ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

終わりのシナリオは定まっている

 

 イエスは弟子たちに、終わりの時について言われました。

 「偽キリスト、偽預言者たちが現われて、できれば選民(神の民)をも惑わそうとして、大きなしるしや不思議なことをして見せます。(世の人々は彼らに騙されます。また、彼らに騙されてしまう聖徒らもいて約束のもの〈御救い〉を失います。)

 死体のある所には、はげたかが集まります。(イエスへの信仰を捨て信仰の敗北者となった聖徒たちの所には、滅びの子〈偽キリスト、偽預言者〉らが集まります。)

 だが、これらの日の苦難に続いてすぐに、太陽は暗くなり、月は光を放たず、星は天から落ち、天の万象は揺り動かされます。

 そのとき、人の子のしるしが天に現われます。すると、地上のあらゆる種族は、悲しみながら、人の子が大能と輝かしい栄光を帯びて天の雲に乗って来るのを見るのです。

 人の子は大きなラッパの響きとともに、御使いたちを遣わします。すると御使いたちは、天の果てから果てまで、四方からその選びの民(神に忠実な聖徒たち)を集めます。

 いちじくの木から、たとえを学びなさい。枝が柔らかになって、葉が出て来ると、夏の近いことがわかります。(ユダヤ人ビリーバーがユダヤ人たちのためのしるしとなり、いちじくの木の働きをすることでしょう。)

 そのように、これらのことのすべて(背教者たちが起こり、太陽や月が暗くなり、星が落ち、大地震が起こって墓が開き〈目には見えないけれども、聖徒たちが墓から甦る〉、イエスの信仰に熱心なユダヤ人ビリーバーたち〈異邦人クリスチャンを含む〉が神隠しのように世から消えてしまう)を見たら、あなたがた(ユダヤ人)は、人の子(メシア)が戸口まで近づいていると知りなさい。(律法の下にいない取税人や遊女が先に神の国に入ります。そして、ユダヤ人の御救いの時を迎え、その後、悪い者らが裁かれて、イエス・キリストの再臨の時を迎えます。)

 まことに、あなたがたに告げます。これらのことが全部起こってしまうまでは、この時代(悪者が横行する今の世)は過ぎ去りません。

 この天地(肉眼に見えている天地、確かにあるものと人間が信頼してきた環境や現象)は滅び去ります。しかし、わたし(イエス)のことば(世の終わりと御救いと神の裁きと天の御国の預言のことばの実現)は決して滅びることがありません。(イエスのことばは一点一画も地に落ちることなく、ことごとく成就します。)

 ただし、その日、その時がいつであるかは、だれも知りません。天の御使いたちも子も知りません。ただ父(神の御子イエス・キリストの父、イスラエルの神)だけが知っておられます。

 人の子(イエス・キリスト)が来るのは、ちょうど、ノアの日のようだからです。(箱舟に入れとの神のことばを受けた時に、ノアが箱舟に入ると、天の水門が開かれて大雨が降り始めました。そのように、人の子が来られる日もまた、神の号令とともに開かれます。)

 洪水前の日々は、ノアが箱舟に入るその日まで、(世の)人々は、飲んだり、食べたり、めとったり、とついだりしていました。(ノアもその日がいつなのかを知りませんでした。しかし、神の御声に聞き従って備えていました。ノアの言葉を信じない世の人々は、世がそれまでと同じようにあるものだと信じ、備えのない日常を過ごしていました。)

 そして、洪水が来てすべての物をさらってしまうまで、彼ら(世の人々)はわからなかったのです。人の子(イエス・キリスト)が来るのも、そのとおりです。」(マタイ24:24,27-39)

 

 この後、キリストは三度、世に現われます。

 一度目は、忠実な聖徒たちを天に迎え入れるために来られます。空中再臨と言われるものです。墓に入っていた聖徒らを甦らせて天に引き上げ、また、キリストに仕える忠実な聖徒たちを生きたまま天に引き上げるために来られます。(神の聖徒らを滅びの世から救い出すために来られます。)

