ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

第四の獣の現れる様子と三つの災い

 

 ダニエル書8:21-24に第四の獣の現れる様子が書かれています。

 「毛深い雄山羊はギリシヤの王であって、その目と目の間にある大きな角は、その第一の王である。その角が折れて、代わりに四本の角が生えたが、それは、その国から四つの国が起こることである。しかし、第一の王のような勢力はない。

 彼らの治世の終わりに、彼らの背きが極まるとき、横柄で狡猾なひとりの王が立つ。彼の力は強くなるが、彼自身の力によるのではない。彼は、あきれ果てるような破壊を行い、事をなして成功し、有力者たちと聖徒の民を滅ばす。」

 

 悪魔の力で支配する雄山羊は、目と目の間に大きな一本の角を持っています。それは、ギリシアの王(中国の強い指導者)です。全体主義を掲げる中国が、世界の覇権を握ります。しかし、覇権を得て高ぶるとすぐに、神に打たれ、短い治世で世を去ります。

 

 中国の強い指導者を失うと、次の指導者を求めて内部は分裂します。中国人達には力がありません。中国の強い指導者が治めていた領域で、アジアと中東とアフリカとヨーロッパの四つに分かれて覇権争いが起こります。雄山羊の大きな一本の角が折れて、変わりに生えた雄山羊の四本の角です。どの領域にも、先の中国の強い指導者のような指導者はいません。

 

 神がユーフラテスのほとりに繋がれている四人の御使いを解き放され、四つの国もこの覇権争いに参戦します。この四つの国と同盟を結ぶ国々も参戦します。大きな大きな戦争です。第三次世界大戦です。黙示録9:16でヨハネは、騎兵の軍勢の数が二億であることを神から聞いています。この大戦で人類の三分の一が殺されます。

 

 中国の支配していた領域から立つ、四つの領域の王達の国の終わりに、罪人の罪が満ちるに及んで、横柄で狡猾なひとりの指導者が立ちます。その勢力は盛んであって、恐ろしい破壊をなし、ことごとく成功して、権能と力ある者達と聖徒である民を滅ぼします。これは彼自身の能力ではなく、悪魔の力のなせるわざです。

 

 国の指導者では無かった彼が、不意にやって来て、悪知恵と悪巧みによって、巧言を使って国を堅く握るのです。そして、洪水のような軍勢も、彼によって一掃され、打ち砕かれ、契約の君主もまた、打ち砕かれます。(ダニエル書11:21,22)彼は、契約の君主、神と契約を持つ神の民イスラエルの首相を殺すのです。

 

 このようにして、第四の獣が現れます。中国の強い指導者が没し、アジア、アフリカ、中東、ヨーロッパの四つの地域で覇権争いし、それが第三次世界大戦に発展します。その大戦の中で現れるのです。

 

 第三次世界大戦の中で現れたこの指導者は、大戦を終わらせ、巧言を使って世界中の人々の心をなびかせます。世界中の人々に、食糧が保障され安全な世界像を明確に描かせて、皆の支持を獲得します。

 

 明確なビジョンを持って国民を導く指導者は、どの国にもいません。混沌とした世界で、彼のビジョンには、人々の心を惹きつける魅力があります。ビジョンを描いて民に語りかけるその指導者に国々は従います。

 

 雄羊(第一の獣のアメリカと第二の獣のロシア)を倒して、世界の覇権を握る雄山羊(第三の獣の中国)の時代が始まると、まもなくして、第四の獣が現れます。

 

 ロシア連合軍がイスラエルに侵攻することが、終わりの合図です。もう後戻りは出来ません。七年間の患難時代がもう目の前に来ているのです。

 中国が雄羊(アメリカとロシア)を倒し、雄山羊の時代が開かれます。主権を持って世界を治める帝国主義の時代となります。これが、第一の災いです。

 

 中国の強い指導者が世から去ります。雄山羊の大きな一本の角が折れました。その後に起こる第三次世界大戦の中で、第四の獣が現れます。狡猾で非常に強く恐ろしい獣が、世界の覇権を握るのです。これが、第二の災いです。

 

 この第四の獣が神殿を建てさせます。アラブ人のイスラム教徒、ユダヤ人のユダヤ教徒、異邦人のキリスト教徒の共通の旧約聖書の神、アブラハムの神の神殿を建てさせます。ユダヤ人は預言の成就に心躍らせ、第四の獣に従います。

 

 しかし、彼はユダヤ人もキリストも憎む者です。ユダヤ民族とキリスト教徒の撲滅を心に持っています。神殿が建つと、彼らを迫害します。第四の獣は、ユダヤ人達の抵抗を避ける方法(ユダヤ教もイスラム教もキリスト教も融合させる信仰の父アブラハムと契約を結ぶ神の神殿建設を目指し、それは聖書の神であり、エルサレムに建設する)で、神殿の丘に神殿を建てさせるのです。イスラエルの神のためではありません。アブラハムの神のためでもありません。第四の獣は、自分に力を与えてくれる悪魔のために、ユダヤ人を使って神の都エルサレムに神殿を建てさせるのです。ユダヤ人は騙されます。

 

 第四の獣は、悪魔礼拝者です。悪魔は、神の都エルサレムに自分の神殿を得ることが望みでした。悪魔は、人間の目で見える第四の獣に、自分の権威を与えて、ユダヤ人が造った神の神殿に、神として立たせます。第四の獣(反キリスト)が本当の姿を露わにする時が来ました。第四の獣である指導者を拝むことは、悪魔を拝むことなのです。このようにして、第四の獣は神の都エルサレムを汚すことによって、悪魔の勝利を味わいます。これが、第三の災いです。

 

 しかし、悪魔の時はあと四年も残っていません。その後、キリストが天から来られて、反キリストを滅ぼされるのです。