ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

異邦人の救い

 

 「ユダヤ民族は、福音(神の御計画)によれば、あなたがた(異邦人の救い)のゆえに、神に敵対している者(イスラエルの神が遣わされた神の御子イエス・キリストを信じない者)ですが、選びによれば(アブラハム、イサク、ヤコブの契約と祝福とを受け継いだ、契約の民イスラエルです。)、先祖たちゆえに、愛された者なのです。(神の契約に基づいて造られたユダヤ民族は、イスラエルの神に仕える祭司の国民であり、この契約は破棄されるものではありません。彼らは、先祖の契約に守られ約束を持つ民族であり、神に愛された民族なのです。)

 神の賜物と召命とは変わることがありません。(神御自身が神の民として生み育て造られた、アブラハムの子孫ユダヤ民族にお与えになった土地の約束〈アブラハムにお与えになったカナンの地を相続すること〉と、イスラエルの神に仕える祭司としての務めとは、契約の民イスラエルに与えられた使命であり、ほかの民族に移されることはありません。)

 ちょうどあなたがた(異邦人)が、かつては(創造主であられる全能の)神に不従順であったが、今は、彼ら(ユダヤ民族)の不従順のゆえに、憐れみを受けているのと同様に、彼ら(ユダヤ民族)も、今は不従順(神の御子イエス・キリストを拒絶する者)になっていますが、それは、あなたがた(神から遠く離れていた異邦人)の受けた憐れみによって、今や(異邦人の時の終わりに)、彼ら自身(ユダヤ民族)も(神の)憐れみを受けるためなのです。

 なぜなら、神は、すべての人を憐れもうとして、すべての人を不従順のうちに閉じ込められたからです。」(ローマ11:28-32)

 

 神は、不義の無い方です。不従順な選びの民ユダヤ民族をその罪ゆえに退けて、神から遠く離れて迷う哀れな罪深い異邦人に御救いをお与えになられた神は、同様に、神の憐れみを受けた異邦人が御救いをないがしろにするのを御覧になって、異邦人への憐れみの時を終わらせて、神を求める御自分の民ユダヤ民族を憐れみ、ユダヤ民族を救われます。

 

 神は、異邦人の御救いのために、ユダヤ民族を不従順のうちに閉じ込められました。そして、ユダヤ人の御救いのために、憐れみをないがしろにする異邦人を不従順のうちに閉じ込められるのです。

 

 「神の知恵と知識との富は、何と底知れず深いことでしょう。そのさばきは、何と知り尽くしがたく、その道は、何と測り知りがたいことでしょう。

 なぜなら、だれが主の御心を知ったのですか。また、だれが主の御計画にあずかったのですか。」(ローマ11:33,34)

 

 「すべてのことが、神から発し、神によって成り、神に至るからです。」(ローマ11:36)

 

 ユダヤ民族の不従順のゆえに、異邦人(神と契約を持たない無割礼の者)が憐れみを受けてキリストの御救いにあずかることができました。

 キリスト教徒の不従順のゆえに、救いを求める異教徒たちが憐れみを受け、聖霊(キリストの御霊)を受ける時が来ます。

 

 契約を持つユダヤ民族が、神の約束のキリスト(神の御子ナザレのイエス)を否み、不従順のうちに閉じ込められました。

 キリストの契約を持つ異邦人(キリスト信者)が、神の約束のもうひとりの助け主(真理の御霊)を否み、不従順のうちに閉じ込められました。

 

 神の御救いが約束されたキリスト教徒たちの不従順によって、異教徒(神道、仏教徒やキリスト教会の外にいた人)たちが憐れみを受けて、真理の御霊(キリストの御霊)を受ける時が来ます。

 

 真理に飢え渇き、御救いを求める彼らは、神の憐れみを受けて、真理の御霊を受けて真理の御霊に聞き従う者となることでしょう。

 

 真理の御霊を受けた彼らは、真理を悟り、十字架で罪の贖いの血を流された子羊イエス・キリストと心が結び合わされて、父なる神、全能の神に忠実な者となることでしょう。

 

 異邦人の時に、彼らは御救いを受けます。真理の御霊を受けた人々の心はイエス・キリストと結ばれ、父の栄光をたたえる者となるのです。

 彼らは、先に救われていたキリスト教徒よりも、より真理の深みに入るでしょう。聖書を知らない彼らは、真理の御霊によって教えられるからです。

 

 もはや、キリスト教も、神道も、仏教も、無宗教もありません。真理の御霊を受けた人々の御霊の教会が新しく建て上げられます。目に見える社があるわけではなく、集会があるわけではありません。ただ、御霊によってひとつとされる、御霊の子どもたちの群れです。

 ひとつの御霊によって生まれる神の子どもたちです。

 

 異邦人のうちで御霊の教会が整えられると、御救いはユダヤ民族に移されます。

 異邦人の時が完成して、神に忠実なキリスト者や、あとから救われた真理の御霊の異教徒たち(神道や仏教や無宗教の中から回心した人々)がすべて天に引き上げられます。しかし、御霊に忠実でなかったキリスト者やキリストの御霊をもたないキリスト者たちは地上に残されます。

 いよいよ、ユダヤ人の時が始まります。

 

 ユダヤ人の時には、ふたりの証人と十四万四千人の召されたユダヤ人が働きます。異邦人の中に教師はいません。メシアニック・ジュー(ユダヤ人のアイデンティティを持ち、イスラエルの神の掟を守るユダヤ人のキリスト者)たちが二人の証人を助け、働きます。彼らの働きによって、救いに定められた多くのユダヤ人たちが神に立ち返り、いのちを得ます。

 

 十四万四千人のユダヤ人の世界宣教により、世界中のユダヤ人(ヤコブの血を引くユダヤ系の人々も含む)と、神に熱心でなかったキリスト者たちが神に立ち返り、御救いを受けるでしょう。

 

 神は、この時、イエス・キリストを信じる者は救われるという約束を果たされます。しかし、世は、反キリストに支配されており、生きているのも恐ろしい世界です。

 多くのキリスト者は、神に立ち返りながらも、反キリストに殺されることを恐れて自分の命を守り、信仰を捨てます。

 

 御霊の助けはありません。異邦人の時の終わりに、聖霊は天に引き上げられたからです。自分の命と引き換えに信仰を持ち続けなければなりません。

 彼らはいのちがけで、反キリストの刻印を拒否しなければなりません。信仰を捨てる者は大勢います。

 

 異邦人の救いは、異邦人の時に完成されます。異邦人の時に、イエス・キリストを信じた者たちが救いに数えられる人たちです。

 神は、約束を果たされます。イエス・キリストを信じる異邦人の御救いを、ユダヤ人の時にも用意しておられます。

 

 イエス・キリストを信じる者は神に捨てられていませんでした。ユダヤ民族が捨てられなかったのと同様です。

 異邦人の時の完成では、キリストの御霊によって異邦人の救いが完成されて、御霊を持っている神に忠実なキリスト者たちが世から取り除かれました。

 

 ユダヤ人の時にはいると、神に熱心ではないけれどもイエス・キリストを信じている異邦人が御救いの対象として、神の民のうちに数えられます。そして、死に至るまで信仰を持ち続けるキリスト信者は、信仰に勝利して、永遠のいのちを得るのです。

 

 残された異邦人の時に、聖霊(キリストの御霊)を受けて、真理の御霊とともに歩む者は幸いです。

 イエス・キリストを信じる信仰を告白する者には、救いの時が残されますが、それには、大きな患難が伴います。

 

 ユダヤ人の時は、神の民(ユダヤ人とキリスト者)の救いの時なのです。