルサレムで、神の子羊イエス・キリストを屠り、キリストの血を流しました。

 

 キリストの血は、世の罪を取り除く贖いの血です。神の祭司の国民ユダヤ人の手によって屠られた神の子羊イエス・キリストの血は、世の罪、罪人の罪を取り除く贖いの血です。

 

 十字架につけられた神の子羊を仰ぎ見る者は、生きます。

 キリストは、十字架の死によって悪魔に勝利を取られたからです。

 キリストは、罪の呪いの「死」を打ち砕き、悪魔を踏み砕かれました。キリストは、十字架の死によって、悪魔の縄目を解き放たれ、流された血によって、罪人の罪を贖われました。

 

 イスラエルに聖書をお与えになったイスラエルの神は、聖書の預言をことごとく成就されます。

 神は、「人の子」となられた神のひとり子イエス・キリストによって、神に敵対する破壊者悪魔を踏み砕き、世の罪を取り除かれました。

 神は、聖書に書いてあるとおり、イスラエルに「贖い主」キリストを遣わされ、また、永遠のいのちを得させる「救い主」キリストにより、生かす御霊をお与えになります。

 

 アブラハムに契約された「地上のすべての民族は、あなたによって祝福される。」(創世記12:3)は、アブラハムの子孫ユダヤ民族の中に生まれた神の御子イエス・キリストによって、成就します。

 

 信仰の父アブラハムのひとりの子孫、すなわち、ダビデの子イエス・キリスト〈神の御子〉は、人類に与えられた「救世主」です。救いはユダヤ人から出るのです。

 

 あらゆる国、あらゆる民族は、ひとりの神によって造られました。

 創造主は、イスラエルを神の民として選び、神のひとり子に肉体を造って、イスラエルに遣わされました。

 イスラエルは、神から聖書をゆだねられた神の民です。神は、神の民とともにおられます。それゆえ、神の御子イエスはイスラエルに遣わされ、あらゆる国、あらゆる民族の救世主となられたのです。

 

 「救世主」である「イエス・キリスト」は、滅びの世から救い出し、永遠のいのちを得させて、いのちの国、天の御国にいれてくださる「神の御子」です。

 

 キリストは、罪を取り除いて神と和解させ、生かす御霊を与え、御霊による新しい創造によって人を新しく造り変えて、永遠のいのちを得させてくださいます。

 

 土から取られたアダムは、鼻にいのちの息を吹き込まれ、生きものとなりました。

 神のことばから外れ悪魔の虜になった罪人の中にいのちの息が留まるのは、百二十年と定められました。いのちの息が取り去られると、人は死にます。

 

 神は、救い主イエス・キリストにより、一度死んでも死から甦らせ永遠のいのちを得させる「生かす御霊」をお与えになります。

 

 肉の人は、「いのちの息」で生きる、生まれつきのままの人です。

 御霊の人は、キリストがお与えになる「生かす御霊」によって生きる、新しい人です。

 

 神は、「贖い主」であり「救い主」である「神の御子イエス・キリスト」によって、聖霊をお授けになります。

 聖霊は、キリストを信じる者をキリストとひとつにする「生かす御霊」であり、「真理の御霊」です。

 

 神は、人を救うために、神の子羊を遣わし、まず、子羊の死によって罪の呪いを滅ぼし、子羊の血によって悪魔の呪いを踏み砕き、死を打ち砕かれました。

 死の定まった罪人を、悪魔の牢(滅びの世)から救い出し、キリストの血と罪人の悔い改めによって神と和解させ、生かす御霊によってキリスト(神のことば)とひとつとなる新しい人に造り変え、永遠のいのちを得させ、天の御国にはいらせて、とこしえの安息をお与えになります。

 

 アブラハムにお与えになった神の祝福は、相続人であるアブラハムの子孫ユダヤ民族(イスラエル)とともにあります。

 「あなたを祝福する者をわたし(全能の神である裁き主)は祝福し、あなたを呪う者をわたしは呪う。」(創世記12:3)

 

 イエス・キリストを信じていなくても、ユダヤ人を憐れむ者、祝福する者、また、イスラエルを祝福する者は、神の憐れみを受け、神に祝福されます。

 イエス・キリストを信じていても、ユダヤ人を呪う者、イスラエルを呪う者は、神に呪われた者となります。

 

 アブラハムにお与えになった祝福の約束は、ヤコブに受け継がれ、ユダヤ民族にイスラエルに受け継がれています。

 

 ユダヤ民族以外の民族やイスラエルの外にいる異邦人は、神の律法の外にいる者ですが、唯一、このアブラハムの祝福の約束だけは、あらゆる民族に有効な神の掟であることに心を留めましょう。

 

 終わりの時代、この一つの掟の中に守られた聖書を知らない多くの民が、御救いを受け取ることでしょう。