ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

本当の神の子は死から甦る新しい人

 

 四十年前、UFOの存在を信じた牧師がキリスト教会から出た話を聞いたことがあります。

 宇宙人の存在、UFOの存在は、今では普通に語られる時代になりました。その当時は、UFOを現実のものとして話す人はまれでした。

 

 聖書を学び、聖書を教える立場の牧師がなぜ、神でも人間でもなく、ましてや地球の生命体でもない、遥か彼方にある星の生命体といわれる宇宙人を信じ、また、宇宙人に心惹かれてしまったのか。

 

 神の存在を信じ、神が遣わされた罪の贖いの神の子羊イエスを信じて、また、罪の赦しと、死からの甦りと、永遠のいのちを得させられる唯一の救い主イエス・キリストを信じて、神に自分の生涯をささげ、そして、神の御子イエス・キリストの御救いを人々に教える働きに従事するはずの牧師が、なぜ、人間でもなく、神でもなく、今まで、人間と接点がないような宇宙人に、自分の人生をささげてしまったのか。

 

 現在では、多くの人が宇宙人と交信したり、そのことばを人々に知らせたりしているようです。

 

 私は、ある時から、宇宙人はいるでしょう。アダムが造られる以前からいたでしょう、と思うようになりました。

 アダムはエデンの園から追放されて、現象の世界に移されました。

 

 聖書にはこう書いてあります。 

「さて、人が地上に増え始め、彼ら(アダムとエバの子孫)に娘たちが生まれたとき、神の子らは、人の娘たちが、いかにも美しいのを見て、その中から好きな者(娘)を選んで、自分たちの妻とした。

 そこで、主は、『わたしの霊は、永久には人のうちに留まらないであろう。それは人が肉にすぎないからだ。それで人の齢は、百二十年にしよう。』と仰せられた。

 神の子らが、人の娘たちのところにはいり、彼らに子どもができたころ、またその後にも、ネフィリムが地上にいた。これらは、昔の勇士であり、名のある者たちであった。」(背う世紀6:1-4)

 

 神のことばから外れ蛇の言葉に従ったアダムは、エデンの園から追放されました。

 神のことばと一つであった「人」は罪人となってエデンの園から追放され、現象の世界で生きる者となりました。

 

 神が造られた「人」の最初の人は、アダムです。そして、アダムのあばら骨からアダムの助け手となる女(エバ)を造られました。アダムとエバは、男と女。最初の人は、男と女に分かれました。

 夫と妻である男と女は、互いに愛を学び一つとなることを学ぶために分かれ、そして、一体のものとなるのです。エバはもともとアダムの中にあったのですから。

 それゆえ、妻を憎む者は自分を憎んでいる、と神は言われます。

 

 神が造られたアダムとエバの二人だけかと思いきや、地上には、「神の子ら」と呼ばれる生命体もいました。ネフィリムという「巨人」もいたようです。

 聖書には、神の子らの紀元やネフィリムについての詳しい事は書かれていません。ただすべての魂は、神から出たものであることには違いないので、人が造られる以前から存在しているものだと言えます。

 

 神は、闇の中に、天体を造られました。無から有を生じさせられました。

 闇は、天使長ルシファーの反逆によってできました。神に反逆した天使長とそれに統率される天使の集団は天から追放されました。そして、闇に落ちたのです。

 

 宇宙には数多くの銀河が存在しています。神がすべてを造られました。神は、地球を造られたとき、神の子と呼ばれる者たちとネフィリムをそこに置かれました。

 

 それぞれの銀河に生命体がいても不思議ではないでしょう。

 神の子らと呼ばれる人も、ネフィリムも、地球外生命体も、みな、天から追放されて闇に落ちた堕天使たちだと思います。彼らは、全き光の天を記憶する人々です。闇に落ちてもなお、故郷を慕っていたのではないでしょうか。

 

 天から追放された堕天使のすべてが悪魔の手下の悪霊になったわけではないでしょう。光の天使であった頃を懐かしむ者たちもいたでしょう。神は、そのような堕天使たちの住まいとして地球をお造りになったのではないかと思います。

 そして、神は、彼らをエデンの園の中央にある木、「いのちの木」と「善悪を知る知識の木」によって試みるおつもりだったのではないかと思います。

 そして、エデンの園は、神のことばに聞き従って「いのちの木の実」を食べて永遠に生きる者と、闇のことば(神にそむくことば)に聞き従って「善悪を知る知識の木の実」を食べて永遠に死ぬ者とを仕分けされる場所ではないかと思います。

 

 神は、その仕分けのために用意されたエデンの園、すべてのものがひとつに調和する安心と安全な場所の管理者として、「人」を造られたのではないでしょうか。

 

 人は、蛇の言葉に惑わされ、いのちの光を消して永遠の死をもたらす「善悪を知る知識の木」を食べて、エデンの園から追放されました。堕天使たちの仕分けをする聖なる場所の管理を仰せつかっていた「人」は、仕分けられる堕天使たちの仲間となりました。

