ふしぎないのち

神が働く不思議な体験

反ユダヤ・反イスラエル思想の根は反キリスト

 

 「愛する者たち。霊だからといって、みな信じてはいけません。それらの霊が神からのものかどうかを、試しなさい。なぜなら、偽預言者がたくさん世に出て来たからです。

 人となって来たイエス・キリストを告白する霊はみな、神からのものです。それによって神からの霊を知りなさい。

 イエスを告白しない霊はどれ一つとして神から出たものではありません。それは反キリストの霊です。あなたがたはそれ(反キリストの霊)が来ることを聞いていたのですが、今それが世に来ているのです。

 子どもたちよ。あなたがたは神から出た者です。そして彼ら(反キリストの霊に聞き従う者たち)に勝ったのです。あなたがたのうちにおられる方(キリストの御霊)が、この世のうちにいる、あの者(惑わす悪魔)よりも力があるからです。

 彼ら(反キリストの霊を支持する者たち)はこの世のものです。ですから、この世のことば(神から出ていないことば)を語り、この世もまた彼ら(反キリストの霊とともにいる者たち)の言うことに耳を傾けます。

 私たち(御霊に聞き従うクリスチャン)は神から出た者です。神を知っている者は、私たちの言うことに耳を傾け、神から出ていない者は、私たち(使徒のことば)の言うことに耳を貸しません。私たち(イエスの弟子たち)はこれで真理の霊と偽りの霊とを見分けます。」(ヨハネ第一4:1-6)

 

 約二千年前、神の子羊イエスが十字架の死と復活を完了して、昇天されると、約束どおり、弟子たちに聖霊のバプテスマが授けられました。弟子たちは御霊を受け、そして、教会が誕生しました。

 ヨハネはイエスが宣教活動をされた三年半の間、イエスとともに過ごした十二使徒のひとりであり、イエスのことば、十字架の死と贖いの血、復活と昇天、聖霊のバプテスマを授けられるキリストを体験した、神の御子イエス・キリストの証人なのです。

 キリストの証人の使徒が存命中、しかも、教会が誕生して数年のうちに、すでに教会の中には反キリストの霊が入り込んでいました。

 

 多くの偽預言者や多くの反キリストが現われています。

 イエスは、キリスト(救世主)であり、罪の贖いのために人として来られた神の御子です。しかし、イエスは神であって、人ではないと主張する者もいます。

 

 「人を惑わす者、すなわち、イエス・キリストが人として来られたことを告白しない者が大ぜい世に出て行ったからです。こういう者は惑わす者であり、反キリストです。」(ヨハネ第二7)

 もし、イエスが人として来られなかったのなら、十字架の死も血の贖いも偽りだということになります。人の子イエスを否定する者は、世の罪を取り除く神の子羊を信じない者です。

 

 イエスがキリストであることを否定する者まで現われています。

 「偽り者とは、イエスがキリストであることを否定する者でなくてだれでしょう。御父と御子を否認する者、それが反キリストです。

 だれでも御子を否認する者は、御父を持たず、御子を告白する者は、御父をも持っているのです。」(ヨハネ第一2:22,23)

 

 御子イエスを否認する者は、贖いの小羊の血による父なる神(創造主)との和解がなされていません。また、神の子羊イエスを信じない者は、神の御子イエスを遣わされた方(父なる神)をも信じない者です。

 御子イエス・キリストを「わが主」と告白する者は、子羊イエスの血によって神との和解が成立して、イエスを遣わした神に受け入れられる者です。

 

 神は、ユダヤ民族の父祖アブラハムと契約を結ばれました。ユダヤ民族は、神が「アブラハムの子孫」と呼ばれる民族です。アブラハムの契約は、アブラハムの子孫ユダヤ民族が相続しました。

 

 神はアブラハムに仰せられました。

 「あなた(アブラハム)を祝福する者をわたし(神)は祝福し、あなたを呪う者をわたしは呪う。

 地上のすべての民族は、あなた(アブラハムとアブラハムの子孫)によって祝福される。」(創世記12:3)

 

 アブラハムの契約を相続したアブラハムのひとり子イサクは、その契約を息子ヤコブに継承しました。イサクは、ヤコブを祝福して言いました。

 「おまえ(ヤコブ)を呪う者は呪われ、おまえを祝福する者は祝福されるように。」(創世記27:29)

 

 神がヤコブに現われて仰せられました。

 「地上のすべての民族は、あなた(ヤコブ)とあなたの子孫(ユダヤ民族、すなわちイスラエル)によって祝福される。」(創世記28:14)

 

 イスラエルを祝福することが主の御心であることを悟ったバラムのことば。

 「あなた(イスラエル)を祝福する者は祝福され、あなたを呪う者は呪われる。」(民数記24:9)

 

 イスラエルは、神の契約の民です。神は、契約の民イスラエルにモーセの律法をお与えになりました。イスラエルが守るべき掟です。

 神の契約のない異邦人に与えられる神の約束は、「イスラエルを祝福する者は、神に祝福され、イスラエルを呪う者は、神に呪われる。」なのです。

 

 イスラエルの王(イエス・キリスト)は、すべての国々の民を御前に集め、羊飼いが羊と山羊とを分けるように、彼らを選り分け、羊に言われます。

 「まことに、あなたがたに告げます。あなたがたが、これらのわたし(イエス・キリスト)の兄弟たち(イエスの同胞のユダヤ人たち)、しかも最も小さい者たち(名もないユダヤ人)のひとりにしたのは、わたし(神の御子キリスト)にしたのです。」(マタイ25:40)

