「私（ヨハネ）は、大きな白い御座と、そこに着座しておられる方を見た。地も天もその御前から逃げ去って、あとかたもなくなった。
また私は、死んだ人々が、大きい者も、小さい者も御座のまえに立っているのを見た。そして、数々の書物が開かれた。また、別の一つの書物も開かれたが、それは、いのちの書であった。死んだ人々は、これらの書物に書き記されているところに従って、自分の行ないに応じて裁かれた。
海はその中にいる死者を出し、死もハデスも、その中にいる死者を出した。そして人々はおのおの自分の行ないに応じて裁かれた。
それから、死とハデスとは、火の池に投げ込まれた。これが第二の死である。
いのちの書に名の書き記されていない者はみな、この火の池に投げ込まれた。
また私は、新しい天と新しい地とを見た。以前の地は過ぎ去り、もはや海はない。」（ヨハネの黙示録２０：１１－２１：１）
「人間には、一度死ぬことと死後に裁きを受けることが定まっている。」（へブル９：２７）と聖書にあります。
私は聖書の神を信じていないから、私には当てはまらない、とは言えません。なぜならば、人が信じようと信じまいと、ユダヤ人たちに聖書をお与えになったのは、生けるまことの神です。その神は、天地万物を創造された創造主であり、人の罪を贖う救い主であり、最後の裁きをされる裁き主なのです。
人間に死が訪れるのは、罪があるからです。人間に罪があるのは、人間を騙した悪魔がいるからです。罪の報酬は死です。堕天使長と堕天使たちが天から追放されたのは、神に反逆したからです。神に背くこと、神に逆らうこと、神を信じないこと、神を神としないこと、それが罪です。
天は、神を恐れ、神に従順な者、神を賛美し、神を崇め讃える者の場所です。そうでない者は、天に入ることができません。罪ある者は、天に留まることができません。天は、聖なるところ、聖なる神の御住まいだからです。
神に背く者、逆らう者は、天を汚す者です。聖なる神にふさわしくありません。神が聖ですから、天にあるものも聖でなければならないのです。
天から落ちた堕天使長と堕天使たちは、闇の王者、悪魔と悪霊どもとなりました。彼らは闇の子です。神の栄光の中に入ることはできません。
神は、悪魔と悪霊どものために、永遠に燃え盛る火の池（おそらく地球の内部にある）を用意されました。神は、彼らを滅びに定めておられるのです。
天から落ちて悪霊とならなかった堕天使たちもいます。彼らは、神の裁かれる者です。神のひとり子が人の子となられたので、彼らもまた女から生まれる人の子となって、神の裁きの御座の前に立ち、神の裁きを受けることでしょう。
悪魔に騙されて神のことばに逆らう者となった人は、悪魔に支配される闇の子となりました。自分の意志ではなく、支配者である悪魔に支配されます。悪魔に滅びが定まっているので、悪魔に支配される闇の子らも、正義の神によって裁かれます。
天から落ちた堕天使も、人として女から生まれる魂も、神が造られたものです。天にいないのは、天に入れないからです。
悪魔と悪霊どもが神に裁かれて火の池に入ることは定まっています。彼らのうちには、神にへりくだる心が微塵もないからです。自分自身が神になろう、神よりも高くなろうとする、神に敵対する破壊者だからです。
神は、悪魔に騙された人を火の池に入れることをためらわれました。彼ら（人）がみずから反逆したのではなく、悪魔に騙されたからです。彼ら（人）のうちに嘆き悔やむ心を見出されたからです。
神は、御自分のお造りになった人を愛されました。悲しむ者、苦しむ者、痛む者を憐れまれます。罪を悔い改めて神に立ち返る者、悪魔の支配を退け神にすがる者、罪（不義）を憎み、神の正義を愛する者、神は彼らを天に入る聖なる者に新しく造り変えることを計画されました。彼ら（人）には、救われる余地があるのです。
神は、彼ら（人）の罪を贖うために、神の子羊を用意されました。罪の生贄として子羊を屠り、子羊の血で人の罪を贖い、罪を赦すためです。神は、神のひとり子に肉体を造られて女から生まれた人の子とし、神の子羊を十字架で屠られました。罪の贖いの神の子羊イエスです。
世の罪は、神の子羊イエスの血で贖われました。神は、そのことを信じる者の罪を赦されます。神は、罪が赦され神に義とされる者に、天に入るための資格を与えられます。
神は、天に入るための資格を得る者たちに、キリストの御霊を授け、御霊の働きによって天にふさわしい者に造り変えられます。御霊によって新しい創造を受ける者は、肉に死に、霊によって生きる者です。肉体に死んでも甦り、霊の子として新しいいのちを受けるのです。神は、霊の子たちに永遠のいのちを得させ、天に入る神の子どもとしてくださいます。
