ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

創世記十章 ノアの子孫から始まった今の世

 

 「これはノアの息子、セム(黄色人種の祖と考えられているセム族の祖)、ハム(黒人の祖と考えられているハム族の祖)、ヤペテ(白人の祖と考えられているヤペテ族の祖)の歴史である。

 大洪水の後に、彼らに子どもが生まれた。」(創世記10:1)

 

 創世記十章には、ノアの息子、セム、ハム、ヤペテの三人から生まれ広がったことが書かれています。

 ノアの家族以外の人類は、大洪水によってすべて滅びました。地上に残った人類は、ノアとノアの妻、ノアの三人の息子セム、ハム、ヤペテと息子たちそれぞれの妻たちです。

 

 神は、カインとアベルのふたりの息子を失ったアダムに、もうひとりの息子を与えられました。アダムに似た、アダムのかたちどおりの子、セツです。

 「アダムはセツを生んで後、八百年生き、息子、娘たちを生んだ。」と、創世記5:4にあります。

 アダムが生んだセツ以外の子どもとその子孫は、大水に流されて、みな滅びました。また、セツの子どもの中でエノシュ、エノシュの子どもの中でケナン、ケナンの子どもの中でマハラルエル、マハラルエルの子どもの中でエレデ、エレデの子どもの中でエノク、エノクの子どもの中でメトシェラ、メトシェラの子どもの中でレメク、レメクの子どもの中でノアを選び、ノアとノアの三人の息子セム、ハム、ヤペテの四人の男子と、それぞれの妻の四人の女子が箱舟にのって生き残りました。

 

 アダムに似たアダムのかたちどおりのセツの子孫ノアの家族が、唯一地上に生き残りました。

 それで、地上に増え広がった人類の先祖は、信仰の人ノアであり、ノアの三人の息子セム、ハム、ヤペテです。

 

 セムはセム族と言って、アジアの黄色人種の父とされています。

 ハムはハム族と言って、アフリカの黒人の父とされています。

 ヤペテはヤペテ族と言って、白人の父とされています。

 

 ノアから、肌の色の違う人種が出ているということです。ノアの三人の息子から全世界の民は分かれ出たのです。

 

 箱舟から出て来た彼らに、一つの事件がありました。

 「(父)ノアはぶどう酒を飲んで酔い、天幕の中で裸になっていた。

  カナンの父ハムは、父(ノア)の裸を見て、外にいるふたりの兄弟(セムとヤペテ)に告げた。

 それで(ハムの話を聞いた)セムとヤペテは着物を取って、自分たちふたりの肩に掛け、うしろ向きに歩いて行って、父の裸を見なかった。

 ノアが酔いからさめ、末の息子(ハム)が自分にしたことを知って、言った。

 『呪われよ。カナン。

 兄弟たち(セムとヤペテ)のしもべとなれ。』

 また言った。

 『ほめたたえよ。セムの神、主を。

 カナンは彼らのしもべとなれ。

 神がヤペテを拡げ、セムの天幕に住まわせるように。

 カナンは彼らのしもべとなれ。』」(創世記9:21-27)

 

 ノアは、神のことばを聞いて、神のことばに従う正しい人でした。父ノアの信仰によって、三人の息子たちも、大水の滅びから救われたのでした。

 父ノアは、神の人でした。ハムは、神に無頓着な人のようです。たとい、父親とはいえ、神の人を笑いものにするのは、賢いことではありませんでした。

 

 息子たちの霊性を知ったノアは、「呪われよ。カナン。兄弟たちのしもべらのしもべとなれ。」と、息子であるハムの子カナンを呪いました。

 黒人が白人の奴隷となったいきさつには、このようなノアの呪いがあったからかも知れません。

 

 ノアは、「神がヤペテをひろげ、セムの天幕に住まわせるように。」と言いました。

 ノアは、ノアとその家族を大水の滅びから救い出してくださった全能の神、主を、「セムの神」と呼びました。

 大水から救い出してくださった全能の神は、セムとともにおられたからです。それゆえ、セムの天幕は、神の住まわれるところとなりました。

 このセム族から、アブラハムが生まれ、アブラハムの子孫ユダヤ民族が生まれました。

 

 セムの神は、アブラハムの子孫イスラエルと契約を結び、イスラエルを神の祭司の国民とし、また、御自身を「イスラエルの神」と名乗られました。

 ノアに現れた神、アブラハムに現れた神、天地万物を造られた全能の神、主は、イスラエルの神となられたのです。

 

 天の神であられる全地の神が、地上において、「イスラエルの神」という名前をお持ちになりました。

 

