ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

地に明らかにされた天の奥義

 

 地は、神の摂理のもとで、神の御計画のままに推移し保たれています。しかし、神の存在を認めない人々は、天の法則を知ろうと探究しています。

 

 人は、空を見上げ、夜空に輝く月や星を眺めて、天に思いを馳せます。人にとって、天とは空の上にあるものです。

 地球を離れると、そこは漆黒の闇です。漆黒の闇の中に、星々が存在しています。人は雲の上にある天を目指してその先に行っても、天に辿り着くことができません。

 

 まことの天は、光です。天は、漆黒の宇宙に存在しません。宇宙は、天から離れたところに存在しているのです。

 神は、闇の中に存在されません。全き光である神に暗いところは一つもないのです。天とは、唯一の神の御住まいです。また、神御自身です。

 

 宇宙は、神の御子の主権を現わします。神はひとり子に主権を与えるために、すべての被造物を造られました。天地万物は、御子のためであり、御子によって造られたのです。

 

 天使長ルシファーは、神のひとり子の主権を憎みました。神の御子の権威を妬みました。神に忠実であった天使長は、不平を感じました。そして、御子を軽んじて、神に反逆したのです。

 

 天の秩序を乱す天使長ルシファーは、天から追放されました。天使長に率いられて、多くの天使たちも天から出て行きました。天から追放された堕天使たちの居場所として造られたのが漆黒の闇です。

 

 すべての堕天使が罪を犯したのではありません。しかし、天使長ルシファーの罪は、天使たちの罪となりました。天使長が罪を犯したので、ルシファーが率いていた天使たちも罪の中に入れられたのでした。

 

 闇に落ちた天使たちはうめきました。神に彼らの叫びが届きました。神は、彼らを悪魔と化した堕天使長の闇の支配から救い出し、ひとり子の権威を確立させることを御計画されました。悪魔を裁く前に、神に救いを求める堕天使たちを悪魔の手から救わなくてはなりません。

 

 神は、御子のために、御子とともに、天地万物を造られました。そして、最後に、御子のために、御子とともに働く「人」を造られました。人は、堕天使の救いのために設けられたエデンの園の管理者でした。

 

 しかし、悪魔も黙っていません。悪魔は神の御子に敵対する者です。御子の権威も主権も認めたくありません。悪魔とともに天を追放された堕天使たちは、悪魔の手のうちにあります。堕天使たちは悪魔に仕えなければなりません。堕天使たちの力は、悪魔の権勢なのです。悪魔は神の御子に勝利する野望を持っています。神のひとり子の権威を砕いて、自分が天を治める者になる野望です。

 

 御子のために造られた「人」は、土の塵から造られた価値のないものです。堕天使たちがこれを管理者として認め、人の支配を望むでしょうか。人は、堕天使よりも卑しいものではありませんか。

 

 悪魔にとって、土の塵から造られた人を騙すことなんて、容易いことです。神に似せて造られたと言っても、所詮、価値のない塵です。土の器を壊せばいいだけのことです。

 

 悪魔の思惑どおり、人はまんまと引っ掛かり、神のことば(神の御子)に逆らって、善悪を知る知識の木の実を取って食べました。蛇(悪魔)が取って与えなくても、エバ自ら木から実を取り食べました。そして、エバがアダムをそそのかし、アダムに実を食べさせたのです。

 

 悪魔が手を出さなくても、手下である蛇に惑わしの言葉を授けただけで、人を、神のことば(神の御子)から引き離すことに成功しました。人は、言葉につまづいたのです。エバは言葉に騙され、アダムは愛するエバにそそのかされました。

 

 蛇(悪魔)の言葉に聞き、神のことばと一つでなくなった人は、エデンの園から追放されました。そして、神の御計画のあったエデンの園は閉じられました。

 

 神のことばである神の御子に敵対する悪魔は、混ぜ物入りの悪魔の言葉で人を騙し支配します。混ぜ物入りの闇の言葉に慣れ親しんだ人は、混ぜ物の言葉の味を慕います。死ぬ肉体は、からだに良い食べ物(神のことば。真理)よりも、からだを蝕む不健康な食べ物(混ぜ物の言葉、人間の教え)を好むのです。

