「アブラハムは必ず大いなる国民となり、地のすべての国々は、彼によって祝福される。
わたし(全能の神、主)が彼(アブラハム)を(全地の中から)選び出したのは、彼がその子ら(アブラハムと妻サラの子の子孫)と、彼らの後の家族(アブラハム、イサク、ヤコブの家、すなわち、ユダヤ民族)とに命じて主の道(天の法、神の律法)を守らせ、正義と公正とを行なわせるため、(アブラハムを選び出した)主が、アブラハムについて約束したことを、彼(ヤコブの家から出るアブラハムのひとりの子孫、すなわち、神のひとり子イエス・キリスト)の上に成就するためである。」(創世記18:18,19)
神は、人に御計画を持っておられました。
蛇に騙されてエデンの園を追放される人(エバ)の子孫に、悪魔が破壊した被造物を贖う「人の子」を生み、調和を取り戻すエデンの園を回復することでした。
神は、人を騙した蛇に、仰せられました。
「わたし(主)は、おまえ(人を騙した蛇)と女(騙された人)との間に、また、おまえの子孫(神の被造物を破壊する獣の子)と女の子孫(人の子)との間に、敵意を置く。彼(人の子、神が肉体を造って遣わす神のひとり子、キリスト)は、おまえの頭(蛇に言葉を授けた悪魔)を踏み砕き、おまえ(蛇ども、まむしのすえども、すなわち、悪魔の子ら)は、彼(神の御子キリスト)のかかと(ヤコブ、すなわち、キリストが出るユダヤ民族)にかみつく。」(創世記3:15)
神のひとり子のために、神の御子とともに人を造られた神は、「人」を、神の御子に敵対する悪魔である、神のひとり子の敵に奪われたままにはしておかれません。
神は、ひとり子に肉体を造り、女から生まれる「人の子」として、悪魔に捕らえられた人の世に遣わし、「人の子」(神のひとり子キリスト)によって、捕えられた人を取り戻されます。
悪魔に捕らえられた「人」を救い出して、被造物を贖い、エデンの園を回復する「人の子」は、悪魔に勝利する神のひとり子イエス・キリストです。
イエスは言われました。
「あなたがたの父(ユダヤ人たちが「私たちの父祖」と呼ぶアブラハム)は、わたしの日(アブラハムの子孫にキリストが生まれ、キリストに神の栄光が現わされる日)を見ることを思って大いに喜びました。彼(アブラハム)はそれ(キリストの栄光)を見て、喜んだのです。」(ヨハネ8:56)
「私(ダニエル)がまた、夜の幻を見ていると、
見よ、人の子のような方が天の雲に乗って来られ、年を経た方(御座におられる全能の神、主)のもとに進み、その前に導かれた。
この方(人の子のようであるが肉のからだではない新しい人)に、主権と光栄と国が与えられ、諸民、諸国、諸国語の者たちがことごとく、彼(肉体を持つ人の子として女から生まれ、罪の贖いのためにご自分の血を流し、死から甦って永遠に生きる「新しい人」となって、キリストの権威を受けられた神の御子)に仕えることとなった。
その主権は永遠の主権で、過ぎ去ることがなく、その国は滅びることがない。」(ダニエル7:13,14)
神のひとり子が人の子として、イスラエルに遣わされる時から約六百年前のダニエルは、幻で、キリストの姿を見ました。
ダニエルが見た人の子のような方は、創世記3:15の女の子孫であると、ダニエルは知ったのでしょう。
ユダヤ人から出る救い主キリストの姿を、ダニエルは見たのです。それは、肉体のイエスの姿ではありません。
神の子羊イエスの罪の贖いの血を流して、世の罪を取り除き、死から甦った新しい人の姿です。永遠のいのちと御霊のからだを持つ、新しい御霊の人、第二のアダム、キリストの姿です。
約六百年前にキリストの姿を見ていたダニエルのように、約二千年前のアブラハムもまた、神が約束されたアブラハムの子孫、キリストを見ていたと思われます。
神は、アブラハムを選び、アブラハムの子孫から、悪魔の支配を打ち砕き罪の呪いから解放するキリストが生まれることを約束されました。
「地上のすべての民族は、あなた(アブラハムの信仰とアブラハムの子孫〈キリスト〉)によって祝福される。」(創世記12:3)
御救いは、アブラハムの子孫とともにあります。神が「アブラハムの子孫」と呼ばれるイサクの子、ヤコブの家に置かれました。
神は、ヤコブの子ユダの子孫ダビデ王の系図から、キリストが現われると定められました。
それゆえ、キリストは、ダニエルが見た「人の子」であり、また、「ダビデの子」と呼ばれました。
神は、アブラハムに仰せられました。
「わたし(主)は、わたしの契約を、わたしとあなたとの間に、代々にわたる永遠の契約として立てる。わたしがあなたの神、あなたの後の子孫の神となるためである。(ノアを水の滅びから救い出された神、セムの神は、みずから「アブラハムの神」、「アブラハムの後の子孫の神」となることを約束されました。〈神は約束どおり、御自身を「アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神、主」と名乗り、また、ヤコブの子孫であるイスラエルには「イスラエルの神」と名乗られました〉)
