ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

ユダヤ人の王を拝む賢者

 

 東方の賢者たちは星を見て、エルサレムに向かいました。ユダヤ人の王の星を見た賢者たちは、ユダヤ人の王が生まれたことを知り、是非その方を拝みたいと思い、エルサレムに辿り着きました。

 

 彼らは言いました。

 「ユダヤ人の王としてお生まれになった方はどこにおいでになりますか。私たちは、東のほうでその方の星を見たので、拝みにまいりました。」(マタイ2:2)

 

 彼らは、ユダヤ人の王に救いを託していました。

 人間の行く末は死です。なぜならば、創造主によって、死と死後の裁きが定められているからです。それは、人間が罪を犯したので、罪あるままで永遠に生きないようにされたからです。

 いにしえから人間は、生きることの苦しみや老いて弱くなることへの嘆き、病むことへの不安や死への恐怖からの救いを求め、その解決法を探し求めて来ました。

 しかし、確かな答えはないのです。ある人々はこれだと思って信じて、自分の信じるものを得ます。しかし、解決の道を得たと信じる人々も、ほかの人々と同じように死んでいきます。人間は、生きることの意味を問い続け答えのないまま老い、時には病を負い、また、悲しみや痛みや苦しみや嘆きをともにしながら生き、そして、死んで行きます。

 

 賢者たちは、どうやら真理に辿り着いたようです。自分たちの間にはありませんでした。自分たちの国にはありませんでした。

 遠い所に住むユダヤ人の中にあることを悟ったのです。どうやら、ユダヤ人がその鍵を握っているようです。ユダヤ人たちの間に、生まれる方がおられるようです。それは、ローマ帝国の圧政に苦しむユダヤ属州のユダヤ人たちの希望となる方です。

 このお方(メシア)がユダヤ人の間に生まれることを、ユダヤ人たちも待ち望んでいました。ユダヤ人たちに待ち望まれているメシアです。

 

 東方の賢者たちは、ユダヤ人ではない異邦人の自分たちをも救いに導く方を、「ユダヤ人の王」として、目に見えない真実なお方(神の霊)によって知らされました。

 彼らは星によって生ける神の導きを知る者のようです。彼らは、とうとう、「ユダヤ人の王」の星を見ることができました。その星を頼りに、エルサレムにやって来ました。

 

 賢者たちの話しを聞いて、ユダヤ人たちも驚いたことでしょう。ユダヤ人たちは、神から聖書を与えられており、預言者たちによって、メシアの出現のことは知っていました。

 アッシリアに捕囚されてその後離散した北イスラエル(ユダヤ民族の十支族)のユダヤ人が諸国で生活するうちに、彼らの聖書の約束の話がひそかに異邦人にも知れ渡っていたのかも知れません。

 

 賢者たちは、神の約束のある民、神がともにおられるユダヤ人たちの間に生まれる、ユダヤ人の王が真理を教え、真理に導く方であることを理解したのでしょう。

 ユダヤ人の王が、人としての正しい道も、その道を歩むための知恵と行ないも、また、魂の辿り着く安息の場所も教えてくれることでしょう。

 生けるまことの神に仕える神の民ユダヤ民族の王です。神から出るお方でしょう。ユダヤ人たちが、神の道を行き、神に正しく仕え、神のみもとに辿り着くために、民を導く王です。

 ユダヤ人の神(イスラエルの神)は、人のいのちを管理されるお方です。いのちの秘密を握るお方です。ユダヤ人の王は、このお方(ユダヤ人の神)のもとに導いてくださることでしょう。

 

 神は、異邦人(東方の賢者たち)に、神のひとり子イエス・キリストを、「ユダヤ人の王」として知らされました。

 

 賢者たちの話を聞いたヘロデ王(ヘロデはユダヤ人ではなく、ユダヤ人に敵対するエドム人―ユダヤ民族の父ヤコブの命を狙った、ヤコブの兄エサウの子孫―です。)は恐れ惑いました。エルサレム中の人もヘロデ王と同様でした。

 王は、聖書をよく知る民の祭司長や学者たちをみな集めて、メシアはどこで生まれるのかを問いただしました。ユダヤ人にメシアが現われることは周知のことだったのでしょう。東方の賢者たちがユダヤ人の王と言ったとき、それがユダヤ人のメシアをさすことを理解したようです。

 

 彼らはヘロデ王に言いました。

 「ユダヤのベツレヘムです。預言者によってこう書かれているからです。

 『ユダの地、ベツレヘム。あなたはユダを治める者たちの中で、決して一番小さくはない。わたしの民イスラエルを治める支配者が、あなたから出るのだから。』」(マタイ2:5,6)

 

 ローマ帝国の属州であるユダの地からユダヤ人のメシアが現われたなら、どうなることでしょう。ヘロデ王は恐れました。

 また、メシアの誕生を喜ぶべき祭司長や聖書の学者たちは、喜び楽しむ感じではなかったようです。ローマ帝国を恐れ、隠したい出来事だったのでしょうか。ユダヤ人の祭司長たちが、メシアとされる男の子(イエス)にお会いするために、ベツレヘムへ行ったとは、聖書に書いてありません。

 

 ユダヤ人の王が、ベツレヘムでお生まれになったことを聞いた東方の賢者たちは、ベツレヘムに向かいました。

 すると、東方で見た星が賢者たちを先導し、ついに幼子イエスのおられる所まで進んで行き、その上に留まりました。

 

 東方の賢者たちは、その星を見て喜び、その家に入って、母マリアとともにおられる幼子イエスを見、ひれ伏して拝みました。そして、彼らの国から持ってきた宝の箱をあけて、黄金、乳香、没薬を贈り物としてささげました。