 

 人の不従順により、被造物全体が罪の中に入れられました。人に支配されていた被造物は管理者の罪を負ったのです。被造物全体がうめきました。被造物は、神の子の現れを待ち望みました。

 

 管理者である人が正されなければなりません。

 

 神は、女を騙した蛇に仰せられました。

 「わたしは、おまえと女との間に、また、おまえの子孫と女の子孫との間に、敵意を置く。彼は、おまえの頭を踏み砕き、おまえは、彼のかかとに噛みつく。」(創世記3:15)

 

 神は、人を神のことば(神の御子)と一つのものとして、御子のために造られました。御子は、ご自分のために造られた人を愛されました。そして、ご自身のように愛された人のために、悪魔と戦われます。

 

 神は、悪魔と、神の御子と一つであった人との間に、また、悪魔の子と人の子との間に、永遠の敵意を置かれました。

 神は無から有を生じる創造主です。死からいのちを造る神です。神は、神のひとり子に肉体を造り、死から永遠のいのちを生み出されます。

 女から生まれる「人の子」となった神のひとり子は、悪魔の支配を踏み砕かれます。こうして、悪魔に捕らえられた人を取り戻し、再び、神の国の管理者として立たせられます。

 しかし、悪魔も黙ってはいません。悪魔は神の御子に逆らい、神の御子を世に生む神の民(ヤコブ―かかと―の子ら、イスラエル)に噛みついて、神の御子の御救いの計画を壊そうと抵抗します。

 

 神のことばは実現しました。神のひとり子は、肉体を持つ人の子としてユダヤ人の女から生まれました。ナザレのイエスです。

 そして、十字架にかかり、罪の贖いの血を流され、神の民の罪を贖われたのです。神の子羊イエスの贖いの血によって、罪が赦された者は、神の義を得ました。

 

 神に罪を犯し、エデンの園から追放された人が、再び、エデンの園に入る恵みを受けたのです。そこには、いのちの木があります。永遠のいのちを受ける者が入る都です。

 

 人の子となられた神のひとり子が、人を死に捕らえた悪魔を打ち破ったのです。悪魔の支配下にあった人が、神の御子イエス・キリストの御名を呼んで義とせられ、キリストの御霊を受けて、神のもとに集められます。

 

 神は、神の国を回復されます。人が管理するエデンの園は回復されるのです。悪魔は縛られました。そこに、悪魔はいません。

 

 地上に、神の国が建てられます。神のひとり子イエス・キリストが王となって、世界を治められるのです。

 すべてのものは、草を食み、害するものはありません。寿命は樹木の寿命のように長くなります。武器も争いもありません。平和の主、イスラエルの王イエス・キリストが治められる、平和な世界です。

 

 神は、神のひとり子イエス・キリストに主権を与えられます。神の御座の右の座に着座しておられた主キリストは、再び地上に来られ、イスラエルの王として、世界を治められます。キリストの御霊を受けたイスラエルの民は、キリストとともに世界を支配します。彼らは、御霊によって新しい創造を受けた御霊の教会の人々です。

 

 主権は神の御子イエス・キリストにあります。ユダヤ人たちは、イスラエルの王イエス・キリストによって救われ、神は、諸国の民の間で、ユダヤ人を高く上げられます。

 

 このとき、ゼカリヤ8:23のみことば「その日には、外国語を話すあらゆる民のうちの十人が、ひとりのユダヤ人のすそを堅くつかみ、『私たちもあなたがたといっしょに行きたい。神があなたがたとともにおられる、と聞いたからだ。』と言う。」は成就します。こうして、イスラエルの王は、ユダヤ人の目の涙をすっかりぬぐい取ってくださるのです。

 

 神はひとり子を愛し、すべての主権は、神の御子イエス・キリストに与えられます。

 神がその権威を置かれる神のひとり子イエス・キリストは、天においても、地においても、唯一の主権者です。だれも、そのことに異議を唱える者はいません。御使いも人も、すべての被造物は、唯一の主権者イエス・キリストの御前にへりくだります。

 

 イエス・キリストは、王の王、主の主です。天においても、地においても、唯一の主権者です。