ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

イスラエル王国

 

 預言者ナタンは、神に命じられて、神のことばをダビデ王に告げました。

 「主はあなたに告げる。『主はあなたのために一つの家を造る。』

 あなたの日数が満ち、あなたがあなたの先祖たちとともに眠るとき、わたしは、あなたの身から出る世継ぎの子を、あなたのあとに起こし、彼の王国を確立させる。

 彼はわたしの名のために一つの家を建て、わたしはその王国の王座をとこしえまでも堅く立てる。

 わたしは彼にとって父となり、彼はわたしにとって子となる。もし彼が罪を犯すときは、わたしは人の杖、人の子のむちをもって彼を懲らしめる・

 しかし、わたしは、あなたの前からサウルを取り除いて、わたしの恵みをサウルから取り去ったが、わたしの恵みをそのように、彼から取り去ることはない。

 あなたの家とあなたの王国とは、わたしの前にとこしえまでも続き、あなたの王座はとこしえまでも堅く立つ。」(サムエル二7:11-16)

 

 神がダビデ王に約束されたダビデの子は、神がイスラエルに遣わされた主キリスト、ダビデの系図と大祭司アロンの系図を持つ処女マリアから生まれた神の御子イエスです。

 

 神はダビデ王に約束された「一つの家」を彼によって実現させられます。

 イエス・キリストは、イスラエルの神の栄光のために、一つの家を建てます。それは、神の前にとこしえまでも続く家です。

 神は、彼(イエス)にとって父となり、彼(イエス)は神にとって子となります。ダビデ王の子で、また、イスラエルのうちで、「わたしの子」と神が呼ばれる者がいたでしょうか。また、神御自身が父となられる者が起こされたでしょうか。

 

 神は、ダビデ王の系図に遣わされる神のひとり子を指してこう仰せられたのです。人の子として遣わされる神御自身のひとり子です。

 

 人の子として処女から生まれ、ダビデの子孫であるヨセフを父としていたイエスです。神は、イエスをヨセフの子ではなく、「わたしの子」とされます。また、イエスにとって父はヨセフではなく、神御自身がイエスの父となると仰せられました。

 

 神は、「もし彼が罪を犯すときは、わたしの杖、人の子のむちをもって彼を懲らしめる。」と言われました。イエスは罪を犯されませんでした。しかし、イエスはご自分をイスラエルの罪の身代わりに神に差し出されたのです。イエスは神がイスラエルに遣わされた神の子羊でした。イスラエルの罪の贖いの子羊でした。

 

 イスラエルの罪を負ったイエスは罪ある者となられました。神は、イスラエルの罪となった神の子羊イエスを罪を犯した者と認定されました。

 

 それで、神はイエスをイスラエルの罪ゆえに懲らしめられました。この懲らしめは、イスラエルが受けるべき懲らしめでした。しかし、イエスが罪を犯したイスラエルとなって、神に懲らしめを受けたのです。神は、「わたしの子」と呼ばれるイエスを懲らしめられました。

 

 そして、イスラエルの罪(神の子羊イエス)は、イスラエルの人々が見ている前で、十字架で処罰されました。イスラエルの罪は、神の子羊イエス・キリストの血によって贖われました。イエスの死は、イスラエルにいのちを与えるものでした。

 

 神の子羊イエス・キリストの血は、イスラエルの罪を贖い、神はイスラエルの罪を赦され、主キリストの贖いを信じるイスラエルを義とされました。

 

 イエス・キリストを信じて神に義とされたイスラエル、信仰によって救いを受けたイスラエルに、神はキリストの御霊を与えて、御霊による心の割礼を授けられます。キリストの御霊が真理を教え、正しい道、いのちの道に導かれます。

 彼らは、モーセの律法の下にいる者ではなく、イエス・キリストのことばを守り、キリストの御霊に導かれる者です。神は、聖霊(キリストの御霊)によって新しいイスラエルを創造されます。

 神に「わが民」と呼ばれたイスラエルは、「わたしの子」(イエス・キリスト)の罪の贖いによって、神に「わたしの子」と呼ばれる神の子どもとされるのです。

 

 神は、罪が赦され神の御子イエスと一つとなる新しいイスラエルを造られます。神の御子イエス・キリストが、父なる神、イスラエルの神のために建てる一つの家です。

 神は、その王国の王座をイエス・キリストに与え、彼の王国を確立させられます。

 こうして、ダビデ王に約束されたダビデの子の家とダビデの王国とは、神の前にとこしえに続く神の家となり、その家を治めるイスラエルの王ダビデの子イエス・キリストの王座はとこしえまでも堅く立つのです。

 

 神は、神の御子イエス・キリストにお与えになった王座をイスラエルの地に置くために、地球を揺り動かされます。

 地球の大水は大きく揺れ動き、地形は大きく変化します。また、地球に雷、雹、火山噴火などの火を降らせて焼き、とこしえに堅く立つ王座のためにきよめ、整えられます。

 

 残された諸国の真ん中にダビデの王国が建てられます。神は、悪魔を縛り、悪魔の子らを滅ぼした地球に、天から下って来る聖なる都、新しいエルサレムを置かれます。神が造られた聖なる都エルサレムは、神のみもとを出て、天から下って来るのです。

 

 この都の中には神殿はありません。万物の支配者である、神であられる主と、子羊とが都の神殿だからです。イスラエルの神とイスラエルの王が住まわれます。

 都には、都を照らす太陽も月もありません。神(イスラエルの神)の栄光が都を照らし、子羊(主イエス・キリスト)が都のあかりなのです。(黙示録21:22,23)

 

 イエス・キリストは、イスラエルが待ち望んだ主キリストであり、キリストの御霊が創造される新しいイスラエル(イエス・キリストがイスラエルの神のために造られる神の家)の王です。

 イエス・キリストの王座はとこしえまでも堅く立ち、新しいイスラエル(神の子羊イエスがイスラエルの神のために建てた聖霊(キリストの御霊)の宮)は、とこしえまでも続きます。

 

 イスラエルの王のための王国は、地上で千年間続きます。その後、悪魔はさばかれ、イエス・キリストが造られた一つの家(神の子どもたちの神の家族)は、新しい天と新しい地に入り、永遠に生きるのです。