ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

十本の角を持つ獣と子羊のような二本の角を持つ獣

 

 オスマン帝国を復興させてイスラム帝国を建国した十本の角を持つ獣は、豹に似ており、足は熊の足のようで、口は獅子の口のようであった。(黙示録13:2)

 

 豹は中国、足はロシア、獅子はアメリカ。十本の角を持つ獣は、神聖ローマ帝国のローマ教皇の助けを受けてオスマン帝国の霊で現れました。

 

 それは、ギリシア帝国の霊の中国のように世界の覇権を握る者であり、ペルシア帝国の霊のロシアのように軍事力で領土を拡大して十の国(アブラハムの約束のカナンの地の領域)を治め、メディア帝国の霊のアメリカのように普遍的神のことばである聖書を土台とする人道的な平和主義を世に発信する者であり、バビロニア帝国の霊の悪魔礼拝組織の者であり、ローマ帝国の霊の反ユダヤ主義の者であり、神聖ローマ帝国のバチカンとローマ法王を滅ぼし宗教的権威も手に入れる、卑劣で恐ろしい獣です。

 

 竜(悪魔)は、バビロニア帝国のような強いイスラム帝国を築いたこの獣(十本の角と七つの頭の獣)に、自分の力と位と大きな権威を与えた。(黙示録13:2)

 

 患難前期、イスラエルにふたりの証人が立ち、しるしや奇跡、預言をする三年半の間は、十本の角を持つ獣は神の力に太刀打ちできませんでした。十本の角を持つ獣(反キリスト)が支配するイスラム帝国の十の国のうちの一つの国、イスラエルがふたりの証人の語る言葉を聞き、多くのユダヤ人が真の神に立ち返りました。第三神殿を造るユダヤ人たちには希望がありました。彼らの多くは、神殿を造るように命じた十本の角を持つ獣がメシアではないことに、思いが開かれました。

 

 イスラエルが、十本の角を持つ獣の治めるイスラム帝国の中で暴走するかのような勢いです。十本の角を持つ獣もその勢いを止めることが出来ません。オスマン帝国はイスラエルの神のことばとユダヤ人たちによって倒されるかと見られました。

 

 世界は見ていました。復興したオスマン帝国は、イスラエルによって倒されたと見ていました。やはり、聖書の神が本当の神であると思いました。しかし、ふたりの証人の神が定めた活動期間(三年半)が完成すると、ふたりの証人の上に置かれた神の御手が離れます。そこで、十本の角を持つ獣が再び覇権を取り戻してふたりの証人を殺害します。ここに、十本の角を持つ獣がイスラエルを再び征服し、イスラム帝国は復興しました。

 

 十本の角の獣が持つ権威である七つの帝国の頭のうち、オスマン帝国の頭がイスラエルによって打ち殺されたかに思われましたが、その致命的傷も治り、十本の角を持つ獣は、七つの帝国の権威を取り戻しました。悪魔の民が神の民に勝ったのです。悪魔が神よりも強かったと人々は驚きます。そこで、全地は驚いて、その獣に従い、竜(悪魔)を拝みました。

 

 全地は、十本の角を持つ獣(反キリスト)に権威を与えた竜(悪魔)を拝み、神の力を表すふたりの証人に勝利した十本の角を持つ獣をも拝み、「誰がこの獣に比べられよう。誰がこれと戦うことができよう」と言った。

 

 神は、この獣が四十二か月間活動することを許された。それで、この獣は、傲慢なことを言い、汚し事を言う口を与えられ、四十二か月間活動する権威を悪魔に与えられました。

 

 この獣は、神の御名と、天に住む者たち(御子や御使い)をののしった。そして、地上にいる聖徒たち(ユダヤ人やキリスト者)に戦いを挑んで打ち勝つことが許され、また、あらゆる部族、民族、国語、国民を支配する権威が与えられてローマ法王の持っていた権威も手に入れた。キリストを告白する者のうち、屠られた子羊のいのちの書に、世の初めからその名の書き記されていない者は皆、この獣を拝むようになる。(黙示録13:7,8)

 

 十本の角を持つ獣(反キリスト)がユダヤ人に造らせた神殿に立ちます。ダニエルが「彼は半週の間(三年半の間)、生贄と献げ物とを止めさせる。荒らす忌むべき者が翼(神殿)に現れる」と預言しています。イエス・キリストが、「預言者ダニエルによって語られたあの『荒らす憎むべき者』が、聖なる所に立つのを見たならば、ユダヤにいる人々は山に逃げない」と警告されていた、その時がきました。神のことばの成就する時です。

 

 もう一匹の獣が現れます。子羊のようなニ本の角があり、竜のようにものを言った。この獣は、最初の獣(十本の角を持つ獣)が持っている権威と同等の権威を持っており、イスラム帝国を復興させて神(ふたりの証人)からオスマン帝国の権威を取り戻した十本の角を持つ獣を拝ませます。

 

 子羊のような二本の角を持つ獣とは、ユダヤ人を殺戮する権威とキリスト者を滅ぼす権威を持つ偽預言者です。これは、ダン部族に属するユダヤ人と思われます。セム族のイサクの子孫であるユダヤ人の彼(ヤコブの子ダンの子)は、ヤコブの双子の兄エサウの子孫やセム族のアブラハムの子イシュマエルの子孫(アラブ人)やハム族のニムロデの子孫と心一つにする者です。

 

 この獣は、火を天から降らせるような大きなしるしを行い、エリヤの霊であるかのように振る舞って多くのユダヤ人を惑わし、彼らに十本の角を持つ獣(反キリスト)の像を造らせ、その像を拝まないユダヤ人を皆殺させます。

 また、すべての人にその右の手か額かに、刻印「十本の角を持つ獣の名、またはその名の数字(人間をさす数字、666)」を受けさせて、この刻印が無い者には、誰も買うことも売ることも出来ないようにします。(黙示録13:14-18)

 

 荒らす忌むべき者が神殿に立ちました。しかし、彼の終わりの時も近づいているのです。「ついに、定められた絶滅が、荒らす者の上に降りかかる」(ダニエル書9:27)とダニエルが預言したその時が来るのです。

 

 悪魔の方が神よりも強い、と悪魔を怖れ拝む世界に、神の栄光があらわれる時です。復活の主キリスト・イエスが闇を破り、十本の角を持つ獣(反キリスト)と子羊のような二本の角の獣(偽預言者)と悪魔の民が滅びる時です。