この世は終わります。次の世が現われるためです。
この世は、エバを騙した蛇の頭(悪魔)の奴隷の時代です。神は、蛇に仰せられました。
「わたしは、おまえ(蛇)と女(人)との間に、また、おまえの子孫(悪魔の子)と女の子孫(人の子)との間に、敵意を置く。彼は、おまえの頭を踏み砕き、おまえは、彼のかかとに噛みつく。」(創世記3:15)
神は、神に敵対する悪魔を神のひとり子キリストにより滅ぼすこと、そして、神のひとり子が悪魔に捕らえられた人を悪魔から取り返すことを語られたのです。
神のひとり子イエス・キリストが地上に来られたことで、神のことばが成就しました。悪魔に惑わされた神の民イスラエルが、神の御子イエスを十字架につけて殺しました。しかし、それは、神の祭司として立てられたイスラエルが、神の子羊を屠り、罪の贖いの血を流して、神の御救いのわざを成し遂げることでもあったのです。
神が備えられた、罪のない神の子羊イエスの贖いの血で、悪魔の言葉に聞き従って神のことばに背いた人の罪は赦されました。そして、神は、神のひとり子イエス・キリストを主と告白する人々を義とされました。
ユダヤ民族は、全地で、神の民として神との契約を結ぶ唯一の民族です。彼らは、神の民イスラエルです。
神は、ユダヤ民族を神の祭司の国民として養い育て、ユダヤ民族は、罪の贖いのために神の子羊イエスを屠って、罪人の赦しを神から受けました。
神は、罪が赦されて義とされた人々を、神のひとり子イエス・キリストに与えられます。神は、義とされた人、子羊の血で罪が赦された人を、永遠のいのちを得る新しい人に造り変えるために、彼らに御霊(神の霊)を授けられます。
御霊はこの世のものではありません。神の知恵、天の知識によって、永遠に生きる者に造り変えてくださるのです。御霊は、神の御子イエスのことばを思い起こさせ、真理を教え、キリストの歩まれたいのちの道に導かれます。
土の塵から造られた肉の人は、信仰によってキリストの十字架にともに掛かって肉に死に、御霊によって生まれ、御霊の新しい創造を受けます。
悪魔に捕らえられた罪人が、神のひとり子イエス・キリストの血によって義とされ、御霊によって神の子どもに造り変えられるのです。
悪魔を滅ぼす女の子孫は、人の子イエス・キリストです。神のひとり子が処女から生まれ、人の子となられて、十字架で、悪魔に勝利されました。聖霊は、悪魔に勝利された神の御子イエスを死から甦らせ、永遠に生きるキリストとされたのです。
永遠に生きるキリスト・イエスは、イスラエル王国の王として、再び、地に来られ、この地を治められます。悪魔の支配は打ち砕かれて、神のひとり子イエス・キリストが、イスラエル王国の王となり世界を治められる、平和な新しい世が来るのです。
世は、悪魔の支配から、神のひとり子イエス・キリストの支配に移されます。悪魔が支配した争いと暴力と破壊の世は、天から来られるイエス・キリストが終わりを告げ、地上にイスラエル王国を築かれます。イスラエルの王イエス・キリストが争いのない平和な世界を治められるのです。
ダビデ王の子孫としてお生まれになったイエス・キリストは御救いを成し遂げて、ダビデの王座に着き、とこしえの王位を神から受けられます。
現在のイスラエルに、王はいません。現在のイスラエル国家は、イスラエル王国ではありません。神が、神のひとり子イエス・キリストにお与えになるイスラエル王国は、神の御子イエス・キリストを王とする、新しいイスラエルです。御霊によって生まれ、御霊によって肉から霊に造り変えられた、新しい創造のイスラエルです。
神のひとり子イエス・キリストを王として迎えるイスラエル王国は、血肉のイスラエルではありません。肉の思いと行ないに死んで、御霊によって生まれ、御霊によって生かされる霊的イスラエルです。御霊に新しく創造される新しいイスラエル(神の民)です。
イスラエル王国の王イエス・キリストは、新しく創造されたイスラエル王国の王となられます。新しいイスラエルは、血肉のイスラエルではなく、御霊によって新しく創造されたキリストの民です。イスラエルの王の国民は、イエス・キリストを王として礼拝する、キリストと心一つとなる神の民です。愛の絆で結ばれた平和の国、イスラエル王国は、神のひとり子イエス・キリストのために造られます。
イエス・キリストが死から復活して永遠に生きておられるように、イスラエル王国の国民もまた、永遠に生きる人々です。生かす御霊によって生き続ける、御霊の創造される国民なのです。
神はアブラハムと契約を結んで仰せられました。
「わたしはあなたの子孫(イスラエル)に、この地(カナンの地)を与える。エジプトの川から、あの大川、ユーフラテス川まで。
ケニ人、ケナズ人、カデモニ人、ヘテ人、ペリジ人、レファイム人、エモリ人、カナン人、ギルガシ人、エブス人を。」(創世記15:18-21)
神は、アブラハムに、ユーフラテス川からエジプトのナイル川まで、現在のイスラエルとパレスチナとヨルダン、シリア、レバノン、トルコ、イラク、クウェート、イラン、サウジアラビア、エジプトにかかる領土を与えておられます。
現在、イスラエル国家は、日本の四国くらいの狭い国土ですが、イスラエルの王イエス・キリストが立たれるイスラエル王国の国土は、アブラハムに約束された広大な領土となります。神の契約は、イエス・キリストにあって実現します。
王のいないイスラエルは、まだ、完成されていません。神のひとり子イエス・キリストを王として迎えるとき、イスラエル王国が現われます。
王のいないイスラエルの時代は、割礼の民の時代です。イエス・キリストを信じる民は、神の民イスラエルの在留異国人でした。血肉のイスラエルからは、イスラエルと認められていませんでした。割礼の民から無割礼の異邦人とみなされていました。
しかし、神が立てられるイスラエルの王イエス・キリストを迎えると、無割礼(肉の割礼の無い民)の異邦人として除外されていた私たちは、在留異国人でも、寄留者でもなく、同じイスラエル王国の国民となるのです。
千年の間、地上に建つイスラエル王国は、天の御国に入る人々を、神のために整えるのです。ユダヤ民族は、神のひとり子イエス・キリストを王として迎え、神と和解します。イエス・キリストを主とする民は、新しくなったユダヤ民族の中に入り、同じイスラエル王国の国民となるのです。
「非常に良かった。」と仰せられた神の創造どおりに、新しい人は完成します。イスラエル王国の国民は、イスラエルの王(神のひとり子イエス・キリスト)とひとつ心のものとして整えられ、天の御国に入る神の子どもとされるのです。