ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

大患難期の始まり

 

 世界中のメディアが反キリストによってコントロールされているようです。この男は、メディアを使ってメッセージを語り続け、全世界を人類にとって全く新しい時代へと導きました。

 

 世界中、公共の至る所に設置された大画面テレビでメッセージは発信されています。まだ、大画面テレビが世に出ていなかった1980年に、ケン・ピータース師は、夢の中で見たのです。レストラン、空港、駅や町中どこでも、大画面テレビでメッセージが浴びせられていました。

 

 この男は、世界秩序について、全世界が平和に暮らす利点について絶えず喋り続け、国境も国籍もない世界統一秩序について、夢と希望とを語り続けていました。

 

 聞く人々は、自分の国籍を放棄することを考え始め、自由や愛国心を求める思いをはく奪されます。びっくりするほどの確率で、人々はこの男の言う法案を支持します。驚愕の確率です。誰も反対しないし、それに対して誰も何も言いません。

 

 世界はすでに、地震、津波、山火事、火山噴火、洪水、雹、竜巻など自然災害に怯え、戦争によって多くの地域が破壊されています。全世界が絶望感に満たされ、社会全体が混乱しているのです。

 

 「今、世界で何が起こっているのでしょうか?」地上のすべての人が、大切だった人の葬式帰りのような、息苦しい空気を背負い、誰もがひどく悲しみ、落胆していました。

 

 世界統一秩序を語っていた指導者が、中東を治めてオスマン帝国を復興した者です。イスラエルと神の聖徒に勇気を与えてこの指導者(反キリスト)の治める中東の平和を乱したふたりの証人を殺し、世界中に復活のイエス・キリストの大宣教を成し遂げ世界を惑わした十四万四千人のユダヤ人を絶滅すると、中東のみならず、世界を一つの国として統一する、新世界秩序を発信しました。

 

 この新世界秩序では、この指導者が世界の覇権を握り、おそらくバビロンを首都とする純金の頭バビロニア帝国を完成するのでしょう。国を持たずに世界を支配してきた秘密結社が国を持ちます。これは、悪魔礼拝者の国です。

 

 黙示録17:10「五人はすでに倒れたが、ひとりは今おり、ほかのひとりは、まだ来ていません。しかし彼が来れば、しばらくの間留まるはずです」の今居るひとりは、神聖ローマ帝国のバチカン、しばらく留まるのは、反キリストによる復興するオスマン帝国(中東の十国のイスラム帝国)と思います。これは、患難前期に起こる国です。

 

 黙示録17:11「また、昔いたが今はいない獣について言えば、彼は八番目でもありますが、先の七人のうちのひとりです。そして彼はついには滅びます」の八番目とは、患難後期に現れる国です。バビロニア帝国の秘密結社、メディア帝国のアメリカ、ペルシア帝国のロシア、ギリシア帝国の中国、ローマ帝国の反ユダヤ主義、神聖ローマ帝国のバチカン、オスマン帝国復興の中東の十の国のイスラム帝国、獣の七つの頭が出揃いました。七つ目の頭の反キリストが、悪魔の権威を受けて、秘密結社悪魔礼拝者のバビロニア帝国を建て上げます。悪魔を神とする悪魔の国です。そして反キリストはついに滅ぶのです。

 

 患難前期で、反キリストはユダヤ人に神殿を建設させました。しかし、ふたりの証人が預言をし、十四万四千人のユダヤ人の世界宣教によって、世界中に大リバイバルが起きて、この指導者の支配の時は中断されたかのようでした。人々は、この男の支配から逃れ、神に助けを求めました。この男は支配権を取り戻そうとして、十四万四千人のユダヤ人を殺し、彼らに従う者を捕まえて刑務所に入れました。世界は大混乱でした。大リバイバルと大迫害は同時に起こっていました。

 

 ふたりの証人を殺すと、この指導者は覇権を取り戻しました。ふたりの証人の勢力が優勢のときは、人々の期待は神に向かいました。しかし、指導者(反キリスト)が覇権を取り戻すと、人々の心は反キリストに結びつきました。神の勢力は悪魔の勢力よりも弱かったと考えると、強い方に心がなびくのです。

 

 神につく者は皆、反キリストに命を狙われます。希望の持てる状況ではありません。反キリストに治められる新世界の中で生きる方が、いのちの保障があり、安全に思うのです。霊の思いが閉じた人々は、神が定めておられる最後の裁きのことも、死後の世界のことも知ることができません。今、地上で起こっていることだけが、彼らの現実なのです。

 

 ふたりの証人を殺し、世界中の人々の支持を得て世界の覇権を握った反キリストは、強力な協力者を得ました。心を一つとする偽預言者です。

 

 患難前期に、神の御心を行なう思いを心のうちに起こさせられた反キリストと反キリストが治める中東の十の国の王たちは、心を一つにして、ローマ法王とバチカンを滅ぼしました。これは、神から出たことでした。

 

 反キリストは、オスマン帝国の復興として、中東の十の国からなるイスラム帝国を建てるとき、世界に権威を持つローマ教皇の協力を得ました。反キリストは、外国の神の助けによって、城壁のある砦(エルサレム)を取ることができたのです。(ダニエル書11:39)そして、自分に忠実な者を十の国の王としたのです。

 

 反キリストは十の国を治め、ローマ教皇と協力しました。ローマ教皇は、世界中の宗教間の争いをなくすためにニューエイジ思想で覆い、世界統一秩序を目指す反キリストに協力していました。ローマ教皇は、カトリックの権威者ローマ教皇から、公に世界統一秩序を推し進める反キリストの協力者ローマ法王となっていました。ローマ法王の影響力は大きなものでした。どの宗教に属する人々も、イスラム帝国やムスリムに反発することなく、抵抗なく、新世界秩序を受け入れました。

 

 カトリック信者は、世界統一秩序を宗教の壁のない平和的な世界として理解し、ローマ法王を誇らしく思っていました。しかし、神は憎んでおられたのです。反キリストと反キリストの国(十の国)の王が、バチカンとローマ法王とカトリックの勢力を滅ぼしました。

 

 それまでの協力者ローマ法王が殺害されると、地上に落とされた竜は、獣(反キリスト)に、自分の力と位と大きな権威を与え、また、もう一匹の獣(子羊のような二本の角がある偽預言)にも同じ権威を与えました。

 

 反キリストは、純粋な異邦人でユダヤ人の血は一滴も持っていません。しかし、偽預言者は、ユダヤ人です。アブラハム、イサク、ヤコブの血を引く一人のユダヤ人が竜の権威を持ちます。おそらく、ダン部族から出るのでしょう。ダン部族の人々の多くは彼に従う可能性があります。

 

 偽預言者は、神を憎み、ユダヤ人を憎み、神につくキリスト者を憎み、ユダヤ人とクリスチャンを殺害する権威(二本の角)を持っています。悪魔礼拝者であり、反キリストの像を造って、ユダヤ人に拝ませます。

 

 悪魔の権威を持つ二匹の獣、反キリストと偽預言者が出揃いました。悪魔を神とする世界の始まりです。大患難期(患難期後半)を迎えました。