カナンの地に飢饉がありました。イサクはゲラルのペリシテ人の王アブメレクのところへ行きました。
神は、イサクに現われて仰せられました。
「エジプトへは下るな。わたし(主)があなた(イサク)に示す地に住みなさい。
あなたはこの地(ペリシテ)に、滞在しなさい。わたしはあなたとともにいて、あなた(イサク)を祝福しよう。それはわたしが、これらの国々をすべて、あなたとあなたの子孫に与えるからだ。こうして、あなたの父アブラハムに誓った誓いを果たすのだ。(アブラハムの相続人であるイサクの子孫がカナンの地を相続することは、神の誓いの成就です。神は、御自身の栄誉にかけて、アブラハムに誓った誓いを果たされます。アブラハムに誓った約束が実現しなければ、神の誓いは不真実であることになるからです。神は、神の聖なる御名を汚されません。神は、偽ることのない神の御名にかけて、御自身の誓いを果たされます)
そしてわたし(主)は、あなたの子孫を空の星のように増し加え、あなたの子孫(アブラハムとサラのひとり子イサクの子孫)に、これらの国々(カナン全土)をみな与えよう。こうして地のすべての国々は、あなたの子孫(アブラハムの子孫)によって祝福される。(全地の人々は、アブラハムの子孫がこれらの国々〈カナン全土〉を相続することにより、神の祝福を受けます。カナン全土がイスラエルの所有となる時、新しい世〈千年王国〉が開かれるのです。すなわち、これらの国々〈カナンの地の十の国〉は、イサクの子孫の所有となる、と仰せられたのです)
これはアブラハムがわたし(主)の声に聞き従い、わたし(神)の戒めと命令とおきてを守ったからである。」(創世記26:2-5)
最初の人アダムは、神の声に聞き従わず、神の命令を守りませんでした。アダムの不従順の報いは、罪の呪いである「死」です。
ひとりの人の不従順によって、人類に罪がはいり、人はみな、一度死ぬことと死後にさばきを受けることが定まりました。
そして、アダムのかたちどおりの子セツの子孫にノアが生まれ、ノアの子セムの子孫にアブラハムが生まれました。
ノアは、全地が暴虐に満ちても、神とともに歩む全き人であって、主の心にかなっていました。それで、神は、ノアを箱舟に入れて、水の滅びから救い出されたのでした。
アブラハムは、神に聞き従う信仰の人でした。
神のことばに聞き従って、父の家を離れ、神が示された地であるカナンの地に入って、寄留しました。ひとり子であり年寄り子のイサクを、燔祭にささげるようにと神に命じられると、アブラハムはすぐさま聞き従い、イサクを連れてモリヤの地へ行き、神が示される山の上で祭壇を築いてイサクを屠ろうとしました。
神は、アブラハムに仰せられました。
「これは主の御告げである。わたし(主)は自分にかけて誓う。あなた(アブラハム)が、このこと(神の命令に聞き従って、自分のひとり子さえ神にささげること)をなし、あなたの子、あなたのひとり子を惜しまなかったから、わたしは確かにあなたを大いに祝福し、あなたの子孫を、空の星、海辺の砂のように数多く増し加えよう。そしてあなたの子孫(ひとりの子孫、すなわち、悪魔と死を滅ぼす神のひとり子イエス・キリスト)は、その敵の門(死とハデス〈地獄〉との鍵)を勝ち取るであろう。(アブラハムの子孫として生まれるキリストは、悪魔の牢に閉じ込められた魂を、解放してくださる)
あなたの子孫(「人の子」としてイサクの子孫に生まれる神の御子キリスト)によって、地のすべての国々は祝福を受けるようになる。(神が遣わされるキリストは、世の罪を取り除いて罪の縄目を解き放ち、罪の呪いである死から救い出してくださる。地のすべての人々の救い主である)
あなた(アブラハム)がわたし(神)の声に聞き従ったからである。」(創世記22:16-18)
アブラハムは、神を信じました。主は、それを彼の義と認められました。そして、神は、アブラハムを、キリスト信仰の初めであり、「信仰の父」と呼ばれました。
また、ひとり子をささげたアブラハムをご覧になった神は、アブラハムのうちにある信仰は、神を恐れる真実なものであることを知られました。
神は、アブラハムの聞き従いにより、アブラハムとアブラハムの子孫を祝福し、アブラハムを「信仰の父」とし、アブラハムの子孫を、神のひとり子にお与えになります。
ひとりの義人、アブラハムの従順によって、神は、人類を救うキリストを、アブラハムの子孫にお遣わしになりました。
神は、アブラハムの契約を相続するイサクの子孫であるユダヤ民族に、キリストを遣わされました。神のひとり子イエス・キリストです。
イエスは言われます。
「彼ら(イエスの弟子たち)は(父なる神がイエスにお与えになったみことばを弟子たちに与えると)それを受け入れ、わたし(ナザレのイエス)があなた(天の神)から出て来たことを確かに知り、また、あなたがわたしを遣わされたことを信じました。(イエスが神から出た聖者であることを神じ、イスラエルが待ち望んだキリスト〈メシア〉であることを信じました)
わたし(イエス・キリスト)は彼ら(弟子たち)のためにお願いします。世のためにではなく、あなた(父なる神)がわたし(神のひとり子)に下さった者たち(神の子どもとされる「御霊の教会」であるキリストのからだ)のためにです。なぜなら彼ら(聖霊によって生まれる神の子どもたち)はあなた(御父)のものだからです。」(ヨハネ17:8,9)
ひとりの人アブラハムの従順によって、キリストが生まれ、神の子羊イエス・キリストの従順によって、地のすべての国々は祝福を受けるようになります。
キリストがお与えになる祝福とは、罪の赦しと神との和解、そして、永遠のいのちです。キリストは、永遠のいのちのしるしとして、「真理の御霊」を授けられます。
人はみな、信仰によって義とせられ、御霊(神の霊)を受けて永遠のいのちを受けるのです。
イサクは、燔祭の時、まな板の鯉となって、父アブラハムに自分自身をゆだねました。イサクは、神のひとり子イエスのひな型です。
神は、ひとり子をささげたアブラハムを「わたしの友」と呼ばれました。神は、イサクに、神のひとり子(神の子羊イエス)をご覧になっておられたのでしょう。
アブラハムと契約を結ばれた神は、イサクに現われて仰せられました。
「わたしはあなたの父アブラハムの神である。恐れてはならない。わたし(アブラハムの神)があなた(イサクとイサクの子孫)とともにいる。
わたし(全能の神、主)はあなた(イサク)を祝福し、あなたの子孫(ユダヤ民族、アブラハムの子孫イスラエル〈アブラハムの血肉の子孫と、アブラハムの信仰の子孫〉)を増し加えよう。
わたしのしもべアブラハムのゆえに。」(創世記26:24)
アブラハムの血肉の子孫であるユダヤ民族が救われるのも、アブラハムの信仰の子孫、すなわち、アブラハムのひとりの子孫「救い主イエス・キリスト」の御救いを信じる人々が救われるのも、神に忠実に聞き従った神のしもべアブラハムのゆえ、なのです。
永遠のいのちの約束は、救い主イエス・キリストの従順ゆえです。
しかし、キリストが遣わされたのは、アブラハムの聞き従いゆえなのです。
神の国は、神のことばに聞き従う忠実なしもべたちによって、建て上げられて行きます。その信仰は、信仰の父アブラハムから始まりました。
そして、永遠のいのちの信仰は、天から来られた新しい信仰の創始者イエス・キリストによって始まり、真理の御霊によって完成するのです。