 イスラエルの神は、イスラエルに、世の罪を取り除いて、魂を火のさばきから救い出す「キリスト」を遣わされました。

 ユダヤ人から出た救い主イエス・キリストを、ユダヤ人たちは信じることができませんでした。セム族から出たキリストは、ヤペテ族の人々に受け入れられました。

 イエス・キリストの御救いは、ヤペテ族に広がりました。ヤペテ族には、セム族から出たキリストの覆いの中に入る人々が多くいます。

 

 セムの天幕(神の家)には、神の民イスラエル、すなわち、アブラハムの血肉の子孫と、アブラハムの信仰の子孫が、とこしえに住まうのです。

 

 ノアは、ハム族すべてを呪ったのではありません。

 ハムの子カナンを呪ったのです。

 「カナン人の領土は、シドンからゲラルに向かってガザに至り、ソドム、ゴモラ、アマデ、ツェボイムに向かってレシャにまで及んだ。」(創世記10:19)

 

 カナン人の領土には、天からの火で滅ぼされたソドムとゴモラがありました。

 現在のガザにも、カナン人の子孫がいるのでしょうか。

 

 また、ハムの子クシュには、地上で最初の権力者となって、バベルの塔を建て始めた二ムロデがいます。二ムロデは、神に高ぶる者でした。二ムロデの罪は、一つことばの世界を多言語に分け、様々な人種に分けました。

 

 しかし、地上には、セム族がおり、セムの神がともにおられました。

 「次は火で滅ぼす。」と仰せられる神が、セム族の中から、火の滅びから救い出すキリストを生むユダヤ民族を造られたのです。

 

 創世記十章には、ヤペテの子孫、ハムの子孫、セムの子孫が記述されており、次のようなことばで締めくくられています。

 「以上が、その国々にいる、ノアの子孫の諸氏族の家系である。大洪水の後にこれらから(これらの家系から)、諸国の民が地上に分かれ出たのであった。」(創世記10:32)

 

 のちの時代に起きることが、先の時代の結果であるということがあります。

 

 総督ピラトが「キリストと言われているイエスを私はどのようにしようか。」とユダヤ人たちに言うと、ユダヤ人たちはいっせいに叫びました。「十字架につけろ。」

 ピラトが「あの人(ナザレのイエス)がどんな悪い事をしたというのか。」と言うと、ユダヤ人たちはますます激しく「十字架につけろ。」と叫び続けました。

 

 ピラトは言いました。「この人(「神の子」と呼ばれるナザレのイエス)の血(罪もないのに、十字架で処刑されて流されるイエスの血)について、私(総督ピラト)には責任がない。(ピラト自身は、イエスに罪を認める事ができず釈放することを望んだのに、十字架につけることを願ったのは同胞のユダヤ人たちなのだから)自分たちで始末するがよい。(ピラトが処刑するのではなく、ユダヤ人たちがイエスを処刑するのだから、イエスの血の責任はユダヤ人たちにある)」

 

 「すると、民衆は答えて言った。『その人の血は、私たちや子どもたちの上にかかってもいい。(ナザレのイエスの血の責任は、ユダヤ人が持ちます。もし、このことで神に呪われるならば、その呪いは私たちユダヤ人が受けます。私たちの子孫、子子孫孫に至るまで、イエスの血の責任をユダヤ人が負います)」(マタイ27:25)

 

 十字架につけたユダヤ人たちは、国を失い、世界に散らされ、また、諸国で迫害されて苦しい目に遭いました。それは、子々孫々二千年にわたって、続いています。

 1948年にイスラエルの国が建国されるとき、神は、六百万人のユダヤ人の血を流されました。そのユダヤ人たちの血によって、ユダヤ人たちの先祖の神の御子イエスに対する二千年前の罪の呪いを終わらせられました。

 

 キリストの血は、人種、言語、民族の壁を打ち砕き、神との和解とユダヤ人と異邦人との和解を成し遂げました。

 それゆえ、過去の先祖の呪いからも解放されるのです。

 セム族からも、ハム族からも、ヤペテ族からも、神の御子イエス・キリストを信じて御救いを受ける人たちが起こっています。分け隔てはありません。

 

 現在の世にある人類は、悪い世を滅ぼした大水から救い出されたノアの子孫たちです。あらゆる国、あらゆる民族、あらゆる言語の人たちは、大水から救い出されたノアの血肉の子孫です。

 

 大水からノアの家族を救い出された神は、イスラエルの神となられました。

 ノアの子孫から、どれほどの人たちが、次の火の滅びから救い出してくださるイスラエルの神の、神の民(イスラエルを祝福し、ユダヤ人を祝福し、ユダヤ人から出るメシアに聞き従う民)となるのでしょうか。