ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

聖書の権威㉕ー宣教と伝道ー


  イエスは、天に上られる時、ユダヤ人の使徒に言い残されました。

  「わたしには天においても、地においても、一切の権威が与えられています。それ故、あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。

  そして、父、子、聖霊の御名によってバプテスマを授け、また、わたしがあなたがたに命じておいたすべての事を守るように、彼らを教えなさい。見よ。わたしは、世の終わりまで、いつも、あなたがたとともにいます。」

  
  イエスは、ユダヤ人の王として来られ、イスラエルを巡り、ユダヤ人達に福音を語られました。

  イエスは、御父によって、イスラエルに遣わされていたからです。

  イエスは、ご自分を遣わされた方に忠実でした。ご自分からは、何事もされませんでした。遣わされた方のことばを語り、御父の御心を行われました。

  異邦人が来ても「わたしは、イスラエルの家の滅びた羊以外のところには遣わされていません」と答えられました。

  懇願する異邦人の信仰をみて、「わたしはイスラエルのうちの誰にも、このような信仰を見たことがありません。あなたの信じた通りになるように。」とか、「ああ、あなたの信仰は立派です。その願い通りになるように」と声をかけられた事はありました。


  イエスは、十二人の使徒を遣わす時に、彼らに命じられました。

  「異邦人の道に行ってはいけません。サマリヤの町に入ってはいけません。イスラエルの家の滅びた羊のところに行きなさい。

  行って、『天の御国が近づいた』と宣べ伝えなさい。病人を直し、死人を生き返らせ、らい病人をきよめ、悪霊を追い出しなさい。」

  また、イエスは使徒にいわれました。

  「もし誰も、あなたがたを受け入れず、あなたがたの言葉に耳を傾けないなら、その家その町を出て行く時に、あなたがたの足の塵を払い落としなさい。」


  「あなたがたを迫害するなら、次の町に逃れなさい。あなたがたは、イスラエルの町々を巡り尽くせないからです。」

  ユダヤ民族は、神と契約を持つ唯一の民族です。イエスは、ユダヤ人の王として来られました。

  ユダヤ人は、民族の救いが約束されています。個々人としてだけではなく、民族として、イエスを受け入れなければなりません。

  イエスは、使徒をユダヤ人に遣わす時にいわれました。

  「いいですか。わたしが、あなたがたを遣わすのは、狼の中に羊を送り出すようなものです。ですから、蛇のようにさとく、鳩のように素直でありなさい。人々には用心しなさい。

  また、わたしの名のために、あなたがたはすべての人に憎まれます。しかし、最後まで耐え忍ぶ者は救われます。」
  
  神の命じられる宣教とは、宣べ伝える事であって、信じさせる事とは違うようです。信じる信じないは、聞く人にかかっています。イエスを知る者が、イエスのことばを伝える事です。

  イエスはいわれました。

  「聖霊があなたがたの上に臨まれる時、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、及び地の果てにまで、わたしの証人となります。」


  イエスが十字架にかかり、死んで復活して、昇天された後は、使徒達と弟子達は、聖霊を受けて、イエスの十字架の死と復活を宣べ伝え、天の御国に備えさせました。


  神から遣わされたイエスは、イスラエルに宣教しました。

  聖霊が与えられた使徒達は、神の御霊に導かれるまま、イスラエルを出て宣教しました。

  
  民族の救いの約束のない異邦人は、個々人でイエスに繋がります。

  異邦人の使徒として、主から任命されたパウロは言っています。

  「みことばを宣べ伝えなさい。時が良くても悪くてもしっかりやりなさい。」

  「主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたもあなたの家族も救われます」とも言っています。

  家族には、伝えるだけではなく、良い行いを示して、信じるまで語り続け、家族が救われるために神に祈り続ける事が必要なようです。

  永遠のいのちを受けて、幸せになってもらいたい大切な人に、伝えていきましょう。

  地域の人々の救いのために、国の救いのためにも祈りましょう。

  そのうちに救いの子がいるならば、神がその人が福音に出会うように働いて下さいます。

  
  ユダヤ人の宣教の働きが途絶えた後は、異邦人の宣教師が世界に出て行って、福音を宣べ伝え、世界中にイエスの御名が伝えられました。

  やがて、異邦人の完成の時が来ます。

  ユダヤ人が目覚める時です。神に召されたユダヤ人たちが、イエスが使徒に命じられた事を完成させます。

  「全世界に出て行き、すべての造られた者に、福音を宣べ伝えなさい。信じてバプテスマを受ける者は、救われます。しかし、信じない者は罪に定められます。

  信じる人々には次のようなしるしが伴います。即ちわたしの名によって悪霊を追い出し、新しいことばを語り、蛇をも掴み、たとい毒を飲んでも決して害を受けず、また、病人に手を置けば病人は癒されます。」

 

 

    著作本 『人はどこから来てどこへ行くのか』鍵谷著 (青い表紙の本)

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