ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

ローマ書十三章 主イエス・キリストを着なさい

 

 「あなたがたは、今がどのような時か知っているのですから、このように行ないなさい。(他の人を愛する者は、神の律法を完全に守っています。隣人に対して害を与えてはいけません。)

 あなたがたが眠りから覚めるべき時刻がもう来ています。(真理にうといままで時間を浪費したまま、まどろんでいてはいけません。光がある間に、光の子どもとなるために、また、暗闇に追いつかれないように、光のうちを歩みなさい)

 というのは、私たちが信じたころよりも、今は救いが私たちにもっと近づいているからです。(約ニ千年前、パウロは、その時代の人たちに語っていました。二千年経った今はなおさら、救いの時が近づいているのです)

 夜はふけて、昼が近づきました。(魂の黎明です。全世界に、神の霊が注がれます。すると、人々は、預言し〈神のことばを語り〉、夢を見、幻を見て、神の啓示を受けるのです。人に教えられたからではなく、自分自身の霊で本物を見分け、自分自身の魂が真実を、真理〈神の霊〉を悟る時が来ます)ですから、私たちは、闇のわざを打ち捨てて、光の武具を着けようではありませんか。(闇の中に身を置くならば、光に出会うことはできません)

 遊興、酩酊、淫乱、好色、争い、ねたみの生活ではなく、昼間らしい(光の子どもらしい)、(神に受け入れられる)正しい生き方をしようではありませんか。(光の中にあって、まことの光〈神の愛〉に満たされましょう)」(ローマ13:11-13)

 

 神は、終わりの時に、人類に出会ってくださいます。ユダヤ人と異邦人の区別はなく、キリスト者と異教徒の区別もなく、神は、惜しげもなく、すべての人に、御自身の愛を現わされます。

 

 神は約束しておられます。

 「その日、わたし(天地万物を造られた全能の主、生けるまことの神)は、(すべての者に永遠のいのちを得させるために)しもべ(ユダヤ人)にも、はしため(異邦人)にも、わたしの霊(世を救う救世主神の御子イエス・キリストの生かす御霊)を注ぐ。

 わたしは天と地に、(人を造った創造主、また、世の滅びから人々を救い出す主、永遠に生きるまことの神の栄光を現わし)不思議なしるしを現わす。(それは)血と火と煙の柱である。

 主の大いなる恐るべき(御怒りの)日が来る前に、太陽は闇となり、月は血(の色)に変わる。(神に定められた者たちが、神の御名のゆえに殺され、大きな地震が起こり、太陽は黒くなり、月の全面は血のようになる。このように、異邦人の時の完成の時がやって来る)

 しかし、主の名(救い主である神の子羊の名)を呼ぶ者はみな救われる。(偶像から離れて神に立ち返って光の中を歩む者たちのうちに、いのちの光がともり、神の子どもとされる)」(ヨエル2:29-32)

 

 「虎の威を借る狐」ということわざがあります。

 トラがキツネを捕まえて食べようとしたとき、キツネは言いました。

 「わたしは天帝の使いだから、食うと天帝にそむくことになる。もし嘘だと思うなら後からついてきなさい。動物たちは、わたしを見たらみんな逃げ出すでしょう。」

 トラがキツネの後ろからついて行くと、動物たちはみな逃げ出しました。

 動物たちはトラを見て逃げ出したのに、キツネを恐れて逃げ出したと勘違いしたトラは、キツネが本当に天帝の使いだと思った、という内容のようです。

 

 このことわざは、他の権勢に頼って威張る小人物のたとえです。

 パウロは言います。

 「主イエス・キリストを着なさい。肉の欲のために心を用いてはいけません。」(ローマ13:14)

 

 私たちは、小人物でいいのです。イエス・キリストの権勢に頼っていいのです。

 サタンは、神のひとり子イエス・キリストの血の力を知っています。悪霊どもは、キリストの御名に震えおののいています。

 悪魔と悪霊どもは、知っています。彼らの時が縮まっているのです。終わりの時が近づいています。

 

 世の終わりには、患難がありますが、光の子らには、その先に「千年王国」の新しい世界があります。光の子らには、夜明けがあるのです。光の子らは、勝利の時を迎えます。

 しかし、悪霊どもにとっては敗北の時であり、闇の子らの滅びの時です。その先には、裁きと永遠の死が待っています。

 

 真理の光を愛する光の子らが、主イエス・キリストを着るならば、悪霊どもは、十字架で罪と死と闇の勢力に勝利した神の御子イエス・キリストの権勢を見ます。

 天の神がお与えになった主権です。天においても地においても、すべてのものを支配する権威です。悪魔も悪霊どもも、この天の神の主権に従わなければなりません。天の神の主権は、今や神の子羊イエス・キリストの主権となったからです。

 

 動物たちが、トラを恐れてキツネから逃げ出したように、悪霊どもは、小人物の私たちが着ている主イエス・キリストを恐れて逃げて行きます。

 

 私たちは、世界を惑わす悪霊どもや破壊者である悪魔が恐れる、主イエス・キリストの御名の権威をいただいているのです。

 

 主イエス・キリストを着る者は、キリストの御霊によって歩みます。肉の欲のために心を用いることは、永遠のいのちを待ち望む者にとって、愚かしいことであることを知ったからです。永遠に価値のあるものを知ったからです。魂に戦いをいどむ肉の欲を遠ざけます。

 この世は滅びます。この世の楽しみにふける者、地に属する者は、天地とともに滅びます。目で見える現象は、永遠に消え去ります。肉体のいのちは肉体とともに滅びます。

 しかし、目に見えない御霊の与えるいのち、神に変えられて天のことを思い、神のことを思い、光の世界を思い描き、闇に勝利した魂は、「千年王国」の恵みを味わいます。神のみことばの成就を目撃し、神を讃える神の子どもとされるのです。

 

 「あなたがたはみな、キリスト・イエスに対する信仰によって、神の子どもです。(神の遣わされた救世主を信じて神に義とされ、また、目に見えないキリストの御霊によって新しく造り変えられ、信仰によって生きる者とされました)

 (聖霊の)バプテスマを受けてキリストにつく者とされたあなたがたはみな、キリストをその身に着たのです。

 ユダヤ人もギリシャ人(異邦人)もなく、奴隷も自由人もなく、男子も女子もありません。なぜなら、あなたがたはみな、(神の救世主)キリスト・イエス(の御霊)にあって、一つだからです。(鼻から息をして生きる人間ではなく、生かす御霊によって生きるキリストのからだです)

 もしあなたがたがキリストのものであれば、それによってアブラハムの子孫であり、約束による相続人なのです。(キリストによってアブラハムの子孫の契約の中にはいり、千年王国も、永遠のいのちも、天の御国をも、相続する神の子どもとされるのです)」(ガラテヤ3:26-29)

 

 「主イエスを着なさい。肉の欲のために心を用いてはいけません。」(ローマ13:14)

 「御霊によって歩みなさい。そうすれば、決して肉の欲望を満足させるようなことはありません。」(ガラテヤ5:16)

 「あなたがたは、古い人をその行ないといっしょに脱ぎ捨てて、新しい人を着たのです。新しい人は、造り主のかたちに似せられてますます新しくされ、真の知識に至るのです。」(コロサイ3:9,10)