 そして、彼らに言われます。「さあ、わたしの父(イスラエルの神)に祝福された人たち。世の初めから、あなたがたのために備えられた御国を継ぎなさい。」(マタイ25:34)

 こうして、彼らは、都に入り、いのちの木の実を食べて、永遠のいのちを得るのです。なぜならば、ユダヤ人、イスラエルを祝福した彼らは、イスラエルの神に祝福された人たちだからです。

 

 また、山羊に言われます。彼らは、イエスの同胞、兄弟であるユダヤ人を祝福しなかった者、また、呪った者たちです。

 「まことに、おまえたちに告げます。おまえたちが、この最も小さい者たちのひとりにしなかったのは、私(神の御子イエス・キリスト)にしなかったのです。 

 呪われた者ども。わたし(イエス・キリスト)から離れて、悪魔とその使いたちのために用意された永遠の火に入れ。」(マタイ25:45,41)

 

 イスラエルを祝福する者は神に祝福されて、都に入ることが許される者です。しかし、イスラエルを呪う者は神に呪われて、都に入ることが許されません。

 地上のすべての民族は、イスラエルによって祝福されるのです。

 

 イエスは言われました。

 「わたしに向かって、『主よ、主よ。』と言う者がみな天の御国に入るのではなく、天におられるわたしの父の御心を行なう者が入るのです。」(マタイ7:21)

 

 「あなたがた(キリスト者)を受け入れる者は、わたし(イエス・キリスト)を受け入れるのです。また、わたしを受け入れる者は、わたしを遣わした方(父なる神)を受け入れるのです。

 預言者を預言者だというので受け入れる者は、預言者の受ける報いを受けます。また、義人を義人だということで受け入れる者は、義人の受ける報いを受けます。

 わたしの弟子(イエス・キリストの信者)だというので、この小さい者たち(名もないキリスト信者)のひとりに、水一杯でも飲ませるなら、まことに、あなたがたに告げます。その人は決して報いに漏れることはありません。」(マタイ10:40-42)

 

 イエス・キリストを信じる者(キリスト者)は、イスラエルの神の民となり、イスラエルの王の国民となります。ユダヤ人も異邦人もありません。イスラエルの王(イエス・キリスト)の国民となるのです。

 預言者を預言者(神のことばを語る者)だというので受け入れる者は、預言者の受ける報い(神の御国)を受けます。義人(キリストの血によって贖われた者)を義人(正しい人)だということで受け入れる者は、義人の受ける報い(永遠のいのち)を受けます。

 ユダヤ人をキリストの同胞のユダヤ人だというので受け入れる者は、ユダヤ人の受ける報い(イスラエルの王キリストが治めるイスラエルの王国)を受けます。イスラエルを神の民イスラエルだというので受け入れる者は、イスラエルの受ける報い(天の御国)を受けます。

 キリスト者をイエス・キリストを信じる者だというので受け入れる者は、キリスト者の受ける報い(永遠の安息)を受けます。

 

 ユダヤ人を憎むことも、イスラエルを呪うことも、神から出たことではありません。イエス・キリストを「主よ、主よ。」と呼ぶ者が天の御国に入るのではなく、天の神、すなわちイエス・キリストの父であられるイスラエルの神の御心を行なう者が入るのです。たとい、イエス・キリストを告白しても、ユダヤ人を呪う者、イスラエルを呪う者は、いのちの書から名が消されます。

 ユダヤ人を憎む者は、反キリストです。ユダヤ人を呪うことは、キリストの御霊の導きではありません。神の御心に逆らい、イスラエルの王イエス・キリストに敵対する者です。反ユダヤ思想は、キリストの御救いを台無しにするものなのです。

 イスラエルを呪う者は、神から出た者ではありません。キリストの血(神の赦し)を踏みにじる者であり、イスラエルの王キリストを辱める者です。

 

 私たち異邦人は、イエス・キリストの血によって、神の御前に出て、イエス・キリストの御名によって祈る祭司とされました。キリストの御霊をいただいて、父なる神の御心に仕える者とされたのです。

 

 主はモーセに告げて、大祭司アロンとその子孫(祭司)に、イスラエルを祝福する祈りを与えられました。

 「主があなた(イスラエル)を祝福し、あなた(イスラエル)を守られますように。

 主が御顔をあなた(イスラエル)に照らし、あなた(イスラエル)を恵まれますように。

 主が御顔をあなた(イスラエル)に向け、あなた(イスラエル)に平安を与えられますように。」(民数記6:24-26)

 

 神の子羊イエス・キリストは、死から甦られ、子羊の血を携えて天のまことの聖所に入られたとこしえの大祭司です。そして、イエス・キリストを信じる者に御名を与え、イエス・キリストの御名で祈る祭司としてくださいました。

 

 「イエス・キリストは私たちを愛して、その血によって私たちを罪から解き放ち、また、私たちを王国(とこしえのイスラエル王国)とし、ご自分の父である神のために祭司としてくださった方である。」(黙示録1:5,6)

 

 キリストの十字架以降、古い律法とアロンの子孫が祭司の時代は過ぎ去りました。キリスト者は、キリストがお与えになった御霊による新しい律法により、御霊によって執り成す万人祭司とされているのです。

 キリストの祭司たちが、イエス・キリストの御名でイスラエルのために祈るなら、神は、祭司(キリスト者)を祝福されます。

 

 祭司とされた私たちは、反キリストや偽預言者に騙されず、反ユダヤ主義、反イスラエル思想の蔓延する世界で、父の御心に従って、ユダヤ人を愛し、イスラエルを祝福する者として、いのちの道を歩んでまいりましょう。