ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

祈りを聞かれる全能の神

 

  主に聞き従わず、悪を行うイスラエルを怒り、主は七年の間、彼らをミデヤン人の手に渡した。それで、イスラエル人はミデヤン人を避けて、山々にある洞窟と洞穴と要害とを自分達のために造った。

 

  ミデヤン人から逃れて、酒槽(さかぶね)の中で小麦を打っていたギデオンに、主の御使いが現れて言った。「勇士よ。主があなたと一緒におられる。」

 

  ギデオンは言った。「ああ、主よ。もし主が私達と一緒におられるなら、どうしてこのようなことが、私達に起こったのでしょうか。今、主は私達を捨てて、ミデヤン人の手に渡されました。」

 

  すると、主がギデオンに向かって仰せられた。「あなたのその力で行き、イスラエルをミデヤン人の手から救え。」

 

  ギデオンは言った。「ああ、主よ。どのようにしてイスラエルを救うことが出来ましょう。私の分団はマナセ属のうちで最も弱く、私は一番若い末っ子です。」

 

  主は、ギデオンと一緒にいて、ミデヤン人に勝利させることを約束された。しかし、ギデオンは信じられませんでした。

 

  ギデオンは言った。「お願いです。私と話しておられるのがあなたであるというしるしを、私に見せてください。どうか、私が供え物を持って来て御前に供えるまで、ここを離れないでください。」主はそのようにされた。

 

  ギデオンは自分に自信がありませんでした。再び、神に申し上げた。「もしあなたが仰せられたように、私の手でイスラエルを救おうとされるなら、一頭分の刈り取った羊の毛を打ち場に置きますから、こうしてください。もしその羊の毛の上だけ露が降りていて、土全体が乾いていたら、あなたがおことば通りに私の手でイスラエルを救われることが、私にわかります。」

 

  すると、そのようになった。ギデオンが翌日の朝早く、その羊の毛を押し付けて露を絞ると、鉢いっぱいに水が出た。

 

  ギデオンは神に言った。「私に向かって御怒りを燃やさないでください。私にもう一回言わせてください。どうぞ、この羊の毛でもう一回だけ試みさせてください。今度はこの羊の毛だけが乾いていて、土全体には露が降りるようにしてください。」神は、その夜、羊の毛の上だけが乾いていて、土全体には露が降りるようにされた。

 

  神は、ギデオンの祈りに答えて羊の毛にしるしを現されました。

 

  ギデオンの祈りを聞かれた神は、今も生きておられます。

 

  1995年(平成7年)1月17日に、阪神・淡路大震災が発生しました。その当時、私は岐阜の古い平屋長屋のアパートに住んでいました。県道から70メートルほど奥まった場所です。県道をトラックが走るたびに部屋の仕切りのガラス戸がガタガタと音をたてて揺れました。

 

  1月17日当日早朝に目が覚めました。パッと目が明いたのです。目が開くのと目が覚めるのが同時という、珍しい目覚めでした。いつもよりも随分と早い目覚めです。しかも、眠気が全くなくて、はっきりとした意識で目覚めたのです。何だろう、と思いました。まだ、起きる時間ではありません。

 

  空気が張り詰めるような緊張感を肌で感じました。ひらめきのように、地震が来ると思いました。咄嗟に心で叫びました。「イエス様!助けて!」

  

  祈り終えるのと同時に、布団の下から突き上げるような衝撃がありました。やはり、地震だったのか。すると、もう一度緊張した空気になりました。(また、来る)と思い、「助けて!助けて!」と言うと、また下からの突き上げがありました。「守ってくださってありがとうございます。」安心すると、すぐに眠りについたのです。

 

  朝起きると、気づいたことがありました。ガラス戸がカタリとも動かなかったことです。地震の時、静寂がありました。不思議なくらいの静けさでした。物が落ちることもなく、普段と変わることなく、出勤しました。

 

  同僚の人々は、今朝の地震の話をしていました。あんな大きな地震は、初めての体験でした。テレビを持っていなかった私は状況を飲み込んでいませんでした。

 

  「下からの突き上げがひどくって、すごく大きかったけど、揺れることは無かったね」という私の感想に一同黙り込みました。

 

  昼休みに会社のテレビの画面を見て、ことの重大さを知ったのでした。アパートに帰宅して部屋の中を調べましたが、変化はありません。何故、揺れなかったんだろう。一つの思いがありました。神の御使いが部屋の四隅を押さえ揺れないように守ってくれていたのだ、と思ったのです。

 

  東京に地震が来ると言われ続けていました。地震が恐くて東京移住の神の導きを先延ばしにしていたのです。地震から守られるようにと、常日頃から祈っていましたが、信仰はありませんでした。しかし、この体験で、神の守りを信じることが出来ました。

 

  神は、祈りを聞いておられます。人間が慣れ親しんで来た偶像の神とは違います。天地万物を創造された全能の神は、目で見、耳で聞き、口で話し、手を動かし、被造物に命じる生ける神なのです。

 

  神が風に止め、と命じられると、風は止み、地に動くな、と命じられると地は動かないのです。

 

  御霊が注がれている今は、使徒の働きの時代の御霊の働きが回復する時です。神に祈りましょう。神は全能のお方です。同じ時刻にあらゆる言語で何万何億の人々が一同に祈った祈りを、すべて誰が何を祈ったのかを聞き分ける全能者です。

 

  生ける神に祈って、神が働かれるのを体験していきましょう。しつこく祈りましょう。神は人とは違います。しつこく求める者に、御手を働かされるのです。

 

  祈りに答えられる神の手のわざを体験すると、目に見えない霊なる神が、確かに存在しておられることがわかります。人の目には見えないけれど、ともにいてくださる神を知るのです。

 

 

    著作本 『人はどこから来てどこへ行くのか』鍵谷著 (青い表紙の本)

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