ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

キリストって何?

 

  本来、日本ではなじみのない呼び名です。キリストは、イエスの名前だと思う人も多いかと思います。

 

  キリスト教とは、外国人が信じる外国人の宗教というイメージがあります。外国人の宗教を突き付けられると、日本には、日本古来の宗教があるではないかと思います。

 

  普段は、天照大御神(アマテラスオオミカミ)や須佐之男命(スサノオノミコト)なんて意識していないのに、これが日本古来の神々だと思うのです。

 

  しかし、日本人の記憶から、大事な神々が取り去られています。日本列島を造ったとされる日本神話の神、伊弉諾尊(イザナギノミコト)と伊邪那美(イザナミ)以降の神々から歴史が始まっていると思っているのです。

 

  日本人が見落としている神々。それは、神々の祖である初めの神、天御中主神(アマノミナカヌシノカミ)と高皇産霊神(タカミムスヒノカミ)、神皇産霊神(カミムスヒノカミ)の三柱の天地創造の神です。

 

  日本の神ではなく、天地万物を造られた神、宇宙創造の神です。日本神道の根源でもある神です。

 

  日本人の多くは、天照大御神が日本の神だと思い祀っていますが、本来は、天に座される三柱を神として、畏れていたはずです。日本だけではなく、世界や宇宙を造られた三柱、天におられる神を神としていたのではないかと思います。

 

  日本語名を持つこれらの神以外に、外国名の神は必要でしょうか。そもそも、キリストって何でしょうか。

 

 

  キリストとは、油注がれた者、救世主、メシアをさします。

 

  油注がれた者とは、天地万物を造られた神から権威を与えられたものという意味です。

 

  救世主とは、世の悩みから救い出して下さる救い主、人類を救う人、世界を救済する神的存在を意味します。

 

  メシアとは、祭司の油、預言者の油、王の油の三つの油を注がれた人をさします。

  祭司の油とは、天地万物を造られた神が、神に仕える者として立て、神と人類の間の仲介者となる者として注がれる油であり、神のもとに近づくことが許された唯一の大祭司に注がれる油です。

 

  預言者の油とは、天地万物を造られた神が、神の民として造られたイスラエル民族に与えた、神の計画を知り、神のことばを担う預言者に注がれる油です。預言者の油が注がれた者が語る神のことばは、必ず成就するのです。

 

  王の油とは、国民を治める者に注がれる油です。天地万物を造られた神が、世界を治めるため、人類を治めるために注がれた王の油は、人類史上、ただひとりしかいないのです。

 

  天地万物を造られた神が、地上に遣わされるキリストは、これらの三つの油が注がれた特別な人です。

 

  遣わされるということは、天から来られる方である、ということです。

 

  神とともに天におられた神の御子が、父なる神に肉体を造っていただき、人の子として、地上に来られたのです。

 

  人間と同じように、女から生まれたのです。しかし、その経緯は、人間とは異なっていました。

 

  生まれる七百年以上前から、預言者を通して、キリストは、処女から生まれること、ベツレヘムという小さなダビデの町で生まれること、ダビデの子孫として生まれることが語られていました。

 

  そのほか、キリストに関する多くの預言が、預言者達を通して、イスラエル民族に語られました。

 

  イスラエル民族は、この人類の救い主キリストをこの世に生むために造られ、また、神の御手によって守られ育てられて来た神の民でした。この民族から、キリストが生まれるということは、永遠の昔から神が決めておられたのです。

 

  キリストは、神御自身が名付けられたイエスという名前の男の子でした。処女マリアは、子どもが胎内に宿ることを御使いに知らされました。

 

  許嫁の夫ヨセフに守られ、ダビデの町ベツレヘムで胎内に宿った神の御子イエスを産んだのでした。

 

  このイエスは三つの油が注がれた神の子羊でした。

 

  天から来られた神の御子がイエスであることは、天地万物を造られた神が、三つの油をイエスに注いでいることで証しておられます。

 

  イエスは、祭司達も解き明かす事が出来ない、父なる神を知らせました。神のわざを行い、しるしと奇跡によって、神の御力を公に現されました。神のことばを語り、神の真理を明らかにされたのです。まさに、イエスは祭司の油注がれた者だったのです。

 

  イエスは、メシアに関する数々の預言をご自分の生涯の中で、ご自分の上に成就していかれました。また、これから起こる世界の出来事を弟子達に語り、世の終わりの預言を残しておられます。まさに、イエスは預言者の油注がれた者だったのです。

 

  イエスは、ユダヤ人の王という罪状書きによって、人類の罪の生贄の子羊として、十字架で屠られました。イエスは、天から神に遣わされた、贖いの神の子羊でした。

 

  神の御力により、死から復活したイエスは、復活のからだのキリストでした。イエスが、神に三つの油が注がれたキリストであることが明らかになったのです。人類の罪を贖い、人類を死から救い出す救い主の権威が明らかになりました。

 

  イスラエルは、メシアは死なないもの、永遠に生きるものと信じていました。ところが、イエスは、十字架で死にました。肉体を持つ人間のように死んで、墓に入れられたのです。

 

  メシアは、滅んでしまう肉体を持つ者ではありません。永遠に生きる者です。霊のからだの方です。

 

  復活のからだで甦ったキリスト・イエスは、再びエルサレムに来られます。世界を治める王として、天から来られるのです。永遠に生きるメシアとして来られるのです。

 

  キリストは、現在、天の父なる神の右の座におられます。天の真の聖所で執り成す祭司のわざをし、キリストの黙示を、弟子のヨハネに告げ、世の人々に終わりの備えをするようにと、ヨハネに黙示(ヨハネの黙示録)を与えられました。

 

  キリストは、人類を滅びから救う救世主なのです。また、世界を治める、イスラエルの王です。一つの国の王ではなく、国々の主権者であるイスラエルの王なのです。つまり、神の民を救う、神の民の国イスラエルの王なのです。

 

  全能の神の油が注がれたキリストは、アブラハム、イサク、ヤコブの子孫、ダビデ王の血筋であるイエス・キリスト、ただおひとりなのです。