 二度目は、地上に残っているユダヤ人(三年半の間、荒野にかくまわれたユダヤ人)たちの「主よ。来てください。」と天に向かって叫ぶ声にこたえて、メギド山に集められた反キリストと偽預言者と世界中の王たちの軍勢と戦う(ハルマゲドンの戦いの)ために、天の軍勢とともに白い馬に乗って万軍の主「神のことば」「王の王主の主」として来られます。そして、キリストは、悪魔の権威を受けて世を煩わせた反キリストと偽預言者と諸国の王たちと戦い、勝利を取られます。(世を救うためにメシアとして来られます。)

 三度目は、イスラエルの王として、全世界を治め、とこしえのイスラエルを完成するために、来られます。(悪魔の世を終わらせて争いのない平和な世を治めるため、エデンの園の回復を実現するために来られます。キリストは、平和の王、イスラエルの王として再臨されます。)

 

 神は、神がユダヤ人の預言者たちを通して警告し、神の御子イエス・キリストによって語られた終わりの日を用意しておられます。

 それは、世にわかるように来るわけではありません。ノアのように神に聞き従う者たちが神の御霊の感覚によって備えます。

 しかし、それがいつなのかはわかりません。ただ、日々神とともに過ごします。

 

 イエスが十字架で息を引き取られたときのことを見てみましょう。神の子羊イエスが十字架につけられると、十二時から全地が暗くなって、三時まで続きました。息を引き取られると、神殿の幕が上から下まで真二つに裂け、地が揺れ動き、岩が裂けました。(岩が裂けるほど、大きく地が揺れ動きました。)

 「また、墓が開いて、眠っていた多くの聖徒たちのからだが生き返った。そして、イエスの復活の後に墓から出て来て、聖都に入って多くの人に現われた。」(マタイ27:52,53)

 

 罪の贖いの神の子羊イエスの死とともに、神殿の幕が裂けて天は開け、御救いの契約を持たない異邦人にまで神の御救いが広げられました。地震が起こり、キリストの十字架のわざ以前に墓の中に眠っていたユダヤ人の聖徒たちが生き返ったとあります。多くの聖徒たちのからだが墓を開いて出て来たことによって地が揺れ動いたのでしょう。(キリストの死は生かすいのちであり、死者を生き返らせて新しいいのち〈永遠のいのち〉を生むのです。)

 

 異邦人の時が終わると、世界中の生ける信仰の聖徒たちの墓が開き、彼らのからだが生き返るのでしょう。地が揺れ動きます。そのことは、あらゆる国々で起こります。

 

 「主(イエス・キリスト)は、号令と、御使いのかしらの声と、ラッパの響きのうちに、ご自身天から下って来られます。それからキリストにある死者が、まず初めに甦り、次に、生き残っている私たち(ユダヤ人ビリーバーとクリスチャン)が、たちまち彼ら(墓から甦った者たち)といっしょに雲の中に一挙に引き上げられ、空中で主と会うのです。このようにして、私たちは、いつまでも主とともにいることになります。」(テサロニケ第一4:16,17)

 

 異邦人の時の終わりに、空中再臨が起こります。(イエス・キリストが空中まで来られます。)このことは、ユダヤ人たちにとってしるしとなります。ユダヤ人の救いの時が始まるのです。

 

 神が定められた三年半の間のふたりの証人と十四万四千人のユダヤ人の宣教の時を迎え、その期間に、神殿の丘にユダヤ人念願の第三神殿が建てられます。ユダヤ人の悔い改めが起こると、ユダヤ人の救いの時です。

 

 三年半の時が終わると、反キリストがふたりの証人を殺し、彼らの主イエス・キリストが十字架につけられたように人の目に見えるところにさらし、三日半の間、人々は彼らの死体をながめます。

 しかし、三日半の後、神から出たいのちの息が、彼らに入り、彼らは足で立ち上がり、「ここに上れ。」との天からの大きな声がかかると、雲に乗って天に上って行きます。彼らは、子羊イエスの血と、自分たちのあかしのことばゆえに悪魔に打ち勝ちました。彼らは死に至るまでも命を惜しまなかったのです。

 

 三年半の間に多くのユダヤ人が神に立ち返ります。また、信仰に熱心なユダヤ教徒とメシアニック・ジューは殺されます。ふたりの証人の預言を聞いたユダヤ教徒とメシアニック・ジューは、信仰を全うします。彼らは、殉教者であり、信仰の勝利者たちです。

 

