あるユダヤ人が言いました。
日本には、日本教しかない。仏教が日本に入って来ても日本教の一派、日本教仏教派となるし、キリスト教が日本に入って来ても日本教キリスト派となる。
私はこの言葉に出会った時、本当にそうだと思いました。このユダヤ人の考察は、的を得ている、と感じました。
インドで始まったという仏教も、日本に入って来ると、日本独自の信仰に変換されています。より精神的なものとなっているように思います。そして、阿弥陀如来は神にとって代わる存在です。
イスラエルで始まったキリストの教えも、西洋のキリスト教を経て日本に入って来ると、日本人好みの解釈へと変容します。それは、武士道の真っすぐな精神を甦らせます。
長崎のキリシタンの間では、仏教の観音のようなマリア像であったり、日本独自の姿に変わっています。
日本には、日本神話に出て来る日本の神々、日本神道の教えが浸透していました。現在では、公に日本神話を語る人がいなくなって、日本神話の神々の知識のない日本人ですが、先祖から受け継ぐDNAには刻まれています。
日本列島の風土に、根づいている自然崇拝の信仰です。しかし、それは外国人が感じるようなアニミズムとは異なります。似ていますが、「同じである」とされると、日本人には違和感が感じられます。
アニミズムは、生物や無機物を問わないすべてのものの中に霊魂、もしくは霊が宿っているという考え方や信仰だそうです。
アニミズムは、原始社会に広く見られた信仰形態であり、動物、植物、樹木、滝、岩、月といった自然物だけでなく、食べるや歩くなどの行為にも霊魂が宿るとされ、これらの霊魂の存在によって、様々なものが生かされていると考えているのです。
日本の神道は、動植物や自然現象に精神的な性質を認める点で、アニミズムと共通する特徴を持っているのですが、八百万(やおよろず)の神々を信仰対象として、山や川、動物、植物、家やトイレなどあらゆる場所に精霊や神が宿り、人々を守っていると信じる古からの信仰です。
日本人は、一つ一つに神の存在を認めて崇め、それぞれに名前をつけています。山の神、火の神、水の神、川の神、樹木の神、岩の神など自然のものに、目に見えない神の栄光を映し出して、神格ある方を見ているのです。
縄文時代の縄文人は、アニミズムに近い信仰であったのかもしれませんが、神という概念がなかっただけで、おそらく、単なるアニミズム的な思想ではなく、司られる権威ある何かを感じていたのだと思います。
それが、渡来人によって、神の存在を知り、神々の信仰が生まれたのではないかと思います。
日本列島では古来から、目に見えないけれども、疑う余地のない確かな存在を霊魂で知り、肌で感じていたのでしょう。
この日本列島で生まれたのが、大和民族の中で形成された大和魂です。目に見えない大いなる存在(神々)と繋がり、自然と調和し、互いに和合する一つの精神です。その精神の培われた霊魂が「大和魂」であり、日本列島特有の大和魂は、現在でいうところの「空気を読む」といった霊的感性を育てています。
大和魂は、物質世界の儚さを知っていました。人は生命が尽きると土に還り、樹木や植物にも寿命があります。山や岩さえも風化し、かたちが変わります。火山と大海に囲まれた地形は、日本人に、諸行無常の道理を知らせました。
大和民族の信仰は、目に見えないものに意志があることを知っています。単なるエネルギーではありません。人間を凌駕する大きな大きな意志をもったエネルギーです。それを、「神という存在」であることを知りました。
日本民族にとっては、自然界に存在するのは、アニミズムのような精霊ではなくて、人間をも支配する意志を持った神なのです。
日本人を日本民族として育てたのは、大和魂です。大和魂を育てたのは、日本列島特有の日本教(日本民族の信仰)でした。
日本教は、自然と調和する精神性を土台にして、神道的思想や大乗仏教的教え、儒教の教え、キリスト教的思想などが、時間をかけて溶け合って、一つに融合した信仰です。信仰というからには、「神」がおられます。日本では、すべての自然界に恵みをもたらす太陽の権威の象徴として「天照大御神」を、日本の代表神と考えます。そして、日本の国旗は、太陽のような日の丸です。
