ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

三位一体の神の救い

 

 聖書の神は、三位一体の神と言われています。

 御父、御子、聖霊の神です。父なる神と、子なる神と、聖なる御霊です。

 天地万物を創造された霊なる神は、イスラエルの神、御子イエス・キリスト、キリストの御霊として、地上に現われてくださいました。

 

 天地万物を造られた創造主であられる全知全能の神が、アブラハムを選び、アブラハムの子孫イスラエル(ユダヤ民族)を造られました。

 神は、イスラエルに語り、天地の始まりと終わりについて知らされました。イスラエルは神の民であり、天地万物の創造主はイスラエルの神となられたからです。

 

 世界中で唯一、天地万物の創造主を民族の神とするイスラエルは、世界にまことの神天の神を証し、生ける神を世界に知らせる民族として選ばれているのです。

 彼らは、まことの神の祭司の国民です。地上に神の祭司が存在する限り、神が地上から去られることはありません。イスラエルは、天の神と地を繋ぐ、神と人との仲介者の役割を担っていました。

 

 ユダヤ人は世界の人々に見られています。隠されることがありません。なぜならば、彼らは公に神の存在を証するものとして地に置かれているからです。彼らが隠れるならば、世界は光を見ることができなくなるのです。神が彼らを通して、御自身を証しておられます。

 

 神の約束は、イスラエルとともにありました。行き先がわからずさまよう世界の人々、死が定まり死から逃れることのできない人々、神もなく望みもない人々に希望を与えるための福音をゆだねられた民族です。

 

 神は、イスラエルの歴史を通して、神が生きておられることと、神が真実な方であることを証しておられます。

 聖書には、神がおられることと、天地万物の創造と、世の始まりからアブラハムの選びまで、また、アブラハムの契約とその成就としてのアブラハムの子孫イスラエル(ユダヤ民族)の歴史が書かれています。

 そして、イスラエルにお立てになったダビデ王との契約とその成就としての神の御子イエスの誕生と、神の子羊イエスの贖いの血と復活による主キリストのみわざの完成が書かれています。

 イスラエルが造られたのは、実に、神の御子イエス・キリストを世に遣わすためでした。世界の中で選ばれたユダヤ民族を祭司とし、この祭司の国民に神のひとり子を遣わされたのです。

 

 神と人との断絶を修復し和解を実現するために、神の御子イエスは遣わされました。イエス・キリストは、天から遣わされた神のひとり子であり、傷ついた人を癒し、盲人の目を開き彼らが光を見るために、また、罪を取り除いて聖め、希望と永遠のいのちを与えるために来られました。

 

 聖書には、救世主が遣わされることと、救世主のみわざによって死と滅びから救い出して永遠のいのちを与えることと、救世主の与える聖霊によって復活の霊の子とする新しい創造が施されることとが約束されています。

 

 旧約聖書には、救世主を生む民族について書かれており、救世主のしるしについて記されています。

 新約聖書には、旧約聖書に記されたしるし(預言)どおりに、救世主が現われたことと、その救世主である神の御子キリスト・イエスのことばとみわざの完了について書かれています。

 そして、神の御子イエス・キリストを信じる者に聖霊と永遠のいのちを与える約束と、世の終わりと最後の裁きについて記されています。

 

 天地は滅びます。人が死んでも、なお新しい命が生まれてその先も続くと信じられていた世は、天地とともに滅び去ります。しかし、神のことばは堅く立ちます。聖書のみことばはことごとく成就するのです。

 

 聖書に書かれた預言どおりに世界は進み、聖書に書かれたみことばどおりに最後の裁きが行なわれます。

 今、人が見ている天地は滅び、あとかたもなくなります。そして、神は、永遠のいのちを受けた人々のために新しい天と新しい地を創造されます。

 

 永遠に残るものは、神の新しい創造です。神の御子イエス・キリストと聖霊によって新しい創造を受けた人々は、神が用意された新しい天と新しい地に住まう神の子どもとされるのです。

 

 天地万物を造られた神は、神のかたちに似せて造り万物の支配をゆだねた人が神のことばから外れて罪に落ちたのをご覧になって、正しく管理する支配者として、神のひとり子に肉体を造られました。

 

 正しい管理者は、神に聖別されたものの中から起こされます。それで、神は御子を遣わすために、神の聖なる民(ユダヤ民族)を造られました。

 神は、御自身をイスラエルの神と呼び、ユダヤ民族を神の民イスラエルとされました。神は、イスラエルを地上のすべての民族の中で生けるまことの神に仕える民族として立て、イスラエルと契約を結び聖なる神の民とされたのです。

 

 父なる神は、御自分の民イスラエルに神の契約と律法を与えて、ほかの民族と区別されました。神は、イスラエルを世と区別されました。イスラエルは天のまことの神に仕えるものであって、地上の神々に仕える世のものと分離させられるのです。

 

 子なる神は、イスラエルを滅びゆく世の罪から救い出し、死から解放して永遠のいのちを与えるために、十字架の贖いのみわざを成し遂げられました。

 

 聖霊は、子なる神を信じ、父なる神を信じた者を永遠に生きる神の子どもとするために新しい創造を施されます。

 つまり、神が遣わされた救世主キリストを信じたキリストの民は、イエスのことばを信じた者です。イエスのことばを信じる者は、イエスを遣わされた父なる神のことばを信じ、神に栄光を帰する者です。

 父なる神を神とし、御子イエスを救い主とする者は、聖霊によってキリストの御霊が分け与えられて、イエスのことばを思い起こされ、真理の道に導かれて肉なる者から霊なる者へと新しい創造を受けます。

 御霊による新しい創造によって、神の交わりの中に入り、神を知る者となります。

 

 初め、神の民は、世と分離された古い葡萄酒と皮袋のイスラエルでした。

 次に、神の選ばれたユダヤ民族から、神の子羊イエスの贖いの血によって罪赦されて罪の呪いの死と滅びから救い出された新しい葡萄酒のイスラエルが生まれました。

 そして、キリストの十字架によって異邦人も神の民に加えられ、聖霊によって新しい創造を施されて永遠のいのちと永遠に生きる新しいからだを得る新しい葡萄酒と新しい皮袋のイスラエルが誕生するのです。

 

 父なる神、子なる神、聖霊、三位一体の神が創造される新しいイスラエルが、新しい天と新しい地を受ける神の子どもとされて、神の御国をキリストとともに相続するのです。

 

 「神の御霊に導かれる人は、だれでも神の子どもです。あなたがたは、人を再び恐怖に陥れるような、奴隷の霊を受けたのではなく、子としてくださる御霊を受けたのです。私たちは御霊によって、『アバ、父。』と呼びます。

 私たちが神の子どもであることは、御霊御自身が、私たちの霊とともに、あかししてくださいます。」(ローマ8:14-16)

 

 三位一体の聖書の神が私たちを子とみてくださるのです。

 神の御救いは、永遠の救いです。