ネヘミヤは祭司たちに言いました。
「エルサレムは廃墟となり、その門は火で焼きはらわれたままである。さあ、エルサレムの城壁を建て直し、もうこれ以上そしりを受けないようにしよう。」(ネヘミヤ2:17)
ネヘミヤが献酌官として仕えていたアルタシャスタ王(ペルシア帝国のアルタクセルクセス1世〈アルタクセルクセスの意味は「天則による統治」〉は、ユダヤ人ネヘミヤの願いを聞いて、エルサレムを立て直せとの勅令を発布しました)
「『さあ、再建に取りかかろう。』と言って、この良い仕事に着手した。
ところが、ホロン人サヌバラテと、アモン人で役人のトビヤ、および、アラブ人ゲルシェムは、これを聞いて、私たち(再建に取りかかるユダヤ人たち)をあざけり、私たちをさげすんで言った。
『お前たち(バビロン捕囚されてペルシア帝国にいるユダヤ人たち)のしていることは何だ。おまえたちは(ペルシア帝国の)王に反逆しようとしているのか。』
そこで、私(ネヘミヤ)は彼らにことばを返して言った。
『天の神御自身が、私たちを成功させてくださる。だから、そのしもべである私たち(天の神のしもべであるユダヤ人たち)は、(エルサレムの)再建に取りかかっているのだ。しかし、あなたがた(神の御手に逆らうサヌバラテとトビヤとゲシュム)にはエルサレムの中で何の分け前も、権利も、記念もないのだ。』」(ネヘミヤ2:18-20)
ネヘミヤはユダの総督として、エルサレムの再建に着手しました。
しかし、再建に反対して立ち上がり、妨害する人もいました。
このことは、終わりの時のひな型とも言えます。
神は、ユダの総督「イスラエルのメシア」を立てられます。「アロンのメシア」とともに立つふたりの証人です。
反キリストは、彼らにエルサレムの再建を許します。
神殿の丘の上にあるイスラムのモスクを、おそらく、二ムロデがバベルの塔を建て始めて完成しなかったバビロンの地に移築して、神殿の丘にあったモスクの跡地に、ユダヤ人たちの手によって、第三神殿を建てることを命じるのでしょう。
ユダヤ人たちは、先祖の地、ダビデの王座のあったエルサレムにある神殿の丘、すなわち、ダビデの王座に着いたダビデの子ソロモン王が建てたイスラエルの神の神殿の跡地に、第三神殿を築くのでしょう。
イスラエルの神の神殿ではなく、ユダヤ教、イスラム教、キリスト教の共通の教典である「旧約聖書」の全知全能の神、すなわち、ユダヤ人とアラブ人の共通の父祖であるアブラハムの神の神殿を建てるのでしょう。
ユダヤ人たちが再建に取りかかると、彼らの中にいるユダヤ民族ではない者の中から妨害者たちが起こるのかも知れません。しかし、そのような人々は、千年王国の恵みを受けることがありません。
ネヘミヤは、バビロン帝国(新バビロニア王国)に破壊された、ソロモン王が建てた神殿(エルサレム神殿)を、バビロン捕囚から帰還したユダヤ人たちによって再建しました。神殿の丘に建てられた第二神殿です。
しかし、この第二神殿も、イエス・キリストが贖いの血を流された後、ローマ帝国によって破壊されました。
イエスのことばが成就したのです。
弟子のひとりが神殿を見て、「先生。これはまあ、何とみごとな石でしょう。何と素晴らしい建物でしょう。」と感嘆した時、イエスは言われました。
「この大きな建物(神殿)を見ているのですか。(この神殿は)石が崩されずに、積まれたまま残ることは決してありません。」(マルコ13:2)
「エルサレムに近くなったころ、都を見られたイエスは、その都のために泣いて、言われた。
『おまえ(エルサレム)も、もし、この日のうちに(神のひとり子キリストが肉体をもってイスラエルの地を巡っている間に)、平和のことを知っていたのなら。(罪を悔改めて神に立ち返り、神と人との和解の仲介者である神の子羊イエス・キリストを信じていたなら)
しかし今は、そのことがおまえの目から隠されている。(律法の下にいる心頑ななユダヤ人たちには真理が隠されており、神の御子イエス・キリストを信じないユダヤ人たちは神の奥義を悟ることができない)
やがておまえの敵が、おまえに対して塁を築き、(エルサレムの)回りを取り巻き、四方から攻め寄せ、そしておまえとその中の子どもたち(神の契約を持つユダヤ人たち)を地にたたきつけ、おまえの中で、一つの石もほかの石の上に積まれたままでは残されない日が、やって来る。(現に、神殿はローマ帝国に破壊され、ユダヤ人たちは諸国に散らされました。そして、今ではその跡地に、イスラムのモスク〈アルアクサモスク〉が建っています)
それはおまえ(イスラエル)が、神の訪れの時を知らなかったからだ。(モーセが命じた、イスラエルが聞き従わなければならないひとりの預言者〈神が遣わされるキリスト〉がイスラエルに来られたのに、ユダヤ人たちは神の御子イエスを信じず、拒んだ。また、良き知らせを告げ、主の道を整えるために遣わされたバプテスマのヨハネを信じず、祭司長たちレビ人やイスラエルの教師たちは、悔い改めてヨハネから水のバプテスマを受けることを、拒んだ。彼らの罪は民族の罪となり、ユダヤ人の土地は取り上げられて、ユダヤ人たちは諸国に離散しました。かつて、神は、ソロモン王の不義により、イスラエル王国を、南ユダ王国の二部族と北イスラエル王国の十部族に引き裂かれています。南ユダ王国にキリストを遣わされた神は、キリストを信じない不信仰で不従順なユダヤ人たちを憤り、諸国に離散させた。しかし、約二千年の時を経てユダヤ人の中にもキリストを信じる人々が現れると、ユダヤ人の父祖の地イスラエルにユダヤ人の国を造り、ユダヤ人たちを諸国から呼び集めてイスラエルに帰還させておられる)