 

 メシアの約束のある民族ユダヤ人の指導者(祭司長)たちは、メシアが生まれたことも知らず、拝みにも行きませんでした。聖書をよく知る彼らは、聖書の預言の成就に無頓着でした。

 それなのに、聖書を持たず、神の約束もない異邦人の賢者たちは、星によってユダヤ人の王がお生まれになったことを知り、長い旅路を宝の箱を持って、ベツレヘムに行き、贈り物をささげて幼子イエスを拝んだのです。

 

 ユダヤ人の指導者たちがしたことは、メシアはベツレヘムでお生まれになるという、聖書の知識を教えただけです。

 

 異邦人の賢者たちは、ユダヤ人の指導者たちから得た知識によって、ベツレヘムに向かい、お生まれになったユダヤ人の王に贈り物をささげて、礼拝しました。

 東方の賢者たちは、目の前の幼子イエスが「ユダヤ人の王」であると信じて、拝みました。賢者たちが幼子イエスに贈り物をささげて拝んだのは、「ユダヤ人の王」イエスが、世を照らす啓示の光であり、安息の世に導き入れてくださる、偉大な主権者になられるお方だからです。

 

 聖書を持ち、神の律法と約束をいただいているユダヤ人の律法の指導者たちは、預言を知りながら、預言の成就の時に、心が閉じていました。彼らの霊の目は、この世の闇(この世の摂理と同化していて信仰の目が閉ざされていた。)におおわれ、真理の光を見ることがありませんでした。

 しかし、異邦人の賢者たちは、明けの明星を見、混沌とした闇の世の夜明けを知り、真理の光を求めて、ベツレヘムに訪れ神のひとり子イエスを見、礼拝したのでした。

 

 東方の賢者たちは、ユダヤ人の王(ベツレヘムでお生まれになったイエス)に、希望を見ました。この世の中で探し求めたけれども、見出すことのできなかった真理の光を、ユダのベツレヘムで見、贈り物をささげて拝むことができたのです。

 

 イエスがお生まれになった時代、キリストを待ち望みながら、ユダヤ人たちの間では、預言を読み解く指導者たちによって否定されました。イエスは、キリストではないと。

 預言が与えられていない異邦人の賢者たちは、信仰により神の霊に導かれて、幼子イエスをユダヤ人の王として拝みました。

 

 現在もなお、聖書のことば、律法に仕えるユダヤ人たちの間で、イエスのキリスト性は認められていません。

 しかし、イエス・キリストを神のひとり子、主キリストであると信じる異邦人たちが全世界にいます。現在の異邦人のキリスト信者たちは、イエスをユダヤ人の王としてではなく、滅びの世から救い出してくださる救い主、神の御子キリストと告白して信じています。

 

 ユダヤ人の王であるイエスは、ユダヤ人たちを父なる神のみもとに導く主キリストです。ユダヤ民族がユダヤ人の王イエス・キリストに聞き従うキリストの国民となるとき、私たちの主イエス・キリストは、永遠に生きられるメシアとして、再び世に来られます。イスラエルの王として、イスラエルに来られます。

 

 東方の賢者たちは、最初の異邦人として、神の御子イエスを「ユダヤ人の王」として礼拝しました。

 終わりの時代の私たちは、「ユダヤ人の王」の民、ユダヤ民族が神の御子イエス・キリストを信じてイスラエルの神(イエス・キリストの御父)が遣わされた主キリストのもとに集められるため、また、神の民ユダヤ人とともに神の御国(キリストが治められる平和な千年王国)に入るために執り成しましょう。

 また、ユダヤ人としてお生まれになったイエス・キリストの兄弟であり、同胞であるユダヤ人を祝福し、キリストを生んだユダヤ民族に感謝の贈り物をささげましょう。私たちの「聖書」も、ユダヤ人からいただいたものです。

 

  今年のクリスマスは、イスラエルへの献金っていうのもよいですね。

 ブリッジス・フォー・ピースは、ユダヤ人のためにとても良い働きをしています。

 

 ブリッジス・フォー・ピースへの支援方法としては銀行振り込みの場合

  みずほ銀行 錦糸町支店(普)2026724

  三井住友銀行 錦糸町支店(普)7510481

  三菱UFJ銀行 錦糸町支店(普)0291892

  楽天銀行 第二営業支店(普)7652130

  ジャパンネット銀行 ビジネス営業部(普)1648470

  住信SBIネット銀行 法人第一支店(普)1251761

 

 郵便振替の場合

  00290-4-11459

 

 加入者名はいずれの場合も

  特定非営利活動法人 B.F.P.Japan

 

 「あなた(神が契約を結ばれたアブラハム)を祝福する者をわたし(神)は祝福し、あなたを呪う者をわたしは呪う。地上のすべての民族は、あなた(アブラハムの契約を相続する国民とその王〈神の御子イエス・キリスト〉)によって祝福される。」(創世記12:3)

 このアブラハムの契約と祝福を相続したひとり子イサクは、息子のヤコブを祝福して言いました。

 「おまえ(ヤコブすなわちイスラエル)は兄弟たち(イシュマエルやエサウやアブラハムのそばめの子ら)の主となり、おまえの母の子ら(エサウの子孫)がおまえを伏し拝むように。

 おまえ(ヤコブすなわちイスラエル)を呪う者は呪われ、おまえを祝福する者は祝福されるように。」(創世記27:29)

 

 イスラエルを祝福することは、神の祝福が伴う、神の約束です。きっと、神は、天上のもので祝福してくださることでしょう。