神の子どもは裁かれることがありません。天に入る光の子どもです。キリストの血によって罪赦され、義とされた者です。いのちの書に名前の記された者です。
さて、大きな白い御座（裁き主の裁きの座）には、父なる神と神の子羊キリスト・イエスが着座しておられます。
人類が命をつないだ今ある現象の地も、私たちの目に映る天も、あとかたもなくなります。現象の世界、物質の世界は存在しなくなります。すべてが霊的世界となります。
裁き主の御座の前に、死んだ人々が大人も子供も立ちます。海の死者は、海から出て来て立っています。墓に入った死者も、墓から出て来て立ちます。死んで苦しみ（火の池のハデス）の中にいる悪者どもも、ハデスから出て来て立ちます。これは、第二の復活です。裁かれるために、死者は復活します。
反キリストや偽預言者の策略により、イエスを主と告白したり神を信じるゆえに殺された人たちの魂と、獣（反キリスト）やその像を拝まなかった人たち、その額や手に獣の刻印（反キリストの強制するチップ）を押されなかった人たちは、イエス・キリストが王となるイスラエル王国で復活し、千年の間、キリストとともに王となりました。
これが第一の復活です。
「この第一の復活にあずかる者は幸いな者、聖なる者である。この人々に対しては、第二の死（霊の死、永遠の死）は、なんの力も持っていない。」（黙示録２０：６）
第一の復活にあずかる者は、肉体に死にましたが、霊に死ぬことはありません。なぜなら、永遠のいのちを得るからです。
第一の死は肉体の死、第二の死は霊の死（永遠の死）です。
第一の復活は、千年王国に入って神の約束の実現を見るため、第二の復活は、裁きを受けるためです。第一の復活にあずからない者は、いのちの書に名の無い者です。裁きのときまで、眠ったままです。キリストが治められる千年王国の世界を見ることはありません。
「地の塵の中に眠っている者（死者）のうち、多くの者が目をさます。ある者は永遠のいのちに、ある者はそしりと永遠の忌みに。」（ダニエル１２：２）
コラの子たちのように、神を汚してハデス（火の池）に入ったユダヤ人、それ以外のユダヤ人の死者はみな第一の復活で甦るようです。しかし、第一の復活で甦ったからといって、全員いのちの書に名の記された者ではありません。
神は、神の御救いが約束されたユダヤ民族（あるいはキリスト者も入るのかも知れません。）は、不信仰であった者たちをも甦らせて、神の約束は真実であったことを知らせ、信仰をないがしろにした彼らに歯ぎしりさせられるのでしょう。不信仰な彼らは、御救いを自分の目で見るのに、自分自身は御救いの中に入ることができないのです。
神は、女から生まれたすべての魂を、おのおの自分の行ないに応じて裁かれます。神のみもとには、人々のそれぞれの人生を記録した書物があるようです。
いのちの書に名の記されていない死者を出した死とハデスとは、火の池（地獄ともいうゲヘナ）に投げ込まれます。これが第二の死（永遠の死）です。
そして、いのちの書に名の記されていない者はみな、この火の池（燃えるゲヘナ）に投げ込まれます。
「彼らを惑わした悪魔は火と硫黄との池に投げ込まれた。そこは獣（反キリスト）も、偽預言者もいる所で、彼らは永遠に昼も夜も苦しみを受ける。」（黙示録２０：１０）
火の池は霊の世界です。焼かれても燃え尽きず、永遠に燃え続けます。終わりがありません。
以前の天と以前の地、すなわち、今世の天と地はもうありません。
神は、永遠のいのちを得た信仰の勝利者たちを、新しい天と新しい地（永遠に生きる神の子どもたちが暮らすところ）に住まわせられます。
神の子どもたちは、とこしえの喜びと安息を得ます。
神は、裁き主の御前に立つ大きな白い御座の裁きを過ぎ越させるために、神のひとり子イエス（主キリスト、救世主）を世に遣わされました。
神の子羊イエス・キリストは、神の憐れみと愛の御姿です。
キリストの御霊（生かす御霊）は、神の御恵みです。
パウロは言います。
「私たちは神とともに働く者として、あなたがたに懇願します。神の恵みをむだに受けないようにしてください。神は言われます。
『わたし（神）は、恵みの時にあなたに答え、救いの日にあなたを助けた。』
確かに、今は恵みの時、今は救いの日です。」（コリント第二６：１，２）
天の神は、怒るのに遅く恵み豊かな神です。
裁き主ですが、創造主でもあるのです。裁きとともに、逃れの道も用意しておられます。
裁き主なる神は、神のひとり子イエス・キリストを愛する者を、キリストの御霊によって天に入る者に新しく造り変えて守り、救われます。