終わりの時代に立つユダの総督は、イスラエルの神殿の再建をするでしょう。神に民族の御救いが約束されている、ユダヤ民族の国に神の神殿(第三神殿)を再建するのです。
ユダヤ人たちは、神に与えられた先祖の地カナンの地の相続人として、イスラエルの地にユダヤ人の国の再建と、全地にあってユダヤ民族が神の民であることを証する「神の神殿(イスラエル王国のソロモン王が建てたエルサレム神殿の跡地〈神殿の丘〉に再建する第三神殿)」の再建と、分裂した十二部族が一つとなるイスラエルの回復を実現してくれる「メシア」を待ち望んでいます。
神殿の丘に第三神殿の再建を実現するユダの総督「イスラエルのメシア」を、ユダヤ人たちは、待ち望んでいたメシアであると信じて従うことでしょう。
「イスラエルのメシア」は、第三神殿を建て、また、三年半の間預言し、しるしと奇跡によって神の栄光を現わします。彼には、キリストの御霊の権威が置かれているからです。
ユダヤ人たちは、神が遣わされたふたりの証人に聞き従い、不信仰と不従順の罪を悔改めて神に立ち返り、神の子羊イエス・キリストの民となるでしょう。
こうして、すべてのユダヤ人は救われるのです。
ちなみに、ユダヤ民族十二部族の回復と、イスラエル王国の再建は、天から来られる私たちの主イエス・キリストによって成就します。
神の子羊イエス・キリストは、反キリストと偽預言者を、生きたまま燃える火の池に投げ込み、反キリストの国(中東の十の国)と反キリストの国民を絶滅されます。そして、悪魔を縛り、千年の間底知れぬ穴の中に封印されます。
地上に残っているユダヤ人たち(荒野で三年半の間かくまわれていたユダヤ教徒、レビ族の人でしょうか)が死体を片付けて、一掃すると、キリストが、オリーブ山に立たれます。
神の子羊イエス・キリストは、とこしえのイスラエルの王として、ダビデの王座に着座されます。
こうして、とこしえの王をいただいた「イスラエル王国」は、完全な姿で、とこしえに堅く立つのです。神の子羊イエス・キリストが王冠を得るイスラエル王国の国民はみな、永遠のいのちと復活のからだをいただいた神の子どもたち(七つの御霊の教会)です。
ネヘミヤは城壁の再建に取りかかりました。
「大祭司エルヤシブは、その兄弟の祭司たちと、羊の門の再建に取りかかった。彼らはそれを聖別して、扉を取りつけた。彼らはメアのやぐらまで聖別しハナヌエルのやぐらにまで及んだ。
彼の次にエリコの人々が建て、その次にイムリの子ザクルが建てた。
魚の門はセナアの子らが建てた。彼らは梁を置き、扉、かんぬき、横木を取りつけた。
彼らの次に、コツの子ウリヤの子であるメレモテが修理し、その次に、メシェザブエルの子ベレクヤの子であるメシュラムが修理し、その次に、バアナの子ツァドクが修理した。
その次に、テコア人たちが修理した。」(ネヘミヤ3:1-5)
誰がどこを修理したかが、このあとも続いて記録されています。
みなで協力して全体を修理したのではなく、それぞれ割り当てられた部分を、心をこめて修理したのでした。
人は、神のみわざの全体を見ることはできず、一部を見ているだけだということを言い表わすたとえがあります。
盲人が象を見学に行きました。大きな象のからだを、それぞれの場所に立ち、触って象を体験します。
象の耳を触った盲人は、「象は薄くてパタパタと動く動物だった。」と言います。
象の鼻を触った盲人は、「象は太いホースのような動物だった。」と言います。
象の足を触った盲人は、「象は丸太のような固い動物だった。」と言います。
象の尾を触った盲人は、「象はヒョロヒョロと長細い動物だった。」と言います。
象の腹を触った盲人は、「象は壁のようにザラザラして大きくて広い動物だった。」と言います。
一人ひとりの盲人は、自分の触った部分で象を捉えます。
しかし、目が見える人は象の全体のかたちを知っており、盲人たちが見た象は正しくない、本当の象ではないと思います。
ネヘミヤの時代のユダヤ人たちが、それぞれ割り当てられた部分の修理をしたように、終わりの時代、仏教も神道もキリスト教もユダヤ教も、また無宗教の人も、自分に割り当てられた真理を愛し、身をきよめ霊とまことによって真実な心でその信仰を保ち続けるならば、一つの御霊【真理の御霊】によって守られ、悪魔のいない千年王国にはいるのでしょう。
それぞれの部分部分が集まって全体が組み立てられて、それぞれの真理が一つとなって、神の国が完成するように思います。
ですから、それぞれに割り当てられた真理の部分を否定することなく、互いに尊重し合い、また、自分に割り当てられた真理に忠実であることが望まれるのではないでしょうか。