しかし、日本神話では、天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)、高御産巣日神(タカミムスビノカミ)、神産巣日神(カミムスビノカミ)の造化三神がおられます。
日本神話の創造神とされる三柱の神を「造化三神(ぞうかさんしん)」と総称されています。
日本の神々の名前は複雑で、一柱の神に、多くの呼び名があり、様々な漢字とふりがなが当てられます。
天之御中主神のフリガナでも、アメノミナカヌシ、アメノミナカヌシノカミ、アマノミナカヌシノカミがあり、また漢字では、天之御中主大神とも、天御中主神とも表記されます。
「造化三神」の存在を知ったとき、私は、御父、御子、聖霊の聖書の三位一体の神ではないか、と思いました。
天照大御神(アマテラスオオミカミ)の名前は日本人の誰もが知っていますが、隠された「造化三神」には、天地万物を造られた全能の神(天の神)の御姿があると思いました。
天御中主神は、キリストをイスラエルに遣わされた父なる神。
高皇産霊神は、新しい創造を施される神の御霊である聖霊。
神産巣日神は、「人の子」の姿でイスラエルに遣わされた神の御子キリスト。
ちなみに、丑寅の方角に封印されていた艮の金神(うしとらのこんじん)、すなわち、日月神事を降ろされた国常立神は、天御中主神が地上に現れた御姿と言われています。「人の子」となられた神の御子イエスの姿を、日本人は和名で、国常立神と呼んだのではないかと、私は考えています。
大和民族は、三位一体の神に仕えていたのだと思います。すなわち、イスラエルを忘れた民が、大海に囲まれほかの国々から守られた日本列島で、全知全能の神、イスラエルの神を祀っていたのでしょう。イスラエルの神とは、天地万物を造られた全能の神、創造主であり、アブラハムの神であり、イスラエルに「聖書」をお与えになった神です。
大和民族は、聖書の神ではなく、自然界に満ち満ちた絶対的主権者であられる生けるまことの神、セム族のアブラハムにお現われになった全能の神、目には見えない生ける神、主に仕えていたのでしょう。
天を仰ぎ、天と地を結ぶ祭祀の信仰、神への道を示す神道、人生に学び人として正しく生きて完成した菩薩となる仏の道を説く仏法。様々な教えを吸収した大和民族ですが、大まかに神道と仏教の習合した精神性が土台に置かれました。
大和民族の中から、世界を救うとされる「卍の紋章を持つイスラエルのメシア」と「○の紋章を持つアロンのメシア」のふたりの証人が出現するようです。
ふたりは一致しているようです。神仏習合の大和魂の回復する姿です。宗教ではなく、生き様です。
そして、ふたりを世界に導くのが、「十字の紋章のある白い兄」。これは、ホピ族の待つホピ族と同じ血統の兄弟の子孫であり、火のごとき若い女性のようです。
十字の紋章に象徴されるように、彼女はキリストの血によって贖われた人であり、エルサレムで十字架につけられた神の子羊イエス・キリストの御霊に聞き従う人のようです。キリスト教徒というよりも、火のバプテスマをくぐった真実な心にキリストの御霊が住まわれて、真理の御霊によって真理を悟り、聖霊の油を受けて神に聞き従う女性のようです。
大和民族の精神を培い、大和魂を生み育てた日本教(日本民族の信仰)は、キリストの御霊(真理の御霊)によって完成するのでしょう。
真理の御霊は、大和魂に、永遠のいのちを得させるのです。
日本民族は、大和民族の中に大和魂を育てた日本教の信仰の完成によって救われます。神に立ち返る大和魂は、自然と調和し目に見えない生けるまことの神に心を注ぎ出して祈り、平和を愛し、愛と信仰の実を結ぶのでしょう。
それは、天の神に喜ばれるささげ物です。大和魂が得るいのちは、世の光、地の塩となる、終わりの時代の世界の希望なのです。