ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

新たなガン 父が死を迎えるために備えさせたこと ①


  父の前立腺がんが消えてから五年が経っていた。父が肝臓がんの疑いで検査入院すると家族から連絡があった。

 

  足を踏み外して25㎝位の高さから落ちたのをきっかけに、肝臓から出血した。調べてみると肝臓に小さな腫瘍が二つ出来ていて、その腫瘍が破れて出血しているらしい。

  今度は医者も家族の誰も父にガンだとは告げなかった。

  主に癒して下さい、と祈った。でも、すっきりしない。悶々とした末に、父のガンに対しての神のメッセージを求めて祈りました。

  聖書を開きました。伝道者の書3章が目に留まりました。

  ”天の下では、何事にも定まった時期があり、すべての営みには時がある。生まれるのに時があり、死ぬのに時がある。“

  今回のガンは、父の死ぬ時だと理解しました。神が死ぬ時といわれるのなら、癒しを願うのは見当違いな事。癒しのための祈りはやめて、「父の死ぬ時だという事は分かりました。受け入れます。では、父の死のために私は何を祈ったらいいんでしょうか?」そのために祈りました。

  三つの事が語られました。

  父の家に帰って、家中の偶像をすべて処分する事。
  父にキリストの福音を伝える事。
  父に天国の話をする事。

  父が入院して家に居ない時にしなければ、偶像を処分する作業は不可能です。広くはない家に神棚が三つもあります。仏壇のない家なのに、仏像が何体もあります。私のキリストへの信仰に対抗して、ある時から気が付くと一体ずつ増えていったのです。

  祈りました。東京から岐阜に帰るので、やり直す事は出来ません。何日もかけるわけにもいかないし、何度も挑戦できるものでもありません。一回勝負です。失敗しないように、すべての事が滞りなく一回の帰省で成し遂げられますように。神棚を置く棚も処分しないとまた新しい神棚を置くでしょうから、その棚の釘が難無く外せますように。家族に見つからないようにすべてをやり終える事が出来ますように。家族の反対にあいませんように。妨げられませんように。祈って祈って祈りました。

  怖くて怖くて仕方ありません。主に助けを求めました。「あなたが共に行って下さい。共に行って、すべてを成功させてください。」

  父が10日間の検査入院したと連絡が入りました。時は動いてます。神の時に乗らなければいけません。覚悟しました。

  入院して三日目にお見舞いに来たように見せて、まず家の中の偶像の片付けをしました。家族は朝から病院に行きました。後から行く、と言って家族を送り出し、私は一人家に残って作業開始です。家族が帰って来ませんようにと祈りつつ、私の心は偶像を見つけて集める事に集中しました。常に「主よ。助けてください。落ち度なく成し終える事が出来ますように。」と祈り続けながら。

  神がともに働いて下さいました。あれほど心配した神棚の棚はまるで釘で打ち込んでなかったかのように、するっと釘もろとも簡単に外れました。

  三つの神棚を一所に集め、牙城を破った勝利感を味わいながら、家じゅうタンスの中から、またすべての場所を調べて、仏像は勿論御札やお守り、天の神に相容れないものをすべて集めました。そして、裏の小屋に置いてあった段ボール箱に詰めていきました。実家で処分するには時間がないし、無理と判断して東京の自分のアパートに送る事にしました。段ボール箱七箱の荷物となりました。

 

 

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