わたし(主)は、あなた(アブラハム)が滞在している地、すなわちカナンの全土(エジプトのナイル川からユーフラテス川までの土地)を、あなたとあなたの後の子孫(イスラエル)に永遠の所有として与える。わたしは、彼らの神(イスラエルの神)となる。
ついで、神はアブラハムに仰せられた。
『あなたは、あなたの後のあなたの子孫とともに、代々にわたり、わたしの契約を守らなければならない。』(神は、アブラハムとアブラハムの子孫に、割礼を命じられました。肉の割礼は、アブラハムの契約の中にあることのしるしです)」(創世記17:7ー9)
アブラハムは、神の命令を守り、イサク、ヤコブに、神の契約を守らせました。
そして、神は、ヤコブに現れて、カナン全土の土地の相続の契約をお与えになりました。
神は、ヤコブの子孫イスラエルに現れて、彼らが守るべき神の律法を与えられました。イスラエルは、神の律法を親から子へ、子から孫へと子々孫々伝えて今日に至っています。
神は、イスラエルと、神の祭司の国民としての契約を結ばれました。アブラハムが神の命令に従って、家族に神の契約を守るように教えた結果、アブラハムの後の家族であるユダヤ民族が主の道を守るものとなりました。
アブラハムの後の家族イスラエルが神の律法を守って、主の道を守り、正義と公正とを行なった結果、人の子となられた神のひとり子(イエス・キリスト)はユダヤ人から生まれました。
神がアブラハムを選び出したのは、アブラハムの後の子孫に主の道を守らせ、正義と公正を行なう神の祭司の国民とするためでした。
そして、神の祭司の国民が造られると、イスラエルに、神の子羊を遣わされました。
彼は、ダニエルが見た新しい人として生まれる神の子羊イエス・キリストです。
主がアブラハムを選び出したのは、アブラハムについて約束したことを、アブラハムの上に、すなわち、アブラハムの子孫の上に成就するためでした。
神は、イサクを通して、ヤコブ(イスラエル)を祝福されました。
「国々の民はおまえ(イスラエル)に仕え、国民はおまえ(イスラエルから出た王イエス・キリスト)を伏し拝み、おまえ(ユダヤ民族)は兄弟たち(アブラハムの子ら)の主となり、おまえの母の子ら(エサウの子孫)がおまえ(王の国民)を伏し拝むように。
おまえ(キリストを出したユダヤ民族)を呪う者は呪われ、おまえ(アブラハムの契約を相続するイスラエル)を祝福する者は祝福されるように。」(創世記27:29)
アブラハムの子がすべて、アブラハムの子孫と呼ばれるのではありません。
神は、アブラハムの仰せられました。
「(アブラハムとサラのひとり子)イサクから出る者が、あなたの子孫(アブラハムの子孫)と呼ばれる。」
それゆえ、神は、アブラハムの契約と祝福を相続する「アブラハムの子孫」となりたいならば、エサウの子もイシュマエルの子も、ヤコブの子孫(キリストとイスラエル)に仕えなければならない、とされました。
ヤコブの12人の息子の中で長子の権利を持つヨセフに、父ヤコブは言いました。
ヨセフには、エジプトで生まれたふたりの息子マナセとエフライムがいました。
父ヤコブは、長子の権利を持つヨセフの、ふたりの子弟のエフライムを取って長子の権利を受け継ぐ者としてヨセフの名前を受け継がせ、また、兄マナセをヤコブの十二人の息子と同様に族長のひとりとしました。
長子の権利を持つヨセフから、エフライム族(ヨセフ族)とマナセ族の二つの部族が生まれました。長子ヨセフはふたつの分け前(二つの部族)を持つことになりました。
そのとき、ヤコブは言いました。
「今、私(ヤコブ)がエジプトに来る前に、(先にエジプトに入ってエジプトの大臣となっていたヨセフに)エジプトの地で生まれたあなた(ヨセフ)のふたりの子(エフライムとマナセ)は、私の子(ヤコブの子)となる。
(ヨセフの子)エフライムとマナセは(ヤコブの子、すなわちヨセフの兄弟)ルベンやシメオンと同じように私の子(ヤコブの息子)にする。(すなわち、アブラハムの契約と祝福を受け継ぐアブラハムの子孫イスラエルとする)
しかし(エフライムの)あとからあなたに(これから)生まれる子どもたちはあなたのものとなる。(エフライムとマナセはヤコブの子、しかし、それ以外の子はヨセフの子である)
しかし、彼らが家を継ぐ場合(あとから生まれた子が、アブラハムの契約と祝福を相続するアブラハムの子孫となりたい場合)、彼らは、彼らの兄の名(エフライムかマナセの名前)を名乗らなければならない。」(創世記48:5,6)
アブラハムを選び出した神は、アブラハムの子孫キリストによって、あらゆる国、あらゆる民族、あらゆる言語の人々を祝福されます。
神に、主権と光栄と国を与えられたキリストは、諸民、諸国、諸国語の者たちの王となって、千年王国を治められます。
アブラハムのひとりの子孫キリストが、神がアブラハムについて約束したことを、ことごとく成就します。
神がアブラハムに与えられたカナンの地の全土はキリストのものとなり、カナンの地には、アブラハムの子孫イスラエルの国、とこしえのイスラエル王国が建つのです。