 

 人はエデンの園から追放されて、堕天使たちのところに落ちました。

 地球は、エデンの園ではかられる堕天使と、管理者である人とが共生するところとなりました。

 

 「主は、地上に人の悪が増大し、その心に計ることがみな、いつも悪いことだけに傾くのを御覧になった。」(創世記6:5)

 

 地上では、アダムとエバの娘たちが、「神の子ら」と呼ばれる堕天使たちとの間に子どもたちをもうけると、人の悪が増大しました。

 

 最初の人アダムの妻エバは、蛇に騙されて罪を犯しました。夫アダムは、妻エバにそそのかされて罪を犯しました。

 地上の神の子らは、天使長ルシファーにの反逆に巻き込まれて、罪を犯しました。地上は、罪を犯した人たちばかりです。そして、悪は増大し罪は深まるばかりです。

 

 神は、地上に大雨を降らせて、悪の増大した地球を大掃除されました。洪水から救い出されたのは、アダムの子孫のノアとノアの家族です。そのほかの「人の子孫」も「神の子らの子孫」もみな、滅びました。

 

 神の子らの血も混じるノアでしょう。しかし、アダムの子孫です。

 

 霊的に開かれつつある現在、霊的に捉えるスピリチュアルな人たちは、宇宙人が存在する事も、神の子と呼ばれる事も知っています。

 

 しかし、天から来られた神の子羊イエス・キリストが御救いのみわざ(十字架の贖い)を完成して天に上り、キリストの権威【聖霊のバプテスマを授ける権威】を受けられた後には、地上には、聖霊がおられます。

 

 神のひとり子は、肉体を持つ「人の子」となられて、処女からお生まれになりました。人となられたのです。それは、人に代わって、罪の生贄の子羊となるためです。

 

 人は自分の罪の中で死んでいきます。神の御子イエスは、人の子の姿で来られ、人として歩み、神を見たことも神の御声を聞いたこともない人たちに、神の御子ご自身が天で聞き、天で見たことを証しました。

 キリストは、父なる神を教え、人の霊の故郷である天の御国(創造主である神の御座のあるところ)を教え、永遠のいのちを得させる聖霊を与える約束をされて、天の御国にはいる道をもうけられたのです。

 

 神の御子は、神のひとり子の栄光の御姿を捨てて、肉体の人の子となられました。そして、肉に死んで、罪を滅ぼされました。十字架によって成し遂げられました。

 死んで三日目に墓から甦られました。肉のからだではなく、霊のからだで復活されました。

 神のひとり子は、人の子の生涯を終えられました。復活した神の子羊イエスは、天に上り、御座におられる方から、主権と光栄と国とを与えられました。神の子羊イエスは、聖霊のバプテスマを授けるキリストの権威をお受けになりました。

 キリストは、肉のアダムに死んで御霊によって生まれる、新しい創造の「第二のアダム」の初穂であり、新しく創造された人、天の御国にはいる神の子の長子となられました。

 

 キリストは、救い主イエスを信じる者に、聖霊のバプテスマを授けられます。聖霊は、父なる神が遣わされる「もうひとりの助け主」です。

 イエスの父を「アバ、父。」と呼ぶ御霊を受ける人たちは、キリストのからだの一部とされます。

 

 キリストのからだの一部となった人は、イエスと同じ体験をします。一度死んでも甦り、復活のからだで永遠に生きる神の子どもとされます。

 

 キリストは、神のひとり子ではありません。神のひとり子の栄光の御姿の時はすでに終わっています。

 新しい創造、第二のアダムの初穂であり、神の子どもたちの長子となられました。

 

 堕天使や宇宙人たちが言う「神の子」というのは、古いです。神のひとり子も、天から出て地上に来られると、「人の子」となられました。

 天に上られると、神の子どもたちを生むキリストの御霊となり、神の子どもたちの長子となられたのです。

 

 天から追放された「神の子ら」は、天に帰ることはできません。天に帰ることのできない「神の子ら」は、本当の神の子どもではありません。

 

 神御自身が「神の子ども」と呼ばれるのは、聖霊によって新しく造り変えられた「第二のアダム」、それは、神の子羊イエスの血によって罪が贖われ、キリストの御霊によって新しく生まれた者、すなわち、キリストをかしらとする復活のキリストのからだです。

 

 イエス・キリストは、宇宙人ではありません。宇宙の闇の外にある全き光の天から来られた神のひとり子であり、死から甦られた最初の人の子「第二のアダム」です。

 本当の神の子は、宇宙人でも堕天使でもありません。肉に死んで死から甦られた、神の子羊イエス・キリストの御霊を飲んで、一度死んでも復活のからだで甦り、永遠のいのちを得させられる、新しい創造の人です。

 

 宇宙人も堕天使も霊的存在ですが、天の御国にはいることが許される神の子ではありません。

 本当の神の子は、神の子羊イエスをかしらとする、永遠に生きるキリストの御霊を受ける、キリストのからだなのです。