 三年半の期間預言をした証人の魂を飲み込もうと悪魔が天で待ち構えます。しかし、イスラエルの守護天使であるイスラエルの君ミカエルとミカエルの使いたちは悪魔と戦い、悪魔は彼らに勝つことができず、地に投げ落とされます。

 地上に投げ落とされた悪魔と悪霊どもは、神の契約を堅く守るユダヤ人たち(イエスを信じないが律法に熱心なユダヤ教徒)を滅ぼそうと、エルサレムに大洪水を起こします。

 神は、彼ら(そのユダヤ人たち)を荒野に導き、三年半の間、そこで養い、かくまわれます。

 

 地上には、十四万四千人のユダヤ人の宣教のことばを聞いて神に立ち返った、神に熱心でなかったユダヤ教徒と世俗派ユダヤ人とクリスチャンたちが残っています。

 

 反キリストは怒って、もう一つの神の家(古いキリスト教会)を滅ぼし焼き尽くします。この時、反キリストに占拠された十のイスラムの国の十人の権力者は心一つとなって、反キリストを支配者と認め、一つの国となります。

 世界中の人々の精神的指導を担い、反キリストの政治的指導の権威を世の人々の心に浸透させて反キリストが覇権を握るのを助けたローマ教皇は殺されました。

 

 反キリストは、神殿の丘に建てられた神の神殿に立ち、自分を神とします。悪魔は、もうひとりの獣(偽預言者)に権威を与えます。彼は、世に影響を与えたローマ教皇に等しい権威をもって、ユダヤ人たちを惑わします。

 反キリストの像を造らせて拝ませます。

 

 反キリストの像の試みと、反キリストの刻印の試みによって、残されたユダヤ人とクリスチャンたちの信仰は試みられます。信仰に勝利する人々は、反キリストに殺されます。これによって、神の家の裁きは完成します。

 

 世には、神がかくまっておられる荒野のユダヤ人たちのほかには、生きた信仰の民(天の神を神とする者)はいなくなります。すべての人々は悪魔を崇め、反キリストを礼拝します。

 悪魔が支配する、真理の光のない世です。いのちの書から名が消される者といのちの書に名の記されていない者たちの世界です。

 

 神は、世を裁かれます。七つの鉢の裁きです。

 像を拝むユダヤ人や刻印を受けたクリスチャンたち、信仰の棄教者たちに苦しみを与え、また、いのちの書に名が記されていた者たちの名がいのちの書から消されます。

 神は、キリストと名乗る偽キリストにだまされ自分の命を愛して聖徒たちを訴えて裏切り聖徒たちを死に至らせた背教者たちを滅ぼされます。

 地上の人々は太陽の激しい炎熱で焼かれ、反キリストの国は暗くなり反キリストの国の人々は苦しみを与えられます。

 神は、ユーフラテス川の水を枯らし、諸国の王がメギド山(ハルマゲドン)に集まるための道を備えられます。彼らは、創造主であり、助け主、裁き主であられる生けるまことの神に敵対する者です。悪魔の子らです。

 そして、メギド山に集められた反キリストと偽預言者と諸国の王たちは、天から来られた万軍の主イエス・キリストと天の軍勢によって滅ぼされるのです。

 

 世の裁きの中で悔い改める者はだれもいません。災害を支配する権威を持つ神の御名をののしり、天の神に対して汚しごとを言い、自分の行ないを悔い改めようとしません。

 神の激しい怒りの裁きは、神の強い御意志によって成されます。この裁きは、最後の裁きとは異なるものです。この世に対する裁きです。

 

 これらすべてのことが起こると、聖書に書いてあるとおり、主の足はオリーブ山の上に立たれます。

 主が来られます。すべての聖徒たちも主とともに来ます。反キリストの像の試み、反キリストの刻印の試みによって殺された信仰の勝利者たちが甦ります。

 ユダヤ人の死者はすべて墓から甦り、預言者たちの預言の成就を目の当たりにするのです。

 

 すでに終わりが来ているかのような噂に落ち着きを失ったり、心を騒がせてはいけないと、パウロは言います。

 まず背教が起こり、不法の人(反キリスト)、すなわち滅びの子が現われなければ、主の日は来ないからです。(テサロニケ第二2:3)