ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

イエスはまこと(天)の聖所の大祭司

 

  神の生贄の子羊として地上に遣わされたイエスは、父に従って弟子を選び、弟子達とともにイスラエルを巡って、神の祭司の国民として立てられたユダヤ人に、父なる神について、神の御国について、永遠のいのちについて教えられました。

 

  三年半の公生涯(宣教)の時を弟子達とともに過ごされました。神の時が近づくと、弟子達に、ご自分の苦しみ(十字架)と三日目に甦ることを告げられましたが、弟子達はその意味を理解しませんでした。弟子達は、イエスが取り去られることを知ることが出来ませんでした。

 

  イエスは言われました。

  「あなたがたは心を騒がしてはなりません。神を信じ、またわたしを信じなさい。わたしはあなたがたのために、場所を備えに行くのです。わたしの父の家には、住まいがたくさんあります。わたしが行って、あなたがたに場所を備えたら、また来て、あなたがたをわたしのもとに迎えます。わたしのいる所にあなたがたをもおらせるためです。

  わたしがどこへ行くかあなたがたは知っており、またその道を知っています。」

 

  トマスはイエスに言った。「主よ。どこへいらっしゃるのか、私達にはわかりません。どうして、その道が私達にわかりましょう。」

 

  イエスは彼に言われた。

  「わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。わたしを通してでなければ、誰ひとり父のみもとに来ることはありません。

  あなたがたは、もしわたしを知っているなら、父をも知っているのです。わたしを見たものは、父を見たのです。わたしが父におり、父がわたしのうちにおられるのです。」

 

  イエスは、ご自分のことばも、わざも、自分で行っているのではなく、父なる神のことばであり、わざである、と言われました。目に見えない霊なる御父を、人の子として来られたイエスが、目に見えるかたちで現されたのです。

 

  イエスは言われます。

  「まことに、まことに、あなたがたに告げます。わたしを信じる者は、わたしの行うわざを行い、またそれよりもさらに大きなわざを行います。わたしが父のみもとに行くからです。

  またわたしは、あなたがたがわたしの名によって求めることは何でも、それをしましょう。父が子によって栄光をお受けになるためです(父なる神の真実なことが証されるためです。そして、神が崇められるためです)。

 

  わたしは父から出て、世に来ました。もう一度、わたしは世を去って父のみもとに行きます。」

 

  イエスは、弟子達のために、父に祈られました。

  「わたしは、彼らにあなたのみことばを与えました。しかし、世は彼らを憎みました。わたしがこの世のものでないように、彼らもこの世のものでないからです。彼らを悪い者からお守りください。

  真理によって彼らを聖め別ってください。あなたのみことばは真理です。あなたがわたしを世に遣わされたように、わたしも彼らを世に遣わしました。

  わたしは、彼らのため、わたし自身を聖め別ちます。彼ら自身も真理によって、この世と聖め別たれるためです。

  わたしは、ただこの人々のためだけでなく、彼らのことばによってわたしを信じる人々のためにもお願いします。

 

  またわたしは、あなたがわたしに下さった栄光を、彼らに与えました。それは、父とわたしが一つであるように、彼らも神の栄光のうちに一つであるためです。

 

  わたしは彼らにおり、あなたはわたしにおられます。それは、彼らが一致の中で完成されるためです。彼らの信仰が全うされて一つとなることは、あなたがわたしを遣わされたことと、あなたがわたしを愛されたように彼らをも愛されたこととを、この世が知るためです。

 

  聖なる父よ。この世はあなたを知りません。しかし、わたしはあなたを知っています。また、この人々は、あなたがわたしを遣わされたことを知りました。」

 

  イエスの話を聞く弟子達はイエスが去って行くことを聞き、彼らの心は悲しみでいっぱいになりました。

 

  イエスは言われました。

  「わたしは真実を言います。わたしが去って行くことは、あなたがたにとって益なのです。それは、もしわたしが去って行かなければ、助け主があなたがたのところに来ないからです。しかし、もし行けば、わたしは助け主をあなたがたのところに遣わします。

 

  その方(真理の御霊)が来ると、あなたがたをすべての真理に導き入れます。御霊は自分から語るのではなく、わたしから聞くままを話し、また、やがて起ころうとしていることをあなたがたに知らせるからです。

 

  父が持っておられるものはみな、わたしのものです。ですからわたしは、御霊がわたしのものを受けて、あなたがたに知らせると言ったのです。御霊はわたしの栄光を現します。

 

  わたしが父のみもとから遣わす助け主、すなわち父から出る真理の御霊が来るとき、その御霊がわたしについて証します。

 

  わたしがこれらのことをあなたがたに話したのは、あなたがたがわたしにあって平安を持つためです。あなたがたは、世にあっては患難があります。しかし、勇敢でありなさい。わたしは既に世に勝ったのです。」

 

  イエスは、祭司達に引き渡され、十字架につけられました。人々の罪の身代わりとなられたのです。十字架上で、イエスは父に「彼らの罪をお赦しください」と祈られました。

 

  生贄の子羊イエスの裂かれた肉と、流された血は、彼らの罪を贖いました。ここに、神の怒りは鎮められ、人の罪は赦されました。

 

  神は、世を救う子羊の血をご覧になって、慰められました。罪の赦しのわざが完了したのです。それで、神の御心を果たした神の子羊イエスを、死から甦らせ、霊のからだ、復活のからだを与えて、天に引き上げられたのです。

 

  神の子羊イエスは、神に油注がれ、神のみもとから遣わされたキリスト(救世主)でした。キリストは、今、父の御座の右におられます。

 

  まことの聖所、天の神の御住まいで大祭司の務めをしておられます。イエスの御名で祈られた祈りを御父に届けられます。御父のことばを受けて、御霊に知らせます。

 

  イエス・キリストを愛する人々は、この天の神に祈り、天の神に仕える者です。私達は、まことの神に取り次いでくださる、権威ある大祭司の民です。

 

  父なる神と、子羊なる大祭司キリストは、白い御座に座して、裁きをされる裁き主です。裁き主なる神は、罪が認められない義しい生き方を御霊によって知らせてくださいます。

 

  御霊は、イエス・キリストの民をこの世と聖め別ち、神に受け入れられる聖なるものとしての歩みを導かれます。永遠のいのちと復活のからだをいただく神の子として、新しく創造されるのです。

 

  神の御子、子羊イエス、復活のキリストは、大祭司として、今も私たちのために執り成しておられるのです。

 

 

    著作本 『人はどこから来てどこへ行くのか』鍵谷著 (青い